ラブストーリー(原題クラシック)

丸木橋(のあった場所)

 螢が飛び交う川にかかった橋。(韓国の螢は点滅しないのか?) いかにも作り物という感じがする橋だが、やはりあれはセットだった。
 撮影の様子を伝えた雑誌によるとこの橋は「本物」と書いてあったように思うが、「本物のように作られた」というのを読み間違えたのかもしれない。
 実際、橋のかかっていた場所にはそれほど人が通って踏み固めた跡がないし、この橋があったとしても対岸に集落はなく、橋を行き来して利用する人があったとは思えない。
 

行き方 地下鉄3・7号線の「高速ターミナル」下車。京釜線の高速バスでテジョン(大田)へ向かう。ソウルからテジョンへは170キロ、約2時間。
 テジョンからは車で15kmくらい離れたウォンジョン(元亭)駅へ向かう。駅の西にあるウォンジョン橋を通って対岸へ渡り、農道を右へ約500m。コンクリートで作られた堰の上流約100mがその場所。テジョン市といってもこのあたりはかなりの山間部で人家も少ない。
 テジョンから鉄道でウォンジョンへ行く方法もなくはないが、この駅には1日に3本(それも早朝と夕方)しか列車が停車しない。


ジュヒとジュナが最初に出会った川岸

 それぞれスウォン(水原)から田舎に来ていたジュヒとジュナが初めて出会う場所。川で魚を網に追い込んで取ろうとしているジュナたちの近くを牛がひく荷車に乗ったジュヒが通りかかる。この場所は丸木橋から下流へ50mの所。
 道を通るジュヒの視線で見た景色はこんな感じ。映画では、丸木橋も川がカーブするあたりに写っている。



ジュヒの家のセットを作った石段

 ジュヒ(ソン・イェジン)の父親は与党共和党の国会議員という設定だけに、石段を上ったところに白い門扉があり、さらにその奥に立派な邸宅が建っている。現在「木浦文化の家」になっている元小学校の石段と校門を巧みに利用して、ジュヒの家のセットが作られた。
 ジュナ(チョ・スンウ)が点滅させる石段左下の街灯もセットで、殺風景な石段の周りには草木が植えられ、手すりには蔦がからまっている。映画「クレオパトラ」のポスターが貼ってあった塀は手前に実在する。

行き方 飛行機、列車、バスなどで木浦に着いた後、タクシーでユダル(儒達)山の中腹にある「木浦文化の家(モッポ・ムンファエチプ)」へ行く。"木浦文化の家"は小学校の建物を改造して作られたYMCAの施設。元学校だったことを示すグラウンドの端に校門の跡と石段がある。
 有名な歌謡曲「木浦の涙」の歌碑もここから遠くない場所に立っている。


ジュヒが開けた病院のドア(旧・東洋拓殖ビル)

 自殺をはかって入院したテスの病室からいつのまにかジュナの姿が消え、ドアのノブにはペンダントがかかっている。ハッとしたジュヒが部屋を出て表通りに面した病院のドアを開けるとマーチが聞こえ、ベトナムへ派遣される兵士の壮行パレードが行なわれているところだった。

 木浦は日本に最も近い場所であったため戦前多くの日本人が住み、現在も日本風の家屋が見られる地区がある。 
 その地区の中心にあるのが当時の面影を伝える「旧・東洋拓殖」の建物で、保存工事のため建設会社のテントにおおわれていた(2003年12月)。看板によると2003年7月に終わっているはずの工事は進んでおらず、テントの内側に入るとジュヒがドアを開ける場面を撮影した正面入口が見つかった。

行き方 日本風家屋(写真下左)がたくさん残っているのは、現在「木浦文化院」(写真下中)になっている旧・日本領事館(ということは両国がまだ外国だった併合前の時代)の赤レンガの建物の下に広がる東西南北300mくらいの地区。平家の民家が多い中に、石造りの旧・東洋拓殖ビルが目立っている。木浦文化院のすぐそばに韓国道路原標(写真下右)がある。これが首都ソウルではなく木浦にあるのは近代的な道路整備(に代表されるインフラへの取り組み)を始めたのが日本人だったことを示している。




壮行パレードの行われた道

 韓国はアメリカの同盟国としてベトナム戦争に参戦し、猛虎部隊・白馬部隊・青龍部隊の勇猛さはベトコンに恐れられた。チョン・ドファン、ノ・テウ両元大統領も司令官としてベトナム従軍の体験がある。サムガクチ(三角地)の戦争記念館にはベトナム戦争の展示コーナーも設けられている。
 ベトコンの間では「たとえアメリカ軍の捕虜になっても、決して韓国軍に捕まってはいけない」と別の意味で恐れられたともいう。
 映画では「必勝・猛虎部隊」と書かれた横断幕の下を出征部隊が行進して行く。

