「もののけ姫」関連ニュース
1998年1月〜5月

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「もののけ姫」ニュース] [ホームページ]
「もののけ姫で納得できず」 1998/05/30
「もののけ」抜く 1998/05/18
週刊TV試写室 1998/05/06
宮崎監督 紅の豚になって姫と決着 1998/03/17
メディア新世紀 1998/03/14
宮崎駿監督「引退はしません」 1998/02/27
「もののけ姫」吹き替え版公開へ 1998/02/05
映画復権 1998/01/29

「もののけ姫で納得できず」 読売新聞夕刊 1998/05/30

トピック ひと最前線
“引退”撤回し再始動

 「21世紀を漫然と迎えたくない。覚悟を持って(世紀の間を)越えたいと、 このごろ思うようになったんです」
 新たな決意と意欲が、この言葉に凝縮する。アニメーション界のみならず、日本映画界を代表する存在 となった宮崎駿監督(57)が、「再始動」している。
 1300万人の観客を動員し、社会現象とまで言われた映画「もののけ姫」。その制作中、 「最後の作品になる」と口にし、引退がとりざたされた。原作、脚本を手がけ、 14万枚を超える原画・動画にも自ら手を入れる過酷な制作過程が、「もう幕を引こう」と思わせた。
 しかし、「もののけ姫」が完成してみると、「区切りがついていない、何も納得していない自分に 気付いた」。「煩悩は尽きないもんです。本当にお遍路に行きたいと思う」と、ぼやいてみせるが、 トレードマークの眼鏡の奥は、きらきらと光っている。
 今は東京・武蔵野市の仕事場で、20世紀を締めくくる次回作の構想を練る日々だ。一つの映画作りが 終わると、「絵の描き方も忘れる」ほど消耗する。だからまだ、時折紙にデッサンしながら、 新作の材料となるイメージを頭の中に並べている段階。2000年夏の公開を目指している。
 もう一つ、入れ込んでいることがある。「新しい才能を発掘したい」と、9月から、アニメーション監督 志望者を対象に“私塾”を開くのだ。
 限定10人の塾生の条件は、「監督になりたいという強じんな動機を持っていること」。 18歳から26歳ぐらいまでという年齢制限のほかは、経験や学歴、国籍、性別、それに「偏差値」も問わない。
 短い文章を素材にして、絵コンテを作るなど、実践的な演習も行うが、 現場に出れば学べる細かな技術まで教えるつもりはない。
 今のアニメ界には、「とっくにだめになっている」と手厳しい。 「だからこそ、そろそろ、才能が出てきてもいい」
 「映像を作るというのは、どういうふうに現実を切り取るかということ。いろんな人間が出会い、 ぶつかりあって、ものの見方を鍛える場になれば」
 毎週土曜日の午後に最低5時間、「塾頭」と激論が交わされる異色の塾になりそうだ。
社会部 古沢 由紀子

*宮崎 駿
 1941年、東京都生まれ。学習院大政経学部卒業後、東映動画などを経てスタジオジブリ設立に参加。 代表作に「風の谷のナウシカ」「となりのトトロ」など。塾の問い合わせはジブリ(0422-53-5674)へ。
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「もののけ」抜く 朝日新聞夕刊 1998/05/18

タイタニック、番付新記録 国内映画興行収入

 ロングランを続ける映画「タイタニック」の日本での興行収入が18日までに183億3500万円に達し、 これまで「もののけ姫」が記録してきた国内トップの座を奪取した。同日午後記者会見した配給会社の 20世紀フォックスによると、「もののけ姫」も上映が続いているが、上映館数で大きく水をあけている 「タイタニック」が抜き去った。
 「タイタニック」は昨年12月に世界で順次公開が始まった。
 公開した約60の国別でも、そのほとんどで興収記録をすでに塗り替え、日本での記録達成はむしろ 遅い方だった。
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週刊TV試写室 朝日新聞夕刊 1998/05/06

