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映画ベスト10 '70S〜'00S

  ■2011年 映画ベスト10

昨年は23本の映画を観た。
年間30本以下だったのは27年ぶりという低調さで、ベスト5しかできなかった。
私は年金暮らしだが、昨年は学校での仕事が面白く、
他に映像制作ボランティアや介護施設の改善など、多忙で充実した1年だった。

昨年、日本は大震災に見まわれたが、幸い家庭では大きな災いには遭遇しなかった。しかし
原発反対や節電意識、絆の大切さなど、物質文明に対する大きな意識改革になったことは間違いない。
映画の観かたも、その時の社会状況や自意識・感情により影響される。
今年は「改革」や「差別」に関する問題提起のある映画が印象に残った。

『インビクタス/負けざる者たち』は、昨今の日本の政治状況を見るにつけ、
強いリーダー・シップと国民の自立的参画が「改革」に不可欠なことを教えてくれた。
一方『悪人』や『おとうと』、『キャタピラー』などの日本映画からは「差別」の構造が垣間見えた。
そして『パリ20区、僕たちのクラス』からは、人と面と向かって関わることの大切さを学んだ。

「リアル」な世界と「ヴァーチャル」な世界。
人間の精神3要素である「エトス」「パトス」「ロゴス」の探求。映像の「記号」と「コード」の分析。
私たちが一生で映画を見られる本数は限られている。それ故に、まずは観るべき映画を選びたい。
そして観た映画との「一期一会」の出会いを、今まで以上に大切にしていきたい。


No. 映画名 (制作年) 一口コメント
洋画
ゲームの規則 (39年) ブルジョワとプロレタリアの恋愛「ゲーム」が交錯し、「規則」を破る者が出たとき、突如喜劇が悲劇に切り替わる。
インビクタス/負けざる者たち (09年) トップの強いリーダー・シップと、個の自立による全員参画型の国家改革。昨今の日本にも学ぶべきことが多い。
バージニア・ウルフなんてこわくない(66年) 絶え間なく移る「意識の流れ」としての心理劇。実際の夫婦であったバートンとリズのリアルな演技は驚愕モノだ。
パリ20区、僕たちのクラス (08年) 素人の子供たちが役柄や台詞を作り込んでいくワークショップ形式の演技手法。リアルな教育現場を再現していた。
闇の列車、光の旅 (09年) 貨物列車の屋根の上で旅するロード・ムービー。蜂蜜色の沿線風景は美しいが、不法移民による命がけの脱出行だ。
邦画
にごりえ (53年) 樋口一葉の短編3話からなるオムニバス。緻密な演出で、明治の日本文化と考え方の原型を示した記憶すべき名作。
悪人 (10年) 人それぞれに悪意や善意があり、たまたま貧乏くじを引く人が「悪人」と呼ばれる。ディテールに拘った演出も良い。
おとうと (10年) 愚かな弟と賢い姉との再会と別れの物語。あるいは、損な役回りの弟と得な役回りの姉による差別の物語だろうか?
キャタピラー (10年) 感情表現やストーリー展開に唐突さは残るが、イデオロギーとエロスをテーマにした監督の反骨心は賞賛に値する。
百万円と苦虫女 (08年) 女・寅さんのような股旅映画として面白く、テンポも良い。蒼井優の透明感と、負け組特有の苦虫顔も魅力的だ。


■'10年

■'09年 ■'08年 ■'07年 ■'06年 ■'05年

■'04年 ■'03年 ■'02年 ■'01年 ■'00年

■'90S  ■'80S  ■'70S+'69

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