行き方 チョウォン(草原)観光ホテルの前から木浦駅の方向へ部隊は行進し、ホテルから100mくらいの道路が撮影場所にあたる。撮影時は現在ある看板の上に昔風の看板が取り付けられ、激励の横断幕も張られていて、まったく感じの違う町並みに見えるが、道のわん曲と写真右に写っている階段から場所が特定できる。


学生デモの道

 スウォンの町でも学生デモが行なわれる。このデモの場面は上のベトナム派遣部隊の壮行パレードに使われた木浦の全く同じ場所で撮影されている。最初のシーンは上の写真と同じ方向から写されていて右の石段が見える。続く逆方向からのカットは、手前から学生のデモ隊が行進して行き、向こう側でガス銃を構えた戦闘警察が待ち構えている。
 この直後、デモに参加していて催涙ガスから逃れたジュヒとテスが偶然再会する。



テーソンリ(大成里)駅

 ベトナムへ出征するジュナら韓国軍の兵士を乗せた列車が、軍楽隊の演奏の中見送る人でいっぱいのホームに入って来るキョンプ(京釜)線スウォン(水原)駅という設定。チョ・スンウも戦闘服左腕の部隊章から猛虎部隊という設定らしい。
 実際に撮影が行われたのは「ムッチマファミリー」の第3話"教会のヌナ"にも登場するキョンチュン(京春)線テーソンリ(大成里)駅。


行き方 韓国国鉄チョンニャンリ駅からキョンチュン(京春)線のチュンチョン(春川)行きで50分。列車は1時間に1本くらいある。


ロコ・ギャラリー

 ベトナムから帰還したジュナとジュヒが再会する喫茶店。ここでジュヒはジュナが隠そうとした" 秘密 "に気付く。
 ジュヒが座ってジュナを待っていたのは店の一階、建物に向かって左端のコーナー。

行き方 まず鉄道を利用する方法。チョンニャンリ駅からキョンチュン(京春)線の「冬のソナタ」の舞台で有名なチュンチョン(春川)行きに乗り、前記テーソンリ(大成里)駅のひと駅先、チョンピョン(清平)で下車する。所要時間は約1時間。 
 もうひとつはバスで行く方法で、地下鉄2号線カンビョン(江辺)駅の隣にある東ソウル・バスターミナルからチョンピョン(清平)までの切符を買い、チュンチョン(春川)行きに乗る。チュンチョン行きのバスは東ソウル・バスターミナルの端から出ていて乗り場が大変分かりにくい。このバスはチョンピョン(清平)、カピョン(加平)を経由して終点チュンチョン(春川)へ向かう。最初にこのバスが止まるのがチョンピョン。東ソウルからは約1時間。
 チョンピョンのエリアには「反則王」で田舎プロレスの会場になったサンチョン小学校もある。


 チョンピョン(駅とバスターミナルはすぐそば)からタクシーに乗り、行き先はファンサン・ドライブコースのカフェ「ロコ・ギャラリー」。所要時間が20分、料金は1万2千ウォンくらい。
 国道46号線、S-Oilのガソリンスタンドを過ぎたところを右折して入る道が「ファンサン・ドライブコース」。ドライブコースというだけあって、運転しがいのある曲がりくねった道が山腹を登って行く。
 例によって、タクシーの運転手は場所を知らない場合が多い。ロコ・ギャラリーのホームページに地図があるので、これをプリントアウトするか書き写して行き、見せると良い。店のHPのアドレスは http://www.locogallery.com/このページの右から2番目をクリックすると地図が出る。
 帰りは店の人にタクシーを呼んでもらわなければ、フリーのタクシーは絶対通らない山の中。割り増し料金は2千ウォン程度。
 
 接続がうまくいった例を紹介すると、7時10分チョンニャンリ駅発の列車で7時59分テーソンリ着。駅を写して8時46分のチュンチョン行き列車に乗り、8時54分チョンピョン駅で降りる。タクシーで、9時20分くらいにロコ・ギャラリー着。10時にタクシーを呼んでもらい、外の景色を見ながら時間をつぶす。10時半頃タクシーに乗って下山、チョンピョン駅10時54分の列車でチョンニャンリへ。
午前中だけで「テーソンリ駅」と「ロコ・ギャラリー」の2カ所に行くことができた。
 
