米良美一さん関連ニュース

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「もののけ姫」ニュース] [ホームページ]
米良美一がアニメ主題歌 1998/02/13
'97年を振り返って 1997/12/25
マイポケット 1997/12/20
スポットライト 1997/11/20
美しき日本歌曲の語り部 1997/10/30
「もののけ」追い風に 1997/09/29

米良美一がアニメ主題歌 東京中日スポーツ 1998/02/13

『もののけ姫』で脚光カウンターテナー歌手
 大ヒット映画「もののけ姫」の主題歌で一躍脚光を浴びたカウンターテナー歌手の米良美一(26)が、 14日からスタートするテレビ朝日系オムニバスアニメ「アニメ週刊DX!みいファぷー」(土曜午後6時半) のオープニングテーマ曲「ウキウキパラダイス」(4月下旬発売)を歌うことになり12日、東京都港区の 同局で会見した。
 米良は「クラシックでは天使や妖精のイメージをつくっているが、今回は日ごろ歌っていない ポップな曲で、自分の地が出てしまうとちゅうちょしたが、いい曲だったのでハマっちゃいました」 と笑顔で感想。
 本業のコンサートのほか、トークやバラエティー番組にも出演するが「バラエティー向きの性格 だとは思うが、秘めたものがないと活動に差し障りがあるので、選んで出演していきたい」。
 14日に東京・赤坂サントリーホールでバレンタインコンサートを行い、 5月22日には日本の歌謡曲を収録したアルバム「かれん」を発売する。
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'97年を振り返って 朝日新聞夕刊 1997/12/25

記者座談会 音楽

「企画物」好調、劇場新設続く
今年のクラシック界最大のヒットとなった米良美一
A 音楽業界は、なんだか元気がない1年だった。
D まず、CD不況だね。ポピュラーでいえば、ミリオンセラーは去年より増えたのに、20万枚、 30万枚の中ヒットが極端に少ない。カラオケの客足も鈍ったようだ。
E クラシックも全般に厳しいけれど、ピアソラのカバーがブームだった。それから「もののけ姫」 の主題歌を歌ったカウンターテナー米良美一のブレーク。アルバム「ロマンス」は15万枚に迫り、 国産では久々の大ヒットだ。
A 映画やテレビとのタイアップがやっはり強い。
D 去年からのオーロラ輝子、猿岩石、ポケット・ビスケッツ……考えてみれば、みんな企画物。 グレイなどバンド系のビッグヒットもあったが、ベスト盤だった。
A 究極の「企画物」がダイアナ妃関連じゃない? エルトン・ジョンの 「キャンドル・イン・ザ・ウインド」は世界で3000万枚を超えて、史上最大のヒットになった。
D エルトンも気分は複雑かもしれないね。こういう追い風の力ばかりが強いと、 音楽自体の元気が奪われるような気もする。
E クラシックでも、一枚1000円のトスカニーニ選集のように、過去の遺産を廉価版で出すと売れる。 現役アーティストには強大な競争相手だ。
A ライブはどうだろう。
D ナゴヤドーム、大阪ドームがオープンしたが、全般にドーム級のコンサートは ホイットニー・ヒューストン、年末のラルク・アン・シエルなど数えるほどだった。
E ホールの新設が続いて、クラシックの演奏会の数は多かったな。
D 時代を象徴するような歌、社会にインパクトを与えたコンサートがあまり思い浮かばない。 それが「元気がない」ということだろうね。
A ダンスはどうだった?
E 新国立劇場にバレエ団ができた。「眠れる森の美女」など人気演目が主体で、既存バレエ団には 「官が民間を圧迫するのか」と反発もある。
F 競争回避の意味もあって、契約ダンサーは若手が中心だね。静岡県舞台芸術センターも 専属ダンスカンパニーを旗揚げしたが、人材集めには苦労したようだ。
A シルヴィ・ギエムと熊川哲也が大人気だったね。
F それぞれファン層をぐんと広げ、熊川は映画やCMに引っ張りだこだった。
E ダンスの観客層も広がるといいんだけれど。
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マイポケット 朝日新聞夕刊 1997/12/20

歌手 米良 美一さん

 「貧乏になりました、お陰様で」−いたずらっぽい目で笑いながら言う。映画「もののけ姫」の主題歌 を歌い、一躍有名になった。テレビ出演などが増え、衣装代やタクシー代がかさむからだ。頼みの印税が 入ってくるのは来年になる。「まあ、自分への先行投資と考えています。」
 高く、柔らかく、澄んだ声を響かせるカウンターテナーのクラシック歌手。ファルセット(裏声)を 自在にあやつり、テナーよりも高い音域を歌う。ドイツ歌曲から黒人霊歌、ミュージカルナンバーまで レパートリーは幅広い。CDもすでに3枚出した。
 音大時代は主席。理解のない教授から「おかま声」と教室で罵倒(ばとう)されたこともあるが、 「これが自分にとって一番自然な表現」という信念は揺るがない。ドイツ語を学ぶため来年は1年の半分を ドイツで過ごす。
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スポットライト 日本経済新聞夕刊 1997/11/20

