題名:嫁入りの日
原題:
分類:
監督:イ・ビョンイル(李炳逸/兼製作)
出演:チョ・ミリョン / キム・ユヒ / イ・ヒョン / キム・スンホ / キム・ユソン / チェ・ヒョン
スタッフ:原作・脚本−オ・ヨンジン/撮影−イム・ビョンホ/照明−キム・ソンチュン
   /音楽−イム・ウォンシク/美術−イム・ミョンソン
年国:1956/韓国(大韓民国)
時間:78分
制作:東亜映画社
媒体:
備考:黒白・スタンダード/第4回アジア映画祭喜劇特別賞

下級役人メンは、ひとり娘と離れた村の高級官吏の息子との縁談をまとめ
ることに成功した。しかし、メン宅を訪れたある書生が彼は片足が短いと
教える。そんな相手はイヤだという娘を前に、メンは一計を案じた……。

舞台で人気を呼んだ「孟進士宅の慶事」を映画化した作品で、原作は脚本
も担当したオ・ヨンジン。日帝末期『国民文学』誌に発表された。欲に目
がくらんで相手をよく確かめずに家柄だけで婚約を決めてしまい、足が不
自由だという噂を聞くと親子でイヤがり、娘の身代わりになんと下女を嫁
がせようとする。気だてのよい下女が「だますのはいけないことだが、ど
んな人でも誠意を持って接すれば心を開いてくれるはずだ」と悲壮な決意
で式に臨めば、相手はなんと……という、世俗的な欲望と人間のおろかさ
をいさめてくれる、おとぎ話のような作品。何回か映画化されているが、
これが最初の作品である。原題も『嫁入りの日』。

のんびりとした演出のテンポにはうれしくなってしまうが、ハンディキャ
ップを持つ人たちに対する容赦のない視線にはどうにも戸惑う。メンの娘
カプニは婚約者が足に障害があると知れ渡っただけで、友人の女性たちに
取り囲まれ、歌を歌ってからかわれる。韓国には障害者の動きを模して踊
る「病身舞」などがあるのだが、やはり人権意識がまだまだだった1950年
代の作品では仕方のないところか。それにしても「失礼だから」と相手の
顔を見ないで婚約を決めるということが当時あったのだろうか?

メン進士役でコミカルな演技を見せるキム・スンホは舞台役者として有名だ
ったが、この作品にスカウトされ、その後は数多くの映画で活躍すること
になる。クールな婚約者ミオン役を演ずるチェ・ヒョンは、実は舞踊家。

                      DEC.96