アクセル製作日記
 ここでは、メンバーにより書かれた、アクセル撮影の記録のページです。
 アクセルは2000年5/28に撮影されました
出演藤原さん(WI'RE)武縄広之伏見泰治
カメラ吉田勝行嶋崎雅哉
記録神原美竹
協力伊藤貴之
助監督中村麻里子
監督・脚本杉谷健一郎
 Digi-Eight2000年製作

杉谷 - 00/06/03 00:16:29

コメント:


「規制」をつけての3分映画をつくろう。
という企画が持ち上がったのは5月初旬のこと。
この時「規制」としてあがったものには、「登場人物は3人」「主役は音」
「オールロケ」「カメラはオール手持ち」「監督も出演」「バイオレンス無し」
「登場人物の視線のカット無し」などがありまして、
この映画はまあ結構な項目をクリアしてると思うのですよ。

それはともかく、3分というのは映画としては超短編であります。
実際に撮ってみると、3分でいったいなにが出来るねん!とキレそうになるくらいの短さです。
つまり、何より「3分」ということが最大の規制であるのかもしれません。

「アクセル」は、走る男たちの物語。
強盗を企む3人の男と、カーラジオから聞こえてきた女の声。
そして、男たちは走りだします。
どこへ向かって、、、?
なにを求めて、、、?

撮影は5月28日(日)、東大阪市の某所にて。
明け方までの大雨がウソのような青空の下、行われた。

AM10:30 -シーン3、シーン5、シーン1-
助手席にカメラマン、後部座席に監督を乗せた白い車で、
阪神高速を東に向かって走らせる運転主役・藤原氏。
洗面所でセットした髪形もキマってるぜ。
計画では眩しいばかりの朝陽が車内に射して、車外の明るさとの差を
減少しているはず。が、既に陽は高く、窓外の風景は無情にも白く飛んでしまうのであった。
それにしてもいい天気だ。
このままドライブにでも行きたくなる気持ちを抑え、
着実に撮影を進めていく監督でありました。

今回の撮影は、1日ですべてのシーンの撮影を終える予定のため、
スタッフ、メンバーの現地集合という手段をとりました。
午前中はほとんどが高速での撮影のため、最低限のスタッフのみ集合し、
午後からその他のメンバーが合流します。

PM1:00 -シーン4、シーン6-
後部ドアを開け放ち、カメラマンと監督を乗せた車との距離を微妙に保ちながら
疾走する武縄氏&伏見氏。

当初の予想通り、車のスピードが速すぎて役者が全然追いつけなかったり、
逆に車が遅すぎて、走る役者がモタついてしまったりと、何度か失敗を繰り返します。
しかし、運転手・藤原氏と走る男たちの、この日が初対面とは思えないほどの
意志疎通の速さで、次第に息が合ってきます。
時折交わす目に、交わす言葉に、ただ事じゃないものを感じます。
「まるで昔からの友人のようだ」なんてことを感じてるんだろうか。
モニターを見ながら監督は思うのでした。

めんどくさがりやで根性のない監督は、アフレコなんてやってらんねえぜ。
てことで、同録にこだわるのです。
武縄氏のセリフを録るため、マイクをギリギリまで近づけるが、
車のエンジンノイズや、道路の凸凹の衝撃によるノイズまで拾ってしまう。
アフレコ覚悟でVX内蔵マイクをそのまま使うが、結果的にこちらのほうが
うまくいったのであった。
あとは若干入ってしまっているエンジンノイズを消せるかどうかやね。

それにしても、罵声を飛ばしながら走る武縄氏、その横でただの奇声にしか聞こえかねない
セリフを喋る伏見氏は、さながら2匹の野獣といった雰囲気。
俺はとんでもないモノを街に解き放ってしまったのかもしれない、
そんな恐怖が一瞬頭をよぎる監督でありました。

PM2:50 -シーン2-
この映画の要となるシーン2は、カメラ固定の長回しであります。
かなり狭いフレームの中で役者達がフレームイン、アウトを繰り返すため、
見る人によってはしつこすぎると感じるシーンかもしれません。
が、監督は大いに気に入っているのだ。

NGを繰り返し、やっとOKが出る。
ふと記録係に訊ねる監督。
「だいたい今ので何分ぐらい?」
「えーと、3分ぐらいですね。」と記録係。
すかさずツッコむスタッフ。「3分映画ちゃうやんけ!」
「はっ!だからどうしたよ。」 開き直る監督。
「規制はなぁ、破るためにあるんじゃい!」

 卒業して いったい何解ると言うのか
 想い出のほかに 何が残るというのか
 人は誰も縛られた かよわき小羊ならば
 先生あなたは かよわき大人の代弁者なのか
 俺達の怒り どこへ向かうべきなのか
 これからは 何が俺を縛りつけるだろう
 あと何度自分自身 卒業すれば
 本当の自分に たどりつけるだろう

 仕組まれた自由に 誰も気付かずに
 あがいた日々も 終わる
 この支配からの 卒業
 闘いからの 卒業


これでいい。これでいいんだ。
こうして、"5分映画企画"第一弾「アクセル」の撮影は幕を閉じたのであります。

すべての反逆者たちに捧げるこの映画。
もう、何がなんだか、私にもわからなくなってきました。


今回、現役の舞台役者である藤原氏に出演していただくことができ、
また貴重な意見をいくつも頂き、たいへん勉強になりました。
笑いNGなど一度も出さない本物の役者魂、頭が下がる思いでございます。
映画と演劇、世界は違えど、情熱的な人と一緒になにかできるということは
とても刺激的であり、大いなる喜びであります。
どうもありがとうございました。

そして、撮影に協力してくださった全ての皆様、どうもありがとうございました。
完成を楽しみにしといてください。


【参加者】
 出演 / 藤原氏(WI'RE) 武縄氏 伏見氏
 カメラ / 吉田氏 嶋崎氏
 スタッフ / 神原氏 伊藤氏
 助監督 / 中村氏
 監督 / 杉谷






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