ローマの信徒への手紙1章2〜4節を朗読
2000年4月30日の日曜学校
説教:桑原政道

 先週はイースター、イエスさまの復活をお祝いした日でした。その前の受難週でイエスさまの十字架のことをみんなで憶え、そして死んだ後の3日後によみがえった、イエスさまの復活と罪の赦しを信じる全ての人が、永遠の命を受けることができるということを、みんなでお祝いする希望の日でもあります。

 さて今日の聖書の最初には、「この福音は」という書き出しで始まっています。これまで日曜学校では、マタイの福音書を通じて、イエスさまの色々なことを学んできました。福音書と同じように、福音はイエスさまが人としてこの世に来られ、みんなの罪のために十字架にかかり、そしてよみがえった、あのイエスさまのことをみんなに話すことです。

 続けて「神がすでに聖書の中の預言者を通して約束されたもので」と書かれています。わたしたちが手に持っている聖書は新約聖書です。新約聖書はイエスさまがこの世に来られてから書かれたもので、十字架による罪の赦しと復活による永遠の命を、イエスさまがイエスさまを信じる人に約束する、新しい約束について書かれています。でも聖書には旧約聖書といって、イエスさまがこの世に救い主として来られるのだよ、ということを前もって神さまが人々に約束してくださった、そのことを預言者が知らせてくれた、そういう本があります。「御子に関するものです」といっているのは、イエスさまが神の子なのだ、という神さまの約束を信じて話したということです。

 さて「御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ、聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。」と聖書に書かれています。「肉によれば」。これは実際にイエスさまが、イスラエルのユダに生まれ、ダビデの子孫のひとりとして育ったことを指しています。しかし、「聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。」と書かれています。聖なる霊、つまり神さまがくださった霊、目に見えない聖霊が、イエスさまのことを聖書を通じて教えてくれる、復活したイエスさまが今も生きておられ、わたしたちと共にいてくださる、そして信じる人を等しく神の子として地上に歩ましてくださる、そういう力を聖霊が与えてくれることを言っているのです。

 ところで、わたしたちは福音書をとおしてイエスさまのことをいっぱい聴きました。色んなイエスさまがいたと思います。でもイエスさまってどんな人かと聞かれたら、みんなはどう答えるでしょうか?マタイの福音書16章にも、ペトロさんにイエスさまが同じことを聞かれたと書いてあります。まずイエスさまは、街の人はイエスさまをどのように言っているか、とペトロに聞きました。それまでに、イエスさまは様々な善いことをしてきたことで人々に知れ渡っていました。病気の人を治してあげたり、神の国とはこういう所であるとズバリと話すようなこともしてきました。そこで街の人は「預言者だ」とか「偉い人だ」という噂をしていたのです。でも改めて、イエスさまはペトロに問いかけました。「あなたはどう思うか。」 そこでペトロは答えました。「あなたこそ、生ける神の子キリストです。」 その言葉をきいてイエスさまはペトロに、「その言葉を示されたのは人間ではなく天の父である。その信仰のうえにわたしはわたしの教会を建てよう」と言いました。教会は建物があって、そして人々が集まる、そんな感じにも見えますが、実は「イエスさまは生ける神の子キリストです」と告白する、みんなに言い表す信仰の上に教会は建っているのです。このことを大切に憶えたいと思います。

 今日読んだ聖書は、パウロさんがローマの教会のみんなに宛てた手紙の、最初のあいさつのところです。みんなに読まれる手紙のあいさつに、同じように「死者の中からの復活によって力ある神の子」が「わたしたちの主イエス・キリストです」と言い表されています。わたしたちもみんなにむかって、イエスさまをこのように言い表す人になりたいと思います。

お祈り
天のお父様。わたしたちにイエスさまを贈ってくださり、復活によって、それを信じる者に永遠の命を与えてくれる約束をくださったことに感謝します。わたしたちも約束を聴いて信じるだけではなく、これからの一日一日の歩みのなかで、みんなに向かって、イエスさまを復活による力ある神の子と言い表すことのできるように、聖霊の助けを与えてください。
イエスさまの御名によってお祈りいたします。アーメン。