73(「雲丈郭」稽古場見学)

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11月15日

12回公演まであと2週間とせまった稽古場を見学した。

今回は、初出演の出し物師がいないので、新たに顔写真を撮影する必要もなく、純粋な「稽古場見学」である。
稽古場では、すでに大体のメンバーが到着していて、皆それぞれに稽古を始めていた。

やがて、がちゃりとドアがあき、ぎりぎりまで台本を書いていていた座長が一足遅れでやって来た。
何か随分と大きなものを背負っている。
その大きさに一瞬驚いたが、すぐに、「ああこれが」、と理解した。

「ひげだより」(10月22日)で話題になっていた折りたたみのマットレスだ。組体操の稽古でケガをしないように床に敷いて使用する。それを持ち運ぶための大きな袋を作成し、当番の者が稽古のたびにこれに背負って自転車でやってくるというのだ。

今日は座長が当番だったようだ。

行商の人のようである。
重いのだろうか、なんだかうつむいて、うなだれているようにも見える。それとも、台本のことで頭が一杯なのだろうか。

***


かし古が始まると、座長は俄然元気になる。動きを観察しながらあれこれ注文を出している。

どうやらイメージどおりにいったようだ。急激に顔がほころんでいる。




かなり嬉しいらしい。

拡大すると、こんな具合の表情である。





そんな座長の、時に、かなり無理な注文にも、真剣な面持ちで聞き入る出し物師たち。




手の位置など細かい部分を調整。



やがて稽古は終了し、座長、細川が先日スポーツ用品店でさがしてきたという新しい靴の自慢をする。これも先日、「ひげだより」で話題になっていた逸品である。人の上に乗るのに非常に好都合な構造らしい。

片足で立ったまま延々と、靴の説明を続ける座長
さすが、「鳩サブレ」のポーズが得意なだけある。





「ほらこんなに曲がる‥‥ほら、もっと曲がる」と片足で立ったまま何度もねじったり折り曲げたりして特性を細かく説明してみせた。

***


りは、こうして細川がマットを背負って帰る。なんだか似合っている。
ちょっぴり得意げな表情で振り返ってみせる細川


黄色く見えているのは、車の事故を防ぐための反射板である。




古場にはほとんどのメンバーが自転車でやってきていた。数人が残って衣裳や撮影の打ち合わせをし、特に打ち合わせのないメンバーは、先に駅に向かって自転車をこぎだした。数分後、その方角から、かすかな高笑いが風にのってきこえてきた。
打ち合わせ中のひとりが顔をあげてつぶやた。
「ちょっと、あれ加藤さんの声じゃない」
続いて別のひとりがつぶやいた。「役柄そのまんまだ」
そこにいた全員がうなずいた。
久しぶりに出演する加藤、今回はそういう役らしい。

***


第12回公演「雲丈郭」まであとわずかになりました。皆様のお越しを一同心よりお待ちしております。



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