槍ヶ岳登頂記 2005.9


朝霧纏う槍ヶ岳



9月17日(土) 雑踏の槍ヶ岳路

今年の4月には登り損ねたので、1年5ヶ月ぶりの槍ヶ岳登頂を目指します。
夏山シーズンの終了前という最も楽な季節の登山なので、重い三脚を背負っての徹夜山行。
ほぼ満月、天気予報も晴れなので、月明かりの槍ヶ岳星景を撮ろうという趣向です。

しかし晴天の3連休というのは予想以上に混雑していて、名古屋駅8:30発高山行き高速バスはほぼ満席。
さらに東海北陸自動車道は渋滞でバスも遅れる。
郡上八幡から隣りの席に乗ってきた僧形のオッサンはガタイが良い上に平気で蟹股開いて圧迫してくる。
修行を積んでるどころか利得を貪って増上慢を欲しい侭にしている生臭坊主に相違ない。

30分教遅れて高山バスターミナル着。このため予定の新穂高温泉行きバスに乗り継げず、
一時間あとのバスに乗ることに。

その新穂高行きのバスもギュウギュウで、10数キロの荷物を膝の上に抱えてエコノミー症候群
寸前になりながら平湯バスターミナルで下車。上高地行きに接続。

上高地行きバスも乗車待ちが長蛇の列で、切符を買う間もあらばこそ、先に並んで隙を見て
券売機に駆け込むという離れ業でなんとか乗車。

やっぱりというか当然というか、釜トンネルから向こうの上高地までの道もものすごく混んでいる。
ちなみに新釜トンネルを通ったのは初めてでしたが、これは本当にすっきりと整備された二車線の
トンネルで、なるほどこれじゃ釜小僧も出られないなと思うことしきり。
もちろん旧釜トンネルのままでも観光客が増減するわけでなし、トンネルは立派な方が安心です。

14:30、ようやく上高地に到着すれば、「ここは銀座か?」と思うほどの雑踏。
2800mくらいから上は雲に覆われていて穂高の峰々は見えません。
是非もなし、ヤマザキのレーズンロールをかじりながらやる気なさげに出発。

14:35 河童橋

15:12 明神

15:49 徳沢。 一面にテントがいっぱい

16:39 横尾。 道の真ん中に団体が広がって整理体操をしており、余程蹴飛ばしてやろうかと思う。
しかもこの団体、ガイドツアーであるらしく、ガイドらしきオッサンが道をふさぐ指導下の団体を前に
涼しい顔で整理体操の効能を垂れている。こんな非常識なガイドが幅を利かせているかぎり
山のマナーなど向上するいわれもあるまい。

17:08 槍見河原。 槍見えず。ちぇ〜。

17:17 一の俣

17:24 二の俣

17:46 槍沢ロッヂ。 これまたすごい人数で小屋の外に人が溢れてごった返している。
小屋の中は寿司詰めであろう。
小屋の外でフィールドスコープで槍の穂先を見ながら会話しているらしき一団があったが、
今宵は雲がかかっていて穂先は一度も見えていない。
「人がいる、祠が見える」などと言っていたが、いったい何を見ていたのだろうか?

ロッヂでは公衆電話で自宅に現在地だけ伝えて通過。

18:14 ババ平。 ここは幕営場。足の踏み場も無いくらいテントがぎっしり。
もちろん通過。
ここらですっかり日が暮れたが、今夜はほぼ満月だけに、その後も歩行にはいっさい灯りを要さなかった。

18:46 大曲。 水俣乗越へ行く手もあるが、上が雲に覆われているので槍沢カールをそのまま直進。

19:52 天狗原分岐。 今回の目的の一つに「初めて天狗原に寄り道して天狗池の逆さ槍を見ようか」
というのがあったのだが、これまた山頂部が雲の中なので断念。まっすぐ槍ヶ岳方面へ向かう。
芸がないけれど仕方が無い。こうなるともうすこしゆっくり来ても良かったな。