サンテグジュペリ 大空への旅
感動の旅に寄り添って

★衛星2 9日夜
 こだわりの地を訪ねる旅は、胸の躍る、時に不安も付きまとうもの。そんな心の動きを追う 「世界・わが心の旅」の一編である。サンテグジュペリの足跡を空からたどった、アニメーション監督・ 宮崎駿さんの感動ぶりがいい。
 宮崎さんが、最後まで飛行家だった、このフランス人作家の本に出あうのは20歳のころ。「いちばん影響 受けたんです」と、アニメでも飛ぶことにこだわってきた。パリ郊外で古い飛行機に目を細める彼に、 こだわりの深さを思う。
 複葉のプロペラ機でフランスを出発、モロッコまで3日がかりの飛行だ。機の床穴に顔をつけ、 あの作品に出てきた風景を探すが、当時を思わせるものはどこにもない。
 終始ゲストに寄り添う展開は、単調とも映る。「もう1人出して複線にした方が」 などと考えないでもない。が、タレントを遊ばせるだけの類似番組の中で、この計算した作り、 周到な準備は出色である。
 終盤、サンテグジュペリが飛行場長だったサハラ砂漠の基地へ飛ぶ。砂の中、時に言葉を詰まらせる 57歳の宮崎さん。練り上げたドラマの山場を見るようだった。その感動を大きなスケールで包み込む 立原摂子のテーマ音楽、毎回のことながら、聞かせる。
 テレビマンユニオン、NHKエンタープライズ21の制作。
(石田 徹)
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宮崎監督 紅の豚になって姫と決着 報知新聞 1998/03/17

21世紀の新作着手
引退宣言は完全撤回「ものすごくリフレッシュできた。」

 配収日本一のモンスター映画「もののけ姫」の宮崎駿監督(56)が、21世紀に向けて動き出した。 心身リフレッシュのために訪れていたアフリカ・サハラ砂漠の2週間の旅から、このほど帰国。早くも 2001年公開を目指す新作(題名など未定)の構想に入った。宮崎監督は自身の監督作「紅の豚」(92年) に登場させたようなクラシックな複葉機でパリからモロッコまで飛行。「やっと『もののけ姫』に決着が 着いた。ものすごくリフレッシュできました」と、すぐにも新作に取りかかる。

複葉機でパリ−モロッコ空の旅

念願のサハラ
 昨年12月、報知映画賞の特別賞に輝いた際に「『もののけ姫』を作ったことで脳ミソの変なところを 開けてしまったんです。回復するまで6か月はかかりますね」と語り、一時は“引退宣言”も口にした 宮崎監督が復活。新作の準備に入った。
 きっかけは鈴木敏夫プロデューサー(49)とともに2週間、パリからモロッコのカップジュピーまでを 飛び回った空の旅だった。宮崎監督主宰の「スタジオ・ジブリ」の“ジブリ”とはサハラ砂漠に吹く熱風 の意味。社名に冠したものの、実際にサハラを訪れたことがなかった2人は「『もののけ姫』が一段落したら 、サハラに行く」と決めていた。
 念願の旅だけに内容には凝った。最高で時速200キロしか出ない「紅の豚」そっくりの複葉機 (旧ソビエト製)を用意。パリを出発してスペインに入り、ジブラルタル海峡を越えてモロッコへ。 パリ〜ダカール・ラリーで有名なダカールの北、カップジュピー(モロッコ)まで トータル50時間以上かけて飛んだ。
 「高度100メートルの低空飛行をしたり、前を重くするために乗客全員が機首部分に集まったり 大変でした」と笑う鈴木プロデューサー。実は宮崎監督のあこがれが「星の王子さま」で有名な仏の作家 サン・テグジュペリ。この旅は本来、飛行士だったテグジュペリが飛んだ道のりを、そのまま再現したもの でもあった。
 2週間の旅を終えた宮崎監督は「数々、外国に行ったけど、この旅が最高でした。ものすごくリフレッシュ できたし、やっと『もののけ姫』に決着が着きました」。世間を騒がせた引退宣言も、この旅で完全撤回。 2001年公開を目指す新作のシナリオ、絵コンテに近々、着手する決意も固まった様子だった。

NHK衛生第2と日テレが特別番組
 今回の宮崎監督の旅はNHKと日本テレビ系で放送される。まず、複葉機でサン・テグジュペリの足跡を たどる部分を4月25日のNHK衛生第2「世界・わが心の旅」(後11時30分)で紹介。ジブリの由来となった サハラ砂漠の旅が6月(予定)に日本テレビ系で特別番組として放送される。
 サハラ砂漠の収録には、突然モロッコを訪れた「エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督(37)が登場。 84年の宮崎作品「風の谷のナウシカ」にアニメーターとして参加。宮崎監督、鈴木プロデューサーとは 長い付き合いの庵野監督だけに対談は大いに盛り上がったという。

まだまだ記録更新中
 昨年7月12日の公開以来、上映8か月目に入った「もののけ姫」。全国12館で続映されており、15日現在、 配給収入は113億円で日本映画史上の記録を更新中。観客動員数も1315万人と驚異の数字をいまだに 伸ばしている。
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メディア新世紀 朝日新聞 1998/03/14

