B.スメタナ「我が祖国」全曲
ヴァーツラフ・ターリッヒ指揮 1929年 モノラル録音 <COCOー75206>
<チェコフィル初の「我が祖国」>★★★★
 「ヴィシェフラト」:少々、大時代的な演奏ではあるが、その思い入れは、凄い。じっくりと祖国を歌い上げ、その感動は、音質を超えて届いてくる。オケは、弦楽器を中心に素晴らしい演奏だ。この時から、弦楽器のレベルが非常に高いことが分かる。(ただ、ポルタメントを多用するのを嫌う人がいるかもしれない。)またチェコフィル特有の管楽器のヴィブラートも既にこの演奏から聞き取れるので、やはり伝統的のものなのだろう。
 「モルダウ」:出だしのフルートから実に瑞々しい。テーマを弾くヴァイオリンは、少々ポルタメントを掛けやさしく語りかけてくる。「踊り」ではやや遅いテンポであるが、情感に溢れている。なんとも味わい深い、「モルダウ」だ。
 「シャルカ」:大変情熱的な演奏である。47小節から、極端にテンポが落ちる。これがじつにチェコの田舎の暢気な気分を出している。しかし、これ程、熱い「シャルカ」も珍しい。
 「ボヘミアの森と草原から」:実にゆったりとした、のんびりとした気分の演奏。全く今では味わえない、気分がある。70年も前のボヘミア。それはそれは、美しかったに違いない・・・74小節目からのpからの弦楽器が非常に美しい。続く、管楽器の美しいコラール!!そして盛り上がり、高らかにコラールを歌い上げる。なんとも感動的だ!
 「ターボル」「ブラニーク」:大変情熱的な演奏だ。モノラル録音と言うことを忘れて、音楽に引き込まれて行く。単純なはずのコラール「汝らは神の戦士たれ」が、とても巨大な音楽に聞こえる。ただ、テンポの遅さが時として、音楽の停滞を招く時がある・・・・少々残念だ・・・しかし、「ブラニーク」後半、特に「ヴェシェフラト」が回帰する場面は、非常に感動的だ。ターリッヒ&チェコフィルの思いがぎっしり詰まっている。SP録音であるが、その感動は、音質を超えて届いてくる。「我が祖国」が好きな人は、必ず持つべきCDだ。
B.スメタナ「我が祖国」全曲
ヴァーツラフ・ターリッヒ指揮 1941年モノラル録音 <BIDDULPH WHL 049>
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
ヴァ-ツラフ・ターリッヒ指揮 1954.6.12&21,7.2−3モノラル録音 <SU 11 1896−2 001> 
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
カレル・シェイナ指揮 1950年(55年というクレジットは恐らく間違い)モノラル録音 <COCOー6376>
<影の実力者シェイナの超名演>★★★★★★
 ターリヒの再録音よりも前に録音。シェフのアンチェルではなく、影の実力者:カレル・シェイナ。彼の信頼の高さと真の実力を窺い知る事が出来る。この長大な曲を一気に聞かせる実力は只者ではない。
 「ヴィシェフラド」:美しい出だしのハープからややゆったりしたテンポで始まる。その想い入れは非常に強く聞き手を捕らえてはなさい。ヴィシェフラドの主題がこれほど感動的に聞こえた事は無い。
 「モルダウ」:美しいフルートから実に魅力的。最初の弦楽器の主題の慈しむような歌わせ方の素晴らしい事!!シェイナの祖国への愛情がひしひしと伝わってくる。また後半での壮絶さも聞き物だ。
 「シャルカ」:実に力強い響きに始まる。77小節からのビブラートたっぷりのクラリネットのソロが実に美しい。そしてテンポが速くなる145小節からの楽しい雰囲気は格別だ。254小節以降の畳掛けはまさに圧倒的と言うしかない。旋律を強奏するトロンボーンは本当に強烈だ。
 「ボヘミアの森と草原」:どことなくなんとなく悲しげに始まる。それが実に味わい深い。テンポが速くなる74小節からの弦楽器の美しさも格別。そして実に楽しいボヘミアの気分を満喫させてくれる。しかしどことなく美しくも切ない・・・・ 美しいボヘミアの自然への愛情の表れか?