 列車の時刻は変わっていることがあるので本屋の「時刻表(シガッピョ)」を立ち読みしてでも最新ダイヤを確認すること。この本を一冊持っていると鉄道・バス・飛行機・船の路線や本数・所要時間がわかるので便利。


延世大学


 雨の中、ジヘ(ソン・イェジン)が、憧れの人サンミン(チョ・インソン)といっしょにジャケットを傘代わりに図書館まで走るシーン。「ハナ・トゥル・セー」で走り降りる階段(写真上左)、坂道(上右)、軒先でひと息つく建物(下左)などが延世大学本館の北側に集中している。
 最初の階段の横には映画「猟奇的な彼女」で彼女(チョン・ジヒョン)がキョヌ(チャ・テヒョン)に「靴を取り替えて」と言うベンチ(下右)がある。また、「ラブストーリー」で、ふたりが雨の中最初にひと休みした講議棟の正面玄関はチョン・ジヒョンがチャ・テヒョンを待っているシーンを撮影した場所でもある。

 サンミンが自分の傘を売店に残して木の下へ向かったことを知ったジヘが"特別な傘"を持ったまま雨に濡れながら走るシーン。このクァク監督お気に入りの「雨に走れば」は本館の裏側(写真下、左上)から始まり、本館向かって左の石段(下、左下)を降りて、すれちがう軍人に敬礼を返す道(下、右下)のシーンへ続いている。
 「猟奇的な彼女」でスニーカーをはいた彼女をハイヒールのキョヌが追ったのは写真(下、左下)の道より低い、向かって右の木に沿った道。

行き方 地下鉄2号線シンチョン(新村)下車。3番出口から北へ向かう。韓国国鉄、京義線のガードをくぐると延世大学の正門。正門を入ってすぐ右にあるキャンパスの案内図に本館=22番という表示がある。本館のあたりまで行くと映画で見た建物や場所が目の前に広がっている。


慶煕大学

  ジヘとサンミンが雨の中走り始めたのは延世大学、そして目的地の図書館の場面を撮影したのは慶煕大学。
 ジヘが「もっと遠くにあったら良かったのに」と言った図書館は、実際は延世大学から10kmも離れた別の大学にあった。

行き方 地下鉄6号線コリョデ(高麗大)下車。タクシーでキョンフィデ(慶煕大)へ10分。正門を入ったところにある案内板の16番が図書館。



円光大学

 ジヘが母の手紙や日記を読む場面もあるが、何と言っても重要なのは雨宿りをしているジヘの姿を見つけたサンミンが、自分の傘を売店に置いてジヘのもとへ来るシーン。図書館まで行くジヘをサンミンは自分のジャケットを傘代わりにして送ってやる。
 走るコースは上で紹介した通り。そのスタート地点は何とソウルの南200km、益山市にある円光大学だった。
バックに見える赤い野外彫刻は「Harmony-20」というタイトルがついていて、1985年の製作とある。
 もともと作り物っぽかったコンクリートのテーブルとベンチは見当たらず、売店もセットだったらしく、その場所は学生の使う球技コートだった。

行き方 地下鉄3・7号線高速ターミナルから湖南線の高速バスでイクサン(益山)までは約2時間半(途中、天安SAで15分休憩)。益山のバスターミナルからタクシーで円光大学は10分弱。正門を入ってすぐ右にあるキャンパス案内図の14番、学生会館の横に木と野外彫刻がある。


あれっ?

〈ターンレフトターンライト〉


香港映画(2003年)
監督: ジョニー・トー/ワイ・カーファイ
出演: 金城武/シジ・リョン/エドマンド・チェン/テリー・クワン


中央大学アートセンター

 先輩サンミン(チョ・インソン)の演劇会場として何度も登場。映画「ラストプレゼント」で「ギャグ天王」の決勝大会が開かれた会場と同じ場所。ここへ行った時、「ラストプレゼント」のロビーだけを撮って客席を忘れたのでロビーの赤い同型椅子で代用。

行き方 地下鉄7号線サンド(上道)下車。5番出口からそのまま北へ歩く。ロータリーまで行くと「中央大学200m」の標識もある。最初に目に入る「中央大学」と書かれた門が大学の裏門。そこを入ってすぐ左にあるレンガ造りの建物がアートホール。
 ちなみにイ・ヨンエはこの大学の出身。先輩に「シュリ」「ブラザーフッド」のカン・ジェギュ監督もいる。

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