第8回 Cには3つの顔がある。(続編)

(1)よくあるパターン

第7回を挟んでしまいましたが、まだ、コードの話です。 コード進行とは相対的なものであり、大事なのはキーの中での働きである。 そこまではわかっていただけましたか?  さて、キーを考えずにコードを相対的な概念と扱うと 意外とコード進行って有限なんですよね。  メジャー、マイナー、セブンス、マイナーセブンス、メジャーセブンスetc これらをランダムに組み合わせなら、ものすごい数になりますが  「人間がいいと思う進行」は意外と少ないのです。

(2)勝手に命名

 よくある進行を私なりに勝手に名前をつけました。 ここ以外、どんな本を見ても書いてない名前です。  あくまで、イメージですけどね。 #ここで「同じ進行」という場合、キー(調性)は無視しています。 #つまり、C G7 CとA E7 Aは全く同じと表現しています。 #ここがわからない方は第5回にお戻りください。  #多少、違うコードが入る場合でも本質的な部分が同じ場合は「同じ進行」と書いてます。 1.カノン型進行 C→G→Am→Em→F→C→Dm7→G (1→5→6→3→4→1→2→5)  MIDIデータをそのうち追加しますが、今はご自分で弾いてください。 クラシックのパッヘルベルのカノンの進行です。 (この曲はD、ニ長調です。)  後半少し違いますが、「心の旅」は典型ですね。(数日前、ラジオで流れてた。) この進行はものすごい数がありますね。強い進行感があるスタンダードな進行です。 2.B’z・BON JOVI型進行 1.(Am→F→G→C)、2.(Am→F→G→C→F→G→C)   (6→4→5→1)  (6→4→5→1→4→5→1) キーボーディストならB’zの「PLEASURE」「もう一度、KISSしたかった」のピアノ・ソロを 弾いたことがある人、けっこういると思います。  両方、弾くと気づきますが、キーが違うだけで、基本はほとんど同じです。(サビに限れば) 他には「ラブ ファントム」のサビも同じですね。(サビの最初の方はね。)  上でいうと1.(Am→F→G→C)のパターンです。 「プレジャー」はC#m→A→B→E→C#m→A→B→Eの繰り返しです。 「もう一度、キスしたかった」のイントロは(曲中で転調してます) Am→F→G→C、G/B→Am→F→G→Cです。  ベース音の変化とともに、若干、変わってますが基本は同じなのです。 ここでプレジャーを移調(注.1、文末参照)して、Cにしてみましょう。すると 「プレジャー」  (in C)    Am→F→G→C →Am→F→G→C 「もう一度、キスしたかった。」  Am→F→G→C、G/B→Am→F→G→C となり、ほぼ同じコード進行であることがわかりますよね?  BON JOVIだと「Livin'on prayer」「you give me a Bad name」 「Born to be my babe」etcで1のパターンがサビで使われています。  ま、両者ともに相当、使ってます。 ところで、これだけだと短いので2.(Am→F→G→C→F→G→C)をひとまとめで 考えてもいいかもしれません。非常によく見る進行です。  マイナーから始まることもあって、ロックよりの楽曲に多く使われています。  曲名忘れましたが、よくかかってる椎名林檎の曲のサビもこれでしたね。 近いパターンではAm→F→G(6→4→5)というのもよく見ます。(多くはGが2小節) 3.J-POP売れ線進行 1.(F→G→Em→Am) 2.(F→G→Em→Am→F→G→C)  J-POPの売れ線に多い進行です。浜崎あゆみなどJ-POP的な音楽で使われています。   1.のパターンだと「LOVEマシーン」のサビで使ってます。(日本の未来は・・・・) (その先はちょっと複雑ですけどね。)  他にはTMRでもかなり使われてる進行です。(具体的な曲名が出ない^^;) いわゆる売れ線といわれる曲になりやすく、サブドミナントから 始まることもあり軽快な曲になることが多いです。 2.のパターンはチャゲアスの「YAH YAH YAH」のBメロで使われてます。 (今からそいつを、今からこいつを殴りに行こうか?)  シャムシェイドの「三分の一の純情」もそうだったかもしれない。 ライブハウスで一度、聴いたくらいで、きちんと聴いたことないので 間違ってるかもしれません。(コード進行わかる方、メールください。) Favorite blueのようなサウンドに向くのかZARDもこの手の進行、よく使ってます。 (相川七瀬など他の作品も含め織田哲朗作曲の作品ではそれほど多くはない。)    近いものだとF→G→Am(4→5→6)もありますね。 チャゲアスの「僕はこの瞳で嘘をつく」は最初から最後まで この進行が多発します。これもちょっと売れ線系の曲ですよね?(ネタが古い^^;)  ここで、この進行をGLAY型進行と名付けましょう。  この前、対バンでGLAYのコピーバンドがいて、全曲聴きました。  すると、GLAYのサビ、かなりの割合、この進行でした。  スコア、コード譜はおろか、CDすらも聴いてないので かなり不確実ですが(^^;、GLAY型進行と名付けましょう。 ちなみに、F→G→Amの場合、キーはCと解釈するのが一般的です。 (これだけでは判断しかねますが)  

(3)慣れるとわかる。

 こういう知識を元に音楽に触れると聴いた瞬間、コード進行がわかります。 わかるのがいいかどうかは別にして、一つの知識ではあります。 聴いてわかったとき、その進行に名前をつけてください。 音楽に新しい顔が見えてきます。 それから、「いい進行」を耳で感じ取り、曲作り、キーボード・プレイに生かしてください。 ちなみにモーツァルトはC→G→C→G→C(つまり、トニックとドミナントの繰り返し)が多いです。 転調部分は今、聴いても斬新なコード進行・ベースラインですが 転調部以外は非常にシンプルです。  シンプルなものがダメなわけではなく、複雑なものがいいとも限らない。 音楽って難しいですね。 注.1 移調とは曲の最初から最後までキーを変えることを指します。    「キー高いから半音、上げて!」「弾きやすくするためEbをEにしよう」という場合です。    それに対し、転調とは曲中でキーが変わることを指します。     AメロがAmでサビでEmに”転調する”と使います。     最後のサビで半音上がるのも転調です。移調とは言いません。       カラオケで歌いながら、キーを変えてるのはどうなんでしょうか?     音楽的には、「途中で変わってる」わけではないので、移調です。     でも、見た目では、曲中で変わってますね。     移調と呼ぶのが正しい感じもしますが、正確には知りません。   
♪この曲を聴いてみよう♪
Am→F→G→C型
B’z、プレジャー(in C#m)・もう一度、キスしたかった。(イントロはin Am)  安室奈美恵「NEVER END」(サビ、キー知りません。)  X JAPAN「サイレント・ジェラシー」(サビ in G#m、) 大黒魔季 「熱くなれ」(サビ in G#m) 最後の二つはちょっと違います。  
C→G→Am→Em→F→C→Dm7→G型
パッヘルベルのカノン(in D)  河村隆一「LOVE is・・・」(サビはin Eb)  ZARD 負けないで(サビ in G)
F→G→Em→Am型or F→G→Am型
CHAGE&ASKA 僕はこの瞳で嘘をつく   GLAY MORE THAN LOVE(もしかすると曲名、違うかも?)   浜崎あゆみ M ♪マリア〜の部分(サビ)  モーニング娘 LOVEマシーン(サビ、キー知りません)
第9回へ メニューへ戻る 2000年10月13日(10/19、加筆)