 「ターボル&ブラニーク」:強い緊張感に始まる。コラール「汝らは神の戦士たれ」の歌わせ方が凄い。涙が出そうなくらい感動的だ。「ブラニーク」の70小節からの木管とホルンのコラールもこれほど感動的に聞こえた事は無い。フィナーレではかつて無い程の感動を覚える。見栄を張る事もハッタリも無い。聞こえてくるのは祖国への愛と音楽への愛。1950年と言うと共産党政権が誕生した直後。政治形態がどうなろうと祖国への変わらぬ愛を表現している様だ。この感動を伝える言葉は見つからない。とにかく聞いて欲しい演奏だ。
B.スメタナ「我が祖国」全曲
カレル・アンチェル指揮 1963年録音 <COCOー80021> 
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
カレル・アンチェル指揮 1967.10.12ライブ・モノラル録音 <TAH159>7枚セットの1枚です
<モントリオール・ライブ>★★★★★
 「ヴィシェフラト」:出だしからアンチェルの祖国への強い思いに圧倒される。やや遅めのテンポでじっくりと祖国を歌い上げる。時としてクールな指揮者:アンチェルを思い浮かべる方も多いと思うが、決してそうで無い。クールに感じられるその奥には、熱い情熱とパッションを持っている。この演奏は、1967年というアンチェル&チェコフィルの黄金時代の頂点の時期であり、オケがとてつもなく素晴らしい。
 「モルダウ」:やや遅めのテンポ。クーベリックのように早いテンポで突き進むのも好きだが、じっくり歌い上げるのも好きだ。弦楽器が実に切なさを表現している。これがチェコフィルの味だ。また後半戦の迫力も素晴らしい。
 「シャルカ」:これが実にアンチェルらしくがんがん突き進む演奏。アンサンブルにも締まりがある。また中間部の弦楽器の美しい事!!そしてコーダへ強烈になだれ込む。まさしく圧倒的だ。
 「ボヘミアの森と草原から」:非常に美しい演奏。木管の絶妙なアンサンブルは、素晴らしいの一言。そして中間部の舞曲は、どことなくせつなさある・・・美しくも、切ない・・・これがアンチェルの思いか・・・
 「ターボル」「ブラニーク」:この感動的な音楽をある意味、冷静に処理しようとしている。しかしアンチェルも人の子、冷静でいられる訳が無い。その内面から熱い祖国への気持ちが湧き上がってくる。それはオケもそうであって、祖国から遠く離れた地で「我が祖国」を演奏し、熱くなら無い訳が無い。まさしく壮絶な演奏。「ブラニーク」のフィナーレは、涙無くして聴けません・・・ しかし、ライブ録音ながらミスがほとんど見つけられない。なんと優秀なオケなのだ!!ステレオ録音だったら、もっと凄かっただろうな・・・・ホールが異常に盛り上がっている・・・・
B.スメタナ 「我が祖国」全曲
ヴァーツラフ・ノイマン指揮 1972年録音 <PANTON 81 1050−2011>
<工事中>
B.スメタナ 「我が祖国」全曲
ヴァーツラフ・ノイマン指揮 1975年録音 <OBー7281〜2S>LP CD化されています。
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
ヴァーツラフ・スメターチェク指揮 1980.9.8−12録音 <COCO−85163>
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」
