YMCA野球団 (爆烈野球団)

ヘミウプソン(海美邑城)


 映画の冒頭、ひたすら英字新聞のaに丸印をつけているファン・ジョンミンを尻目にソン・ガンホは豚の膀胱で作ったボールを蹴っている。それが庭に入ってしまったことがきっかけで、塀を乗り越えて取りに行ったソン・ガンホは野球に出会う。


行き方 海美邑城は忠清南道ソサン(瑞山)市のシンボルでもある一番の観光地。西海岸高速道路(15号線)のヘミICを下りて、茶色の道路標識に従って進むとICのすぐそばにある。撮影場所は中心にある小高い丘の石段を上ったところ。ただ、あずまやの周りは整地されていて、撮影当時にあった木はもうない。


全州郷校

 全羅北道全州市の南部「伝統文化地域」の中にある。
李氏朝鮮の時代に儒学を教える学校として建てられた。
庭に樹齢400年といわれる大イチョウがある。

 イ・ホチャン(ソン・ガンホ)がボールを蹴り込んでしまい、塀を乗り越えて探しに行って「野球」と出会う場所。

 その後もアングルを変えながら、このそう広くない場所がいろいろな場面で使われている。


乗り越える塀

 郷校の中に入る最初のきっかけはボールを蹴り込んでしまったこと。友人リュ・クァンテ(ファン・ジョンミン)の助けを借りて塀を乗り越え、中へ転げ落ちる。

 ここでソン・ガンホは今まで見たことがない小さな球 = 野球のボールを初めて手にし、サッカーボールをとってくれたアメリカ人に慣れない手つきで投げ返す。
 写真左の建物は後述の明倫堂。



グローブをみつける大イチョウの下

 二度目はわざとサッカーボールを蹴り入れ、探すふりをして郷校の庭を歩き回るソン・ガンホ。

 木の幹を囲んだ石の上に置いてあるグローブに目をとめ、近付いて手に取る。人の気配に振り向くと、バットを持ったミン・ジョンニム(キム・ヘス)。一瞬、その棒で殴られるのではないかとおびえる。



キャッチボールをするアメリカ人
 ここで二人のアメリカ人がキャッチボールをしている。

 バックに見える建物のひさしは、映画の撮影時、どういう理由か継ぎ足されていたので屋根が広く見え、やや違った印象を与える。

 後にソン・ガンホが強打者の片鱗を見せるシーンで、打ったボールが大飛球となり、越えて行くのはこの屋根。


その様子を覗くお堂の陰

 キャッチボールするアメリカ人宣教師の様子を物陰から覗くソン・ガンホ。まさしく、この木目の場所で、ここは明倫堂の裏側にあたる。



明倫堂

 映画ではずっと「大化館」という額がかけられているが、本当の名前は「明倫堂」という。ここをバックにチームの記念写真を撮る場面をはじめ、いろいろなシーンで使われている。

 住民へチームを披露するシーンでは縁側を広く改造して、選手達がその上に勢ぞろいしている。

 またキム・ヘスのオルガン伴奏にあわせて子供たちが「Ten Little Indians」を歌い、それをソン・ガンホが見ているのもこの明倫堂の右側部分。


練習風景

 YMCA野球団のメンバーがそれぞれ手作りの道具を持って練習していたあたり。明倫堂に向かって右側(東)にあるこの建物はあまり映画に登場していない。


丸太を立てた跡

 チームのメンバーが、丸太に縄を巻き付けた打撃練習用具を作って立てた穴の跡。上の写真の左の木の近くにあり、撮影から比較的時間がたっていないので、まだ残っていた。



殿洞教会

 夜、提灯を持ったソン・ガンホとキム・ヘスが歩き、彼女のおじさんが朝鮮王朝最後の「暗行御者=王の密使」だったという話を聞く。この場面はクレーンカメラで撮影されているが、向かって左にある白い像や地面のカラー鋪装が写らないよう巧みに工夫されている。

 ちなみに「暗行御者」であることをを示すシルシはマペ(馬牌)と言って、「春香伝」でもおなじみ。日本でいえば水戸黄門の印篭のようなものか。

 何度も映画化されている「春香伝」のうち最も新しいイム・グォンテク監督の作品で最後にマペをかざしたチョ・スンウが、この「YMCA野球団」に"友情出演"というクレジットで出ていて、「もう我慢できない」というセリフに続いて「春香伝」と同じことをやり、韓国の劇場で爆笑を呼んだ。ほとんどパロディ映画「チェミヌン・ヨンファ(面白い映画)」と同じノリ。

 マペのレプリカは仁寺洞の真ちゅう製品を扱っている店で手に入る。
暗行御者は持っているマペの馬の頭数が多い程階級が高い。チョ・スンウがかざすマペはどちらの映画でも3頭のサムマペ。

 この殿洞教会は、郷校から約1km離れた場所にあり、映画「約束」でパク・シニャンとチョン・ドヨンが手に手を取って駆け込んだシーンを撮影した場所でもある。「約束」のその直前の道路のシーンはソウルの江南。このワープはすごい。


仏国寺多宝塔

 慶州の仏国寺にある石塔。慶州を舞台にした映画「風林高」こと「新羅の月夜」でも写っている。

 日本軍のお尋ね者になり、姿を隠しながら行動を共にしているキム・ヘスとオ・テヒョン(キム・ジュヒョク)が寺の扉を開ける夜のシーンで登場。

 また、キム・ヘスがソン・ガンホにエッフェル塔の高さを説明する時「多宝塔の30倍高い」と引き合いに出している。

 韓国史上最も「輝ける」大統領が大統領選に出馬した時、その奥さんが「夫を大統領にしてくれたら、仏様のお姿を硬貨に入れます」と願をかけ、当選後実行したので10ウォン硬貨の多宝塔が少し違う新デザインに変わったという逸話があるが、真偽のほどはわからない。


ソウル総合撮影所

 この映画では、古い様式の家を求めて全国の民俗村や旧跡で撮影が行われているが、ソウル総合撮影所の一角に「酔画仙」のために作られた100年前の家屋セットも利用されている。

 チームが解散し、メンバーのひとりイ・デヨンが元の生活に戻って木を削っていると、ファン・ジョンミンたちが再結成の誘いに来る場面。映画用の装飾がされているものの、柱や屋根、基礎の石などはまさにここ。

 最初路地(写真上)が写り、続いて表通りに面した場所(写真右)にイ・デヨンが座り棒を削って売っている場面になる。

行き方 ソウル総合撮影所のページ参照。



安東河回村
(アンドン・ハフェマウル)

 キム・ヘスの家として使われた建物はここにある。父親の葬式の場面でソン・ガンホのラブレターが誤って読み上げられ、やって来た伊武雅刀は弔問を断られる。
 ほかに「故郷の春」や日本映画「ホタル」もこの河回村(ハフェマウル)で撮影されたという。

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