映像の系譜
デジタル技術と融合し「未知の世界」生み出す

 「宮さんだってもう年なんだから。体力のいる冒険活劇は、今しか撮れないよ」
 アニメ映画監督の宮崎駿(57)が率いるスタジオジブリの映画の公開が、夏の風物詩としてすっかり 定着した1994年のことだ。次回作に「となりのトトロ」のようなファンタジー作品を作りたがっていた 宮崎に「もののけ姫」しかないと決断させたのは、プロデューサー鈴木敏夫(49)のひとことだった。
 宮崎と鈴木の出会いは、徳間書店のアニメ雑誌「アニメージュ」が創刊された78年にさかのぼる。鈴木は 編集長などを務めるかたわら「風の谷のナウシカ」(84年)以降、一連の宮崎作品を世に送り出してきた。
 毎年毎年、次回作の企画に追われる日常に、ちょうど疲れを覚え始めていたころだった。超大作となれば、 制作に時間がかかるのも説明がつく。そんな鈴木の心を見透かしたように、宮崎は 「鈴木さんも休みたいんですね」と答えたという。
 「もののけ姫」は、昨夏の劇場公開以来、1300万人余りを動員、100億円を超える配給収入を稼ぎ出し、 邦画史上空前の記録を樹立した。

全米1000館で上映

 この7月には、米ウォルト・ディズニーにより、全米1000館の劇場で公開される。主人公の少年アシタカの 吹き替えには、話題をさらった大作「タイタニック」の主演男優レオナルド・ディカプリオを起用する。
 早くも宮崎と次の企画に入った鈴木だが、「アニメは自分にとってビジネスにすぎない」と言い放つ。 学生時代は映画に魅入られた。そのせいか職業にはしたくなかった。観客の心を揺さぶってみせる映像を つくるには「既存のアニメ界の人材ばかりが持ち札ではない」という。
 鈴木の言葉の背景には、アニメばかりでなく映像メディアが、転換期を迎えている面がある。ひとつは、 いかに世代交代を進めていくかという、いつの時代にも普遍の課題であり、もうひとつは、「デジタル技術」 をキーワードに急速に進むメディア間の融合だ。実際「もののけ」で約15分にわたって使われた コンピューター・グラフィックス(CG)技法による表現手法は、その典型的な例だ。

見る人を驚かす

 がん具メーカーのバンダイの子会社であるバンダイビジュアル(東京都台東区、渡辺繁社長)は昨年10月、 「AKIRA」の大友克洋ら国内の著名なアニメ監督と共に、世界的に評価の高い日本のアニメの技術やノウハウ を、CGや実写などの技術と融合させた新しい映像作品を制作する「デジタルエンジン構想」を打ち上げた。
 制作費24億円をかけ、2000年に劇場公開予定のアニメ監督押井守(46)の「G・R・M・/ガルム戦記」 (仮題)は、バンダイビジュアルが取り組む映像作品だ。押井は「だれも目にしたことのない、見る人を 驚かせる映像を目指す」という。押井は劇場用アニメ「うる星やつら1・2」や、米国でビデオ売り上げが 首位になった「攻殻機動隊」などの監督を手がけ、斬新(ざんしん)な作風で知られる。
 押井は、大学在学中から自主映画を制作してきた。すでに日本映画にかつての輝きはなく、「たまたま アニメという特殊な映画をやってきただけ」と語る。「もともとアニメの制作そのものが、デジタルな 考え方に近い。現実の素材を使わずにつくるわけだから」という。デジタル技術が、映画の世界で手の届く ものになってきた今を「かつて映画がサイレントからトーキーになったり、カラーになったりしたのと 同じような大きな事件」と受け止める。

開発費は30億円

 「ゲームと映画を融合させた次世代のインタラクティブエンターテインメント」−。ゲームメーカーの スクウェア(東京都目黒区、武市智行社長)は、新製品の発表文などにこの言葉を必ず盛り込む。昨年1月に 発売した「ファイナルファンタジー7(FF7)」は、この考えを凝縮した作品といえる。
 全世界で550万本の売れ行きを記録したFF7の魅力は、ゲーム部分同様に、映画をほうふつとさせる 立体感のある3次元CGを多用した映像部分だ。
 FFシリーズは同社の看板ソフトだけに、これまでの平均の開発費は20億円を下らないが、FF7では約30億円 に膨らんだ。取締役広報室長の小林宏(40)は、「制作そのものにかけた期間が1年と短く、外部の CG映像クリエーターに頼らざるを得なかったため」と説明する。
 96年秋には、米シリコングラフィックス社が全額出資するカナダのCGソフト会社と技術提携、昨年5月に 開設したハワイ・ホノルルのスタジオでは、日米のゲーム界はもとより、映画、CG、アニメ界から人材を 集め、ゲーム開発と並行して、全編CGの映画を制作する計画も進めている。
 多額の費用を投じてCG技術に経営資源を集中させるのは、「CGはもともとハリウッド映画のソフト制作の 流れを持つ米国で発達した技術だ。米国の優秀なCGクリエーターがゲーム開発に向かったら、一気に市場を 席巻されるからだ」。小林は危機感を抱いている。
 「ゴジラ」の怪獣造形や幅広い層をとらえて社会現象化した「新世紀エヴァンゲリオン」の特撮を担当し、 押井の次回作「ガルム」に参画する樋口真嗣(32)がいう。「コンピューターゲーム機に慣れ親しみ、 CGを何の違和感もなく映像として認知する世代が作り手に回ったとき、新しい可能性が見えてくる」
(敬称略)
(鈴木 淑子)
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宮崎駿監督「引退はしません」 毎日新聞夕刊 1998/02/27