ヴァーツラフ・ノイマン指揮 1982.11.5ライブ録音 <COCO−6767> 
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
イルジー・ビエロフラーベク指揮 1988.5.12ライブ録音 <25COー2586>
<危機迫る??不思議な熱気に包まれた演奏>★★★★ NEW
 1988年の「プラハの春」音楽祭のオープニングライブ。スメタナホールではなく、政府が観客収容人数を確保するために建設されたプラハ文化宮殿での録音。「ヴィシェフラト」からビエロフラーベクの若い瑞々しい感性に好感触。ターリヒ、アンチェルなどの大先輩のような凄みは無いけれど、存分に楽しめる。どこを取っても非常に勢いがあり、音楽が停滞することはない。「モルダウ」も、割りと速いテンポで進む。オケも大迫力で鳴り響くがもう少し渋さがあっても良いけど・・・・
 「シャールカ」も、オケが豪華に鳴り響く。チェコフィルを聞く醍醐味を味わう事は出きる。僕はこのライブならでは「熱い魂の叫び」には非常に惹かれる。余裕こいてこの演奏はあり得ない。なんとも不思議な感じだ。この最後の畳掛けは凄い!!の一言に尽きるものがある。
 「ボヘミアの〜」の美しさはさすがである。愛するボヘミアの大地を歌い上げる様は感動的だ。ここでは何時もながらの木管の美しさは何物には代え難い。
 「ターボル」&「ブラニーク」。コラールを吹奏する金管の力強い響き!!そして弦楽器の重量級の響きも捨てがたい。しかし、この熱気は何なのだろうか???危機迫る何かに追われているかのように感じる。それだけ気合が入っていたのかも知れないが・・・・チェコ(当時チェコスラヴァイキア)の独立を象徴するこの曲。そして1988年、チェコの民主化前夜でもあり、東欧各国では民主勢力の台頭が進んでいた時期ではあるが、依然として共産党一党独裁であった。ビエロフラーベクとオケの祖国への思いが結集した演奏と言えるかもしれない。単にオケを煽るだけではこんな演奏できないしね。
 「ブラニーク」での例の木管&ホルンのコラールは言うまでもなく美しい。そして一気に最後まで突っ走る。そんなに急がなくても良いのに・・・と思う場面もある。なんだか本当に不思議な演奏です。
B.スメタナ「我が祖国」全曲
イルジー・ビエロフラーベク指揮 1990.3.26−28録音 <COCOー9050>
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
ラファエル・クーベリック指揮 1990.5.12ライブ録音 <COCOー6559>
<全てはここから始まった・・>★★★★★★
僕が初めて、チェコフィル、そして「我が祖国」を聞いた演奏。「ヴィシェフラト」の出だしのハープから、感動的(どの演奏でも同じですが・)。そして、美しいホルンのコラール。またTuttiのサウンドの実に美しいこと!!チェコフィルが往年の輝きを取りも戻した瞬間だ。また管楽器は倍管にしているとは思えないほど完璧なアンサンブル。
 「モルダウ」:割と速めのテンポで進む。そのため感傷的になり過ぎないのが、良い。チェコ以外の指揮者だとモルダウに限らず、歌い過ぎて感傷的になり過ぎる・・・
 「シャールカ」:出だしから迫力万点。そして77&223小節からヴィブラートたっぷりのドクサンツキーさんのクラリネットソロ。これがチェコフィルのクラだ!!また302小節からのトロンボーンの旋律の素晴らしい事!!
