Interview Anette Vezin.

DS N°19, Decembre 1998
インタビュー:DS
 

22才にして、映画のキャリアは長いのよと、彼女は笑わずに言う。ピエール・ジョリヴェの"En Plein Coeur"で、ヴィルジニーは確実に歩みを続けている。3歳で広告の仕事を始め、クロード・シャブロル、オリヴィエ・アサヤス、ブノワ・ジャコ、エドワード・ヤンと仕事が続く。好奇心一杯で、やる気十分、フランス映画界の素敵な女の子と−この形容詞を彼女はよく口にするが、オリヴィエ・デュカステルとジャック・マルチノーの映画に証明された彼女は−作家の映画で有名になった。今、彼女は地に足を付けて、現実で夢見せたいと思っている。リパブリック広場後ろの某所にあるパリの古いビル最上階で、ヴィルジニー・ルドワイヤンがキッチンに迎え入れてくれる。明るくて暖かくて広い、壁には銅のなべが一式と Succes コーヒーの古い宣伝、様々な種類のパスタの箱の下で崩れそうな棚。ジーンズとスニーカー、化粧っけのない彼女は、緑茶を入れてくれて、ちょっとタバコをいいかしらと席を外す。片手で、髪をかき上げながら、にっこりする。すぐに親しみが沸いてくるのはどうしてだろうか?

DS: 多くの雑誌であなたを賞賛する批評が続いていますが、それには驚きましたか?

ヴィルジニー:正直言って、嬉しいですよ。けなされるのは嫌だもの。でも実際私の見方は少し違うの。一本、一本の映画に試さてるのよ。うまく行くかなって思うの、毎回ちょっと恐いのよ、でも動員数を四六時中見ている訳でもないから。あまり自分と映画と切り離して見ないで欲しいの、映画って全体で評価されるものだし、何人もの人が関わっているんだもの。私は映画への反応が気になるのよ。私の選択を評価してもらいたいの。

DS:自分のイメージにとても気を付けていますね?

ヴィルジニー:ええ、映画を見てもらうには、映画に付いて行くことになるの、フランスへも外国へもよ。それはすごく面白いけどね−それに写真撮影もするしね−これは大嫌いなの。自分自身を演じるのは、本当にいや! 役のためなら目の下に隈があっても、汚い頭でもいいけど、写真って動かないから容赦がないわけ。今ではどの写真を使ってもらうか選べるようにはなったけどね。

DS: あなたはよく"プロレタリア"の役柄を演じていますが、それは偶然ですか?

ヴィルジニー:シャブロルが撮った「沈黙の女」みたいに、ブルジョアの役もしますよ。En Plein Coeur のセシルの役で大切なのは、彼女がオーベルヴィリエ出身だからとかじゃなくて、すごい年上の男で、著名な弁護士と恋愛関係にあるってことなの。ちょうどモンテーニュ高校の女生徒みたいに、欠陥があるってこと。それがこの映画のテーマ、二つの世界が出会って、ロリータのお話以上のものがある。この二人の関係は、セシルは認識してないけど、同等なのよ。難しい役だったわ、ジェラール・ランバンのお陰でなんとかやれたけど。彼とは撮影中はほんとうに馬があったと思うの。

DS: とても現実に根差した映画に出演していますね。

ヴィルジニー:今、私たちが生きてる時代は凄く俗っぽいと思う。50年代のグラマーな女優、リタ・ヘイワースとか好きだけど、私とは全然、類似点が感じられないもの。私は現実で夢見させたいから。シンボルになるよりもエイズと言う現実に直面しているジャンヌのほうがいいの。

DS:どの監督と仕事をしようって、どうやって決めるんですか?