カウンターテナー 米良 美一さん

重く響く高音域
日本歌曲に情熱

 テナーより高い音域を歌うカウンターテナー。米良はこの分野のクラシック歌手として現在、最も有名だ。 映画「もののけ姫」の主題歌ではっきりと人気をつかんだ。
 「高い音を出しつつ、背後に太い声が響くような中性的な声」で、ドイツ・リートから黒人霊歌まで こなす一方、山田耕筰、團伊玖磨らの日本歌曲にも情熱を傾け、すでに2枚のCDを出した。 300曲を解説した本も出版した。
 宮崎県の山間部で育った。「家にはいろりがあり、よく赤トンボを追いかけたものです」。幼いころ、 音楽といえば祖母や父母の歌う民謡、詩吟、そして演歌だった。日本歌曲の旋律や歌詞こそが原風景。 歌う喜びの原点でもある。
 風貌(ふうぼう)も声もいわゆる男らしさからは遠い。それゆえの「迫害」の記憶もある。音楽大学で 「本物のカウンターテナーじゃない」と教師に罵倒(ばとう)された。それを跳ね返してきた強さと、 自分の才能への不安感とが交錯しているように見える。
 今、眼前に改めてバッハがたたずんでいる。「苦悩も喜びもすでに雄弁に語ってしまっている。 それに歌を加える難しさを思い知り、なおさら好きになった」。来年から1年の半分はドイツ。 ドイツ歌曲を本腰を入れて勉強する。
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美しき日本歌曲の語り部 読売新聞夕刊 1997/10/30

旬のひと作品
カウンターテナー歌手の米良美一

 日本の古楽器による音楽祭として有名な「栃木〔蔵の街〕音楽祭」。9回目を迎えた今年、 ちょっとした異変があった。メーンの演奏会場の栃木市文化会館大ホール(1200席)が2日日の昼下がり、 超満員にふくれあがったのだ。
 中世、ルネサンス、バロック、古典、ロマン派時代の音楽を、当時の楽器と演奏スタイルで再現する この音楽祭。先進的だが決して派手ではないこの催しに、アニメ映画「もののけ姫」のテーマソングを 歌ったカウンターテナー歌手の米良美一が出演したからだ。
 北原白秋の詩からなる日本歌曲の特集で、タイトルが「明治の学舎・日本のメロディー」。 「明治の学舎」としたのは、コンサート会場を当初、明治時代に創立された栃木県立栃木高校の講堂 (300席)で開く予定だったからだ。ところが、チケットはアッという間に売り切れ、開催1か月半前に 急きょ会場を変更した。
 入場者は、幼稚園児、小学、中学、高校生からおじさん、おばさんまで集まり、開催以来初めての にぎわいに。日ごろ落ち着いた雰囲気に慣れている古楽マニアたちの表情も、そこでは少し火照っていた。

 歌曲集「AIYANの歌」や「鐘が鳴ります」「かやの木」「待ちぼうけ」「からたちの花」など、深遠な芸術 歌曲の名作と、よく知られた人気歌曲を全18曲。巧みな組み合わせと、明快で正確な美しい日本語で、 ある時はつやっぽく、ある時は軽妙に、ミステリアスに歌い上げていく。
 休憩をはさんで、約2時間。会場は感動に包まれ、プログラムが全曲終了してからも1人として席を立つ 人さえいない。前列にいた数人の女子中学生がスタンディング・オベーションする中でカーテンコールが 3回続いた。
 大さな拍手は大ヒットした「もののけ姫」を聴きたいからだろうが、米良は歌わなかった。代わりに アンコールの最後に、「もののけ姫」の冒頭と同様の、アカペラ(無伴奏)で「うぐいす」 (佐藤春夫作詩・早坂文雄作曲)という、邦楽器の演奏技法を応用したような、古語による大人の歌曲を 選び、見事な小節を交えながら歌い納めた。

 「私は『もののけ姫』で興味を持ってくれた10、20代の若者や演歌しか聴いたことのないおじさん、 おばさんに日本歌曲を楽しんでほしいんです」
 「私の音楽の基本はクラシックです。特にバロック時代に最も盛んだった裏声の唱法で、オペラや宗教曲 などを歌うこと。でも、それにとどまらず、ドイツ・リート、ジャズ、歌謡曲などまで歌いたい。 モンテベルディも民謡に通じるところがある」。
 裏声で女声域のソプラノ、アルトの高さで歌う世界でも数少ないこのカウンターテナーが、いくつもの 分野をそれぞれの様式で歌いこなす能力は、バロックと演歌で培った。 「両方ともまず言葉を大事に歌うから」と言う。
 これまで日本歌曲というと、クラシックの歌手が「ベルカント唱法」と称し、ビプラートだらけの 意味不明な大声を張り上げて歌うことが多く、大衆の支持が得られにくかった。日本の西欧音楽受容の 最大の欠点でもあるが、米良はそれを専門家も大衆も納得する形で補おうとしている。
 去る7月にスウェーデンのBISレーベルから出たCD「うぐいす」は、格調高い芸術歌曲集として世界中で 高く評価されている。
文・副島 顕一
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「もののけ」追い風に 朝日新聞夕刊 1997/09/29

ひと前線 米良美一

 映画「もののけ姫」の主題歌で、一躍、時の人に。「クラシックに無縁の人たちにもカウンターテナーを 知ってもらえてラッキーでした。ようやくスタートライン、という気持ちです」
 26歳。大学時代からカウンターテナー(男性アルト)として、バッハの宗教曲、バロックオペラから 日本の唱歌や黒人霊歌まで歌ってきた。クラシック界では異端児扱いもされるが、「何を歌っても、 ソウルフルな歌という私のテーマは変わらない」と、マイペースを通してきた。
 「もののけ姫」を追い風に、マイナーからメジャーに転じつつある。最新アルバム「ロマンス」 (キング)では、「オンブラ・マイ・フ」など名曲を、オーケストラをバックに歌った。 「ミーハーだから、名曲大好き。でも、バッハだけはずっと歌わなければと思う。難しいし、抑制された スタイルに反発もするんだけど……やっぱり、僕の音楽のよりどころ」
(雨)
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