 「ボヘミアの森と草原から」:37小節からの木管の美しい事!!そして74小節からの弦楽器!!pで1stバイオリンからの掛け合いは大変美しい。このような弦楽器のアンサンブルを聞くとチェコフィルを実感したり??130小節からのホルンのコラールも素晴らしい。そして盛り上がる196小節からのラッパが凄い!!ケイマルのラッパは1人突き抜けて聞こえるが、決してうるさくないのが素晴らしい。また後半の舞曲風の旋律が実に楽しい。
 「ターボル」「ブラニーク」は、はっきり言って、壮絶な演奏だ。フス教徒の賛美歌「汝らは神の戦死たれ」が2曲の全体を支配する。非常に感動的だ。簡単なフレーズの変奏なのにこれほど感動的に響くとは・・・これほど思い入れのある演奏も珍しいと思う。極めつけは「ブラニーク」の70小節から木管とホルンの旋律。本当に美しく感動的!!本当に泣けてくる・・・・ああなんて素晴らしい音楽なのだろう・・・・そしてフィナーレで感動的にコラールを歌い上げる!!クーベリックとチェコフィルの歴史的再会という場での、尋常でない程テンションの高い演奏。はっきり言って感動を伝える言葉は無力だ・・・現場にいたら拍手なんか出来ないだろうなぁぁ・・・・
B.スメタナ「我が祖国」全曲
ズデニェク・コシュラー指揮 1992.5.12ライブ録音 <EC3988−2>
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
リボル・ペッシェック指揮 1994.5.12ライブ録音 <LT−0046−2 031>
<工事中>
B.スメタナ「我が祖国」全曲
小林研一郎指揮 1997.6.10−12録音 <PCCL−00409>
<チェコフィル史上初の外国人指揮者での録音>★★★★
 コバケンは、チェコフィル史上初の外国人指揮者で「我が祖国」全曲録音という偉業を達成した。正直、チェコ人以外の指揮者での録音ということで、聞き手としての疑問はあった。しかし、その疑問はすぐにかき消される。「ヴィシェフラト」から、その気合の入り方は凄い。やや遅めのテンポでじっくり歌い上げる。コバケンさんの細部まで目を行き届かせた丁寧な指揮振り。チェコフィルは、全力でコバケンをサポートしている。ただ少し、テンポが野暮ったくなってしまっているところがあるのは残念・・・・チェコフィルの美しさは、十分に堪能できます。弦楽器の響きは本当に美しい!!
 「モルダウ」:やや速めのテンポが好感を持つ。出だしのフルートから非常に美しい。そして弦楽器のなんとも言えない、歌わせ方。「コバケンさん、やるな!!」と思わせられる瞬間。踊りのリズム感も良い。この流れるテンポ感は、さすがチェコフィル!!コバケンさんは、オケと一緒に呼吸し、音楽を作っている。
 「シャルカ」:なんと言っても、77&223小節からのドクサンスキーさんと思われるヴィブラートたっぷりのクラリネットソロ!!これこそチェコフィルの味ですね(嫌いな人、多いらしいですが・・・)。そして後半の圧倒的な畳み方!!特にトロンボーンの素晴らしさが光る!!
 「ボヘミアの森と草原から」:美しいの一言。なんと言っても46小節から木管!そして122小節からのホルン!!144小節でのフェルマータの間の取り方もさすがだ。不満は、196小節からのラッパが今ひとつであること。ケイマルさん、吹いてないのかなぁ・・・・
 「ターボル」「ブラニーク」:正直言って、曲が素晴らし過ぎる。フス教徒の賛美歌を主題に、壮絶な音楽が展開される。演奏も素晴らしい。金管の鳴りも壮絶。「ターボル」のフィナーレから「ブラニーク」に掛けては、緊張感が凄い。そして僕がこの曲で最も好きな、70小節からの木管とホルンが絡む美しい旋律。この演奏も本当に素晴らしい。ホルンは誰が吹いているのだろうか?非常に美しい(ティルシャルさんにしては音程が良いし・・)。この後も出てくる、ホルンのソロ。本当に美しくて、もう感動!!フィナーレも非常に感動的。少々、テンポ的に野暮な部分があるのが残念・・・・・でもここまで感動させてくれれば、文句無い!!
 当然かもしれませんが、1999年11月の来日公演の時の方が良かった。コバケンさんも曲についての理解も深まっている様で、オケの反応も良かった。しかし、この演奏も十分、今のチェコフィルの「我が祖国」を堪能する上で、全く支障は無い。実はチェコフィル史上、最も遅い「我が祖国」なのです。ということは、コバケンさんの音楽をオケが理解して演奏してるという証拠ですね。少々、野暮ったいところがあるのは、まあご愛嬌ということで・・・・
B.スメタナ「我が祖国」
小林研一郎指揮 1999.11.24 サントリーホールライブ収録 <OVCB-00003>
<記念すべき東京ライブ>

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