20:30 水沢。でも水は十分ある。ちびちび飲む100%みかんジュースのうまいこと!これからは
山行に必携だなと思う。

20:46 グリーンバンド末端。 霧の中、おぼろに槍の穂を見たが、すぐに隠れてしまい、以後夜明けまで
見ることはなかった。ここで携帯の電波が届いたので自宅に現状報告。風が吹き降ろしている。

21:14 坊主岩屋。 岩屋の中は無人。そういえば以前、ここで夜間に小休止してパスタを作って食べたな。
岩屋だけに地面がしっとりしていてあまり心地良くはないです。地蔵尊を一拝して再出発。

22:00頃、殺生ヒュッテ周辺。ここで大休止。夜の冷え込みは案外激しい。アルミ蒸着マットに
くるまっても寒かったです。

3:00頃、殺生発。少々仮眠を取ったので割と好調。

4:06 槍ヶ岳山荘。
もう起きだしている人多数。やっぱり人が多いが、ぎゅう詰めと言うほどではないか。小休止。

4:40 霧が薄れてきたので大喰岳からモルゲンロートの槍を撮ろうと出発。笠ヶ岳の方向にぼんやり沈み行く月。

4:48 飛騨乗越。
5:11 大喰岳山頂。霧のため槍は見えない。陽が昇っても見えない。がっかり。槍に向かう。

飛騨乗越へ降りる途中でレンズを落っことす。幸い一部損傷したもののレンズは無事。
槍の霧も晴れてくる。飛騨乗越付近で美しいブロッケンに遭遇。

7:20 数珠繋ぎの行列を辛抱強く順番待ちして槍ヶ岳山頂着。


穂先への行列




霧纏う穂高連峰

人が多いものの天気晴れ渡って爽快。穂高連峰には山霧がかかって絶景。そして待つうちに
槍の穂の影にまで山霧がかかり・・ブロッケン現象のお出まし!
夕映えか早暁の茜がかった時間の方が趣はあるが、これはこれでまた良い。
登頂10ン回にして初めて見る山頂からのブロッケン、これだけでも価値があるというものです。




山頂のブロッケン1




山頂のブロッケン2

十二分に山頂を堪能してからそろそろ下山。
下山中、不覚にもカメラのレンズを傷つけてしまう。あちゃー(汗)せっかく節約して登山したのに水の泡・・

ともかく気を取り直して一歩一歩下山。右膝外側裏手の腱が痛むのが難。

8:12 槍ヶ岳山荘




山頂から見おろす槍ヶ岳山荘

8:22 飛騨乗越

9:17 千丈分岐

9:50 最終水場。 すでに右膝を曲げたときの痛みが辛く、かばいながらの下山。

10:30 槍平。 天気が良くなって暑い暑い。日陰で手早くズボン下を脱ぐ。10:44発。

11:25 滝谷

11:43 チビ谷

12:19 白出沢。 この頃には完全にびっこをひいて、痛みに耐えながらの下山でしたが、それにしては順調。

12:23 白出沢出合。 休憩しようとしていたベンチには先客がいて、やむなく素通り。
この道は案外座れるところが無いのですよね。

12:46 砂防ダム。

13:00 穂高平。ここから「夏山近道」を取ったのだけど、アップダウンが激しくて、痛んだ足には辛かった!

13:26 ゲート

13:37 ロープウェイ駅。素通り。

13:40 バスターミナル。

アルペン浴場は結構利用者が多いのに、入れ替わりのタイミングで貸しきり状態。ラッキー。
ゆったりはいって疲れを和らげる。

このあと予定より一本早いバスで高山へ向かったのですが、車内はやはりギュウ詰めで辛かったり、
高山市内の混雑でバスが遅れ、予定のバスでは名古屋行きに接続できなかったことが判明したり、
高山ラーメンがおいしかったり、高速バスも30分以上遅れたり、前の席のOL軍団に
背もたれを思い切り押し付けられたり、色々ありましたが無事帰還。膝も数日でほぼ回復して
めでたしめでたし。

それにしても久々に昇ったオンシーズンの槍・穂高の混雑にはビックリです。
山はやっぱり閑静なときに行きたいものですね。


トップページへ