次は病む21世紀テーマに超大作

 アニメ映画「もののけ姫」で興行収入約180億円、観客動員数約1300万人という大ヒットを放った 宮崎駿監督(57)の次回作は、環境悪化などの進んだ21世紀がテーマになることが27日、分かった。 宮崎氏については引退説も取りざたされたが、前作で製作総指揮を務めた徳間康快・徳間書店社長(76)は 引退説を否定し、次回作の製作費は「もののけ姫」の約23億5000万円を上回る30億〜50億円の超大作になる との見通しを明らかにした。米国の映画会社ディズニー社と協力し、全世界に公開する予定という。
【長尾 真輔】

 宮崎氏は昨年3月、「もののけ姫」の製作発表の席で「これで最後になってもいい」と発言し、 “引退宣言”と話題を呼んだ。しかし、徳間社長は「作品作りで疲れたということを言ったまで。 これだけファンが支持してくれるし、『やめないで』という手紙も届いている。生涯やりますよ。 宮崎さんも『引退はしません』と明言してくれた」と引退説を否定した。
 宮崎氏は「もののけ姫」で日本の中世を舞台に森に住む神々と人間との戦いを描いた。 次回作は、一転して21世紀の未来が舞台となる見込み。徳間社長は「『もののけ姫』では日本を視野に 入れたが、今度は環境の悪化、テロリズム、地震、疫病、人口爆発などを抱えた21世紀をテーマにして、 世界的な作品にしたい」と話している。
 徳間書店は1984年に宮崎氏の監督作品「風の谷のナウシカ」以来、「となりのトトロ」(88年) 「紅の豚」(92年)など一連の作品を製作している。
 「もののけ姫」は配給収入(映画会社の収入)、興行収入(入場料の総額)、観客動員数の 国内での映画の記録をすべて塗り替えた。昨年8月から10月に香港と台湾で公開された。 欧米諸国でも上映が予定されている。
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「もののけ姫」吹き替え版公開へ 産経新聞夕刊 1998/02/05

 大映の徳間康快社長はこのほど、同社の製作で東宝が配給している大ヒットアニメ「もののけ姫」の 英語吹き替え版を日本でも公開する方針を明かした。徳間社長によると「もののけ姫」は、 ウォルト・ディズニー社の配給により7月16日から全米公開される。人気俳優のレオナルド・ディカプリオ らを声優に起用するこの英語吹き替え版を夏ごろ、大都市を中心に国内でも公開するという。同作品の 宮崎駿監督は「『21世紀に死ぬなよ』をテーマに、次回作に向けて動き出した」とも語った。大映では このほか、「Shall we ダンス?」の周防正行監督の新作を来年夏には公開。平成12年には、 作家の筒井康隆氏がシナリオを担当する「大魔人」を公開する予定。
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映画復権 朝日新聞 1998/01/29

「もののけ」効果
7年ぶり、入場1億4000万人台

 日本映画製作者連盟が28日に発表した1997年の統計によると、映画館の入場人員は96年より17.7%増の 1億4071万9000人で、90年以来7年ぶりに1億4000万人台に戻した。邦画で過去最高の配給収入を記録している 「もののけ姫」効果が表れた。
 配給収入ベスト5は次の通り。

【邦画】
1.「もののけ姫」(107億円)
2.「失楽園」(23億円)
3.「ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記、ザ・ドラえもんズ」(20億円)
4.「THE END OF EVANGELION」(14億5000万円)
5.「モスラ」「学校の怪談3」(各11億5000万円)

【洋画】
1.「インデペンデンス・デイ」(66億5000万円)
2.「ロスト・ワールド」(58億円)
3.「スピード2」(20億円)
4.「スター・ウォーズ 3部作」(19億円)
5.「フィフス・エレメント」(17億円)
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