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映画評論家、水野晴郎氏が作ったサスペンス映画。 第二次大戦前夜、イルクーツクの駅を発車する列車、 シベリア超特急を舞台に起こる密室殺人。そこで描か れるのは人種差別、女性差別、戦争反対など社会問 題と息を飲むアクションで見せる一大エンタテイメント のはずでした。晴郎氏の頭の中では。 しかし実際にできた作品は日本映画では最近少なく なってしまったカルト作そのものでした。新宿シネマ カリテで96年に公開された本作は公開当時から監督 本人「シベリア超特急Tシャツ」でのTV映画解説や、 他の映画の解説なのに「わたくし、監督・水野晴郎も 見習いたい演出でした」などという関係ない無理矢理 PRの成果もあってか、初日舞台挨拶は立ち見も出る 盛況振りでした。 |
![]() 熱弁する水野氏 | |||
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しかしもちろん初日は、かたせ梨乃ファンとその他の 物好きが集まっただけでそんなにヒットという訳では ありませんでした。 本当に盛り上がってきたのは公開が終わってから。 「映画秘宝」などマニアックな映画を扱う本や映画フ ァンの間で、ラスト三回のどんでん返しが度肝を抜く という噂が広まり、リリースされたビデオが凄い回転 率となりましたが、ビデオ版には晴郎氏の弱気な心 が出たのか、三回のどんでん返しが収録されていない ため、どこに行ったら見られるのかという爆発寸前の シベ超ファンが急増しました。 | |||
人気を映画の評価と勘違いした(?)晴郎氏は自分の講演 付きの上映会を各地で開きました。右の写真は98年の 11月に多摩映画祭で行われた上映会の様子です。この 上映会では併映で「太陽を盗んだ男」「幻の湖」という 濃すぎる3本立てでした。晴郎氏はこのラインナップで あるのにもかかわらず、「『幻の湖』で笑っている人が いましたけど、僕の作品では笑わないで下さいよ」と ギャグをかましていました。更にしっかりその当時から、 「シベ超2」の話、「3」「4」ぐらいまでの話を熱弁して いました。出演者も勝手にキャスティングしていました。 そしてTVでも完全版の放映が決定し、深夜にも関わ らず、ビデオには収録されていない完全版だったため、 日本中の「シベ超」ファンがTVに釘付けとなったのは 言うまでもありません。それを標準ビデオ録画した私の ビデオテープは今でも次の貸し出しを待つ人がいるほどの 人気です。 |
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