8時だヨ!映画劇場 第14 回

「チャーリーズ・エンジェル」(2000年/アメリカ)

監督 マックジー

出演 キャメロン・ディアス,ドリュー・バリモア,ルーシー・リュー,ビル・マーレー

 

 昔観たオールド・ムービーばかり今まで取り上げてきたこのコーナーであるが,たまには新作ムービーについても述べさせてもらおうではないか.そんなわけで今回紹介する作品は…う,うっ…うわあっはっはっは!…と笑いが込み上げてくるほど痛快無比な,お色気アクション!タイトルを聞いただけでも懐かしい,あの「チャーリーズ・エンジェル」の映画版であります.

 「チャーリーズ・エンジェル」…それは僕がまだ中学生だった頃に,日曜日の夜10時30分から放映されていたアメリカの人気TV番組である(日本での放映は1977年10月から1982年4月).3人の美人探偵が活躍するアクション&サスペンスで,初代のメンバーはケイト・ジャクソン,ジャクリーン・スミス,ファラ・フォーセットだったのだが,僕が本格的に観始めた時はファラに代わってシェリル・ラッド(中学時代に彼女のポスターを部屋に貼っていたもんだ)が加わった第2シーズンであった.細かい内容なんかは忘れちまったが彼女達は潜入捜査が得意で,メンバーの様々なコスプレ・ファッションが毎回のように登場するのが楽しみであった.しかしファッショナブルではあったものの,それはセクシー路線と言うよりもシック色が強く,たまにシェリル・ラッドが水着になったりすることはあっても全体的には控え目な感じで,思春期の僕にとっては些か物足りなかったのが正直なところだ.昨年に「チャーリーズ・エンジェル」(チャリエン)が映画化されるという話を聞いて僕が最も危惧していたのがその点で,70 年代のTV番組においてはあれで良かったのかもしれないが,今の時代で「チャリエン」はちょっときついのではないだろうか?と多少心配になったりしたものである.安易なTVのリメイクをやって,無惨にも散っていった例は腐る程あるし….

 ところが,ところが…!! 映画版の「チャリエン」ときたら掟破りもいいところ!オープニングからド派手なアクションで観客の度胆を抜いたかと思いきや,あとはひたすらクンフーとサービス満点のコスプレの暴走タイフーンである.一応ストーリーのようなものはある.極秘に開発された「音声追跡ソフト」のプログラマーがソフトごとライバル会社に誘拐され,エンジェル達は彼とソフトを奪還すべく捜査を開始するが,実は意外な罠が彼女達を待ち受けていた…というものだが,そんな面倒くせえことはどうだってええんです(猪木調で).美女3人がバッカンバッカンと跳び蹴りを炸裂し,ストーリー上の必然性なんぞクソくらえでヨーデル娘,芸者ガールズ,ウエット・スーツ,レーサーと次から次へとセクシーな衣装で登場する姿に「ブラボー!」と叫びながら堪能する…これはそういう映画なのであり,そのようにして観賞するのが正しい姿勢なのである.オリジナルのエッセンスをちょっくら頂いて,あとはイケイケ状態のやりたい放題の映画版「チャリエン」に対して,今でも多い昔のTVシリーズのファンからは「こんなのチャリエンじゃないわい!」だの「知性や品位の欠片もないバカ映画だ!」と激しいバッシングの声も挙がっているようであるが,僕的には面白ければ全くのノー問題!男のツボを見事に抑えた全編に煌めきわたるエンターテイメントのテンコ盛りに,「そうそう,俺はこういう映画を実は観たかったんだよ〜っ!」とスクリーンに釘付けになりながらも心の底から拍手喝采しておりました.

 今回エンジェルを演ずるのは,キャメロン・ディアス,ドリュー・バリモア,ルーシー・リューの若手人気3人娘で,ノー天気ぶりが最高のバランスのとれた絶妙なキャスティングだ.本作のプロデューサー兼任のドリューが「女が尻を蹴っ飛ばす映画を一緒にやんない?」と実に素敵すぎる諄き文句でキャメロンを電話で誘い,その後のオーディションでルーシーが選ばれてメンバーが出揃った.監督はそれまでミュージック・ビデオ等を制作していた新人のマックジーが務めているが,そういえばこの映画もビデオ・クリップ的なノリを感じさせる.エンディングの香港テイスト溢れるNG集に絡んでのエンジェル達のバンド演奏シーンは,もっと観たかったなあ.ルーシー・リューがワガママ言って撮影中に大暴れしたという噂を聞いたが,もし続編を制作するのであれば是非ともこのメンツでまたやってもらいたいもんだ.頼むよ,ドリュー!


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