ブラザーフッド

兄弟の家

 映画ではソウルにあるという設定の民家。1950年6月25日、北朝鮮の奇襲攻撃で朝鮮戦争(韓国では625=ユギオというのが一般的)が勃発する前、口のきけない母と兄ジンテ(チャン・ドンゴン)、弟ジンソク(ウォンビン)、兄の婚約者ヨンシン(イ・ウンジュ)たちの穏やかな暮しが描かれる。もちろんこのような1950年頃のわらぶきの家や雰囲気は現代のソウルに残ってないので、全国にある民俗村のひとつ忠清南道・アサン(牙山)のウェアムニ民俗村で撮影された。
 また映画の後半、家に戻って来たウォンビンとイ・ウンジュがつかの間の再会をするシーンでも使われている。

 兄弟の住む家は映画のために作ったセットだろうと予想して行ったら、既存の家だった。ウェアムニが他の民俗村と違っているのは、それぞれの家で実際に人が生活していること。洗濯物が干してあり、犬も飼われている。そして、この村の雰囲気には不似合いなセコムのステッカーが各戸に貼ってあって、観光客は門の中へ入ることができない。
 さらに看板の説明を読むと、この家は「コンジェコテク(健齋古宅)」という名で、130年以上前に建てられたとある。

 ウェアムニ民俗村は映画やドラマの撮影によく使われていて、TBS/MBCドラマ「フレンズ」ではジフン(ウォンビン)が実家に帰省する場面が撮影されている。(「フレンズ追補ページ」参照) 映画「ラブストーリー(クラシック)」でも、ジュヒ(ソン・イェジン)がスウォンから遊びに来て滞在している旧家の場面が撮影されたらしいが、公開時にはそのシーンは落とされている。

行き方 地下鉄3号線「高速ターミナル」からバスでアサン(牙山)へ。バスターミナルからはタクシーで約15分。よく知られた観光地なので、帰りのタクシーはいくらでもあるかと思ったら大間違い。入口の駐車場には自家用車と観光バスしか見当たらない。そこで、民俗村を出て右へ歩いて新しい道路の下をくぐるトンネルを抜け、小学校の前を通り過ぎると、車がよく通る道に出る。その三叉路に建っている農協前のバス停から1時間に1本出ている、チョナン(天安)を経てソウル南部バスターミナルへ向かうバスに乗って帰れば便利。


国軍病院

 ジンソク(ウォンビン)が負傷し、入院した国軍病院として使われたのは忠清南道アサン市の北部にあるコンセリ・ソンダン(貢税里聖堂)という古い教会。説明によれば、19世紀に建てられた歴史を持ち、文化財に指定されている。映画では教会の内部に野戦ベッドが並べられ、庭(写真下左)にはシーツや包帯が干してある。
 ウォンビンは「南朝鮮傀儡軍から寝返った英雄」として北のプロパガンダ・ビラに使われている兄ジンテ(チャン・ドンゴン)の姿を示され、尋問を受ける。引き止める片腕の戦友を残し、今は人民軍の部隊長になっている兄に会いたい一心で、ウォンビンは病院を後にして危険な前線へと向かう(写真下右)。

行き方 地下鉄3号線「高速ターミナル」からバスでアサン(牙山)へ。バスターミナルからはタクシーでコンセリ・ソンダンへ約20分。ここもタクシーはほとんど通らない。帰りは乗って来たタクシーに待っていてもらうか、聖堂に来る時に横を通るバス停まで500mくらい歩いて、聖堂とは逆方向へ向かうバスに乗れば、アサンのターミナルへ帰ることができる。


富川ファンタスティック・スタジオ

 兄ジンテが靴磨きで暮しを支え、路面電車が走る当時のメイン・ストリート鐘路は富川にあるファンタスティック・スタジオのテレビ・ドラマ「野人時代」セットを改造して撮影された。

2004年のGWにsantekさんが撮影されたスタジオの写真です。

兄弟が飛び乗った路面電車。何両かスタジオ内に配置されているうち、撮影に使われたのはこの529番の車両。正面の和信百貨店は現在の鐘路タワーがある場所に建っていた。



鐘路の商店街。右の茶色い建物は兄弟がイタリア製の靴を覗き込んだ靴店。


ウォンビンが手づかみで麺を食べ、戦争で避難してこの店を空けると良い場所を人にとられてしまうとイ・ウンジュが心配する「豊美堂」。後に彼女を襲う悲劇の伏線もこの場面で・・・


明洞の入口をはじめ、古い町並みのセットが並ぶ


イム・グォンテク監督、チョ・スンウ主演の映画「下流人生」(04/06)のセット


富川ファンタスティック・スタジオへの行き方 2004年7月にBBSに寄せられたsantekさんの「行き方」を抜粋掲載しておきます。
 ソウル市内から、地下鉄1号線(仁川方面)でソンネ(松内)駅まで行って、北口からバスかタクシー。閑散とした所にあります。行きより帰りが難しいかも。スタジオには「5−2番バス」でも行けると思いますが、休日はこのバス、多分本数少ないです。04年5月の時点では駅前ロータリーが工事中でバス停も移動となっていた上、30分以上待っても来なかったので、私はタクシーを利用しました。時間的には15分位かかって料金は3000ウオン位。バスだと500ウオン程度。帰りは、予定していた、このスタジオのそばにある「アインスワールド」(埼玉にある東武ワールドスクエアみたいなもの)に寄って、観覧後、タクシーを呼んでもらおうと交渉したが、あそこにバス停があるということで、徒歩3分のバス停でバスを待ち、「7−2番」のバスでソンネ駅まで帰ってきました。駅からの「5−2番」のバスが来なかったら「7−2番」のバスでも、スタジオ近くまでは行けると思います。帰りもスタジオからの「5−2番」のバスがなかったら「アインスワールド」まで行ってそのそばのバス停から「7−2番」バスで駅まで戻るという手はあります(裏ワザ?)。このスタジオは大通りに面していないので、タクシーがあまり来ないことに注意が必要です。スタジオのホームページがありますので、それを打ち出し持っていれば、それを見せれば、タクシーの運転手なら連れてってくれます。
WEB翻訳すれば、大体のことはわかります。http://www.fantasticstudio.co.kr


他のロケ地


 日本から、見学ツアーでファンが行った慶尚北道、慶州郊外や雪の江原道大関嶺牧場(中国軍介入で退却)でも、戦闘シーンが撮影された。大関嶺牧場は「永遠の片想い(恋愛小説)」や「純愛中毒」「ウィンドストラック」の撮影地としても名前が出てくる。

興味深い歴史的事実。統一の最期のチャンスをつぶし、分断を固定化した「義勇軍」という名の中華人民共和国正規軍の介入を謝罪するよう、韓国は中国との国交回復の際要求したが、中国に「問題にならない」とはねつけられ、それきりになった。

 また、慶尚南道、陝川(ハプジョン)ではチェ・ミンシクが友情出演している平壌市街戦(写真下)や開戦初期韓国軍が追い詰められる洛東江の戦い、兄弟が再会する史実にない架空の戦いトゥミリョン高地戦などが撮影された。
そのセットは観光用に保存・公開されるという。今荒れ放題の「JSA」の帰らざる橋も当初、そう言われていた。


 


 朝鮮戦争で命を落とした兵士の遺骨が次々と発掘され、太極旗に包まれた柩に収められる。映画の冒頭とラストに登場するこの遺骨発掘現場は慶尚北道、盈徳(ヨンドク)にある公園の丘に作られた。

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