13階段
 監督 : 長澤雅彦
 出演 : 反町隆史 山崎努 笑福亭鶴瓶 井川比佐志 大杉漣
 H P :  http://13kaidan.goo.ne.jp/


いくつか疑問がありまして...よく考えても判りません。
評価 (13) : ★★★★★★★★★★★★★


予告編から気になっていた映画でした。演技派の役者たち、重厚な芝居、音楽、死刑、冤罪と気になる主題。とにかくサスペンスの要素は盛りだくさんな映画でしたから、公開日を楽しみにしてました。本格的な人間ドラマ、松本清張並みのダイナミックな展開を期待していました。

ストーリーは……、.このあとの批評に関わるのですが、少し複雑です。

ある冤罪事件の調査協力を弁護士から依頼される、刑務官・南郷(山崎努)と傷害致死で服役した元受刑者の純一(反町隆史)。容疑を晴らすために、残された時間は3ヶ月。報酬は一人1000万円。純一は自分が起こした事件のために、傾き掛けた一家の会社の為にと引き受ける。

冤罪事件の現場は偶然にも、純一が殺してしまった被害者が住んでいた町だった。その土地で容疑者の事件発生と同時刻記憶、「階段を上っていた」から冤罪調査をすることから始まった。南郷・純一とも過去の罪にとらわれている様子が浮き彫りになる。過去に死刑執行ボタンを押した体験がトラウマになっている南郷。本当は相手を殺意があって近づき喧嘩になったのに、裁判では隠し傷害致死で3年の刑になった純一。この冤罪調査を通じて、お互いの再生の方向を見いだして模索する。そんな時ある調査対象者から被害者に関わる、事件の糸口がみつかる。それは.......

と、とても全部は書き切れません。まだ1/3です。内容は映画館で確認してください。

原作を読んでいないので、何とも言えないのですが……。
こと映画の脚本については、正直なとこツジツマが合っていないような気がしてなりません。いくつか疑問がありまして....映画を見終わり家に帰るまでによく考えたのですが、全然判りません。

<疑問1>
息子を純一に殺された父親。復讐のためにこの土地で起きた冤罪事件の犯人に仕立て上げようとする。しかし何故、この事件が冤罪だと判ったの?

<疑問2>
偶然にも冤罪事件当時この町にいた純一。つき合っていた恋人との旅行でこの町に来ていたのだが、両親にも告げていないのに何故来ていたことが判ったのか? 「君のことを、本当に調べたよ」のセリフだけでは表せない様な気がしまが、よしんば「本当に調べた」としましょう。警察並みに調べられる父親が、本来息子の犯した罪が純一の傷害致死事件までなった経緯を何故調べられなかったのか?

<疑問3>
犯人にするために、純一の指紋をつけた凶器を地中に埋まりかけのお寺に隠す。このお寺の階段が冤罪を晴らすための「階段」にもつながるのだが、「階段」は冤罪者の記憶だったはずでは?

<疑問4>
この指紋付き凶器で純一を犯人にし、死刑台に送ってやろうとしていたのに、猟銃で殺しに来たのは何故? で、このお寺で本当に真犯人につながる証拠が出てくるんですけど、探しに来た純一を殺しに来る父親が「本物もそこにあったのか」って言ったのは父親は、偶然にも本物もお寺にあったのは知らなかったのですか?

とにかくこの「父親」にたずさわる所が、よく判らないんです。
原作を読んで判りましたら報告しますが、どうしてこんなにも偶然が重なるのでしょうか?

パンフを読んでみると、プロデューサーがこんな様な事を書いていました。
「登場人物や筋立てに多少加え、特にラストは方向を大きく変えました。推理展開の意外性よりも人間ドラマを描きたいと思いました....」 と。

……そうか、この映画を台無しにしているのはプロデューサーなのではないかっ!

役者たちは良いから、どうやっても人間ドラマになった筈。もっと脚本が大事なのではないでしょうか? とくにサスペンスものですし、核心に迫る部分でこれだけツジツマが合わないと致命的なものになりますよね。他の部分では、本当にすばらしい映画なのにね。プロデューサーが映画をダメにするなんて....。この同じスタッフで「松本清張」の本で映画を作ってくれたら、名作になるでしょうね。本当に残念です。

最後にひとつ。「宮迫博之」の演技には驚きました。彼はうまいですねぇ〜。
どんどん映画に出演してくるのではないですかね。鶴瓶師匠もそうでが、お笑いの人はスゴイですわね。

★は13個にしました。脚本が良ければ20個台になった映画ですね。


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“豆奴”が尊敬する批評家たちの「13階段」レビュー
はる氏(日本映画が好き!)

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