ヴィルジニー:すぐにコツが分ったのよ。人間関係がどう働いているか。それに演じたいと思っても無駄なの。私は最初から、仕事の断り方を知っていたのね。予算の多い映画、少ない映画色々あるけど、コメディはないの。変だけど、コメディの話は私に来ないのよ。私じゃ、笑いは取れないみたい。(笑)映画に出るために出たことはないの。自然に自分を感動させてくれるものに向いていくわね。女優は素晴らしい職業とは思わないし、数ヶ月働かなくても、私は平気、反対に凄く嬉しいの。

DS:あなたは読書狂で、独学のインテリと言う評判ですけど…

ヴィルジニー:評判って変よね。読書が好きなのは本当よ。何でも読むわ。もちろん映画新聞も読むし、ル・モンドや女性雑誌も読む、エル、DSやマリー・クレールとか。文学も読むわ。ヘンリー・ジェイムズ、エディト・ウォートン、ヴァージニア・ウルフにマルグリット・デュラス。女優にとって、お話の中にいるってワクワクすることなの。 ロール・アドラーが書いたデュラスの伝記とウエルベックが書いた"Les Particules elementaires"を読み終えたところよ。活字が好きだし、フランス語が好きなの。退屈な教科書よりもヘンリー・ジェイムスの本を読むほうが歴史の勉強になるわね。でもだからって私がインテリって思われるのはね… まるで読書することが何か特別なことみたいじゃない! 独学者って言うのも、少し腹立たしいわ。私が大学に行ってないから、独学者ってことにはならないでしょ。それにいつも読書しているわけじゃないもの。友人にも、フィアンセにも会うし、旅行もするわよ。都会に行くけどね。ニューヨークは大好きよ。それにイタリアもね。レストランにも行くし、料理もするわよ。特別なことはなにもしてないもの。絵もやらないし、本を書いてるわけでもないしね。映画に出て、そうじゃないときは生活をしてるのよ。

DS: 私生活はあまり語りたくない…

ヴィルジニー:私のスパゲッティ・ボンゴレのレシピをあげて、貝を酢に入れて泥の吐かせかたを教えてあげてもいいけど。真面目な話、私の私生活なんて誰も興味持たないと思うしね。好きな人は誰とか、どのくらいお金を稼いでいるかとか話題にするのは、いやらしいわ。もちろん恥ずかしいとかじゃなくてね。 だた自分はとても幸運だったと思うし、それは認識してる。明らかなことだもの。

DS:インドのチベット難民への関わりは?

ヴィルジニー: これは本当に真面目に考えているのよ。医者をしている友人がいたのでこの問題に関心がもてたのだけど。彼女と一緒にインドへ行って、チベット難民が置かれている状況を知ったの。彼らには全てが必要なの:お金、コート、手帳。もちろん不幸な目に遭っている人たちは他にもたくさんいるけど、私は自分のできる範囲で彼らのために何かをしようと決めたのよ。本当に小規模だけど、私たち二人だけでやっているんだもの。自分が望んでいるほど、実際には、関われないけど…今だって、その友人は現地にいるけど、私はここにいる訳だから…

DS:あなたのキャリアはユニークですね。作家の映画に出ることで、知られていますが、ディキャプリオとの映画は、あなたのキャリアで転機になると思いますか?

ヴィルジニー:どうかなああ。彼のことは何も知らないもの。 シナリオは原作本:"The Beach" を元にしてるって分っていて、撮影期間は3ヶ月、 "En plein coeur" で共演したギヨーム・カネとまた一緒に出るのよ。

DS:他の若い女優とはライバル関係ですが、それとも共存関係?

ヴィルジニー:その「若い女優」って言うラベルはひどいわ。競争はあるけど、皆ぜんぜん違うもの!"ああっ、この役やりたかったわあ"って言いながら映画見たことないしね。女優が素晴らしい時は、その役は彼女の物なのよ。

DS:自分が見たい映画と自分が出ている映画は同じ?

ヴィルジニー:映画が大好きなの。それだけよ。ゴダールの「小さな兵隊」から「タイタニック」までね。でもビデオでは好きじゃない。電話も鳴るし、冷蔵庫の食べ物が気になったりするしね。お金を払って、アイスとお菓子を持って、劇場の椅子に座って、自分と同じ場面で笑わない人たちと見たい。プレミアには行かないわ、出てくる時に意見を聞かれるから。私はすぐに答えたくないのね。時には3時間位経ってから、良くなかったわって思うこともあるから。
 

電話が何度か鳴っても我慢していた彼女は、ついに電話に出た。電話を切って、御免なさい、外出することになったと行って、静かに姿を消した。スパゲッティ・ボンゴレのレシピは、またこの