「幕間にお茶でも」ー舞台稽古ー
搬入 ホールに今回使用の道具類を搬入する。

劇場によって方法はまちまちだが、搬入口という大道具専用の出入り口があり、大型のトラックが横付けできるようになっている。しかし劇場によっては搬入に時間がかかったり、人手が必要な場合があるので事前に経路のチェックなどを行う。(劇場との事前打合せの時に行うと良い)

仕込 舞台監督は仕込にはいる前に一日のタイムテーブルを作成しスタッフ全員に確認する。

仕込において一番大事な注意点は、「効率良く、段取り良く、けがをしない」。
そして劇場の備品を借用するわけだからすべてにおいて劇場管理者の確認を取りつつ進行する。勿論劇場側からの注意点も事前に全員に確認をする。最後に作業する基本は「声を出す」ことだ。多くのスタッフが同時進行しているわけだからたとえば「バトン」を降ろす時、飛ばすときに声をかける。

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地がすりをひく
芝居によっていろいろだが黒、グレーの布製の地がすりを舞台全面にひく。地の舞台のままの場合もあったり、演目によっては全く違う材質のものをひく場合もある。
*注意点*劇場によっては地舞台に釘が打てない場合やガムテープの使用が出来ない場合がある。必ず確認をする。
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所作台をひく
日本舞踊、能、狂言などに使用する。
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リノリュームをひく
バレエ等の場合に使用する。

2)照明のサスペンションに照明の吊込みを行う。
このときは舞台上を照明部に全面的にあけわたす。サスバトンが舞台上に下りているので注意が必要。
3)装置(大道具)のたてこみを行う。
照明の吊込みが終了してバトンが飛んだら大道具の仕込にかかる。このとき劇場によって袖のスペースやバトンの関係で方法や段取りが変ってくるが。
屋台もあり、張物もあり吊物もある場合。まず吊物から作業にかかる。次に各場面ごとに道具をたてこんでいく。
「道具調べ」を行う。ここで問題が出れば修正する(装置の色の問題とか)。
なんばいも大道具がある場合、道具の転換を考え、袖の配置を良く考えておく。
4)照明あたり(サス)合せ
大道具の終了をまって、照明の灯体一台づつのあたり(照射位置や角度照射面の大きさをあわせる)合わせを行う。この場合大道具との関係が出てくるので各場面ごとに装置を飾ってもらいそれに適した合わせを行う。
5)照明明りあわせ
あたり合せが終了すると、つぎに各場面ごとの全体の照明デザインを創りだしていく。通常デザイナー(プランナー)と演出家とのコミニケーションで各シーンにあった明りを作っていく。照明にとってはこの作業が大きなポイントのなる。
6)効果音合わせ
装置照明が1段楽すると、音響 の仕込。音響効果の音合わせを行う。音質から大きさ音のでる方向等細く決めていく。この段階でマイク等を使用の場合もチェックを行う。また劇中歌等ある場合は歌い手と音合わせを行い、音量などのチェックを行っておく。
7)小道具・衣装・履物
搬入が終った段階でそれぞれの仕事に入る。小道具に関しては直接舞台上に影響のあるものは「出道具」だがこれはそれぞれ出る方向の袖にスタンバイし、また直接大道具に仕込むものは(張物に時計とかのれんとかカレンダーとか)道具をたてこんだときに仕込を行う。持ち道具は各俳優の化粧前(楽屋のメイクをする鏡の前にセットしてあげる。衣装履物はそれぞれの楽屋化粧前にセットしてあげると良い。
以上で仕込はほぼ終了。この間俳優はメイク衣装をつけ舞台稽古に備える。
稽古開始 稽古開始前に俳優は全員舞台上に集まり、舞台監督から実際の舞台と稽古場との違いや出はけ位置の確認や注意点を聞く。
通し稽古にはいる前に「場当たり稽古」をやる場合もある。これは各場面場面でおこる相手との位置関係や出入りの関係を確認する稽古。

通し稽古をやりながらの場合もある。

舞台での「通し稽古」の始まり。舞台監督のもと稽古を開始する。本番通りに進行することが原則。演技に関してスタッフに関してのダメだしは演出助手が演出家からのダメを書き留め終了後まとめて発表する。途中どうしてもうまくいかないことがしばしば出てくる、その場合はそのつど芝居の進行を止めて解決していく。
照明とのタイミングや音との絡みがうまくいかなかったり、暗転での場面転換がうまくいかなかったり。勿論演技上の問題も。
稽古場と違いいろいろ問題点は出てくるのが当たり前。それを修正するのも舞台稽古の役割のひとつ。

稽古終了するとスタッフキャスト全員で演出家のダメだしを聞く。ダメだしとは読んで字のごとく良く無い点を演出家が指摘し修正要求が出されるわけです。その後必要であれば「小返し稽古」を行う場合もある。(ダメの出たところだけ稽古をする)

スタッフに関しては舞台監督のもと「直し」に入る。これは各ポジションごとの作業にはなるがあくまで進行は舞監がおこなう。必要であれば「転換稽古」をやらなければならない。転換は芝居進行上早ければ早いほど喜ばれる。まして暗転での転換は素早く行う。暗い客席ではとても長く感じてしまうので短ければ短い程よい。

こうして各ポジションの直しを終了して。初日に突入する。        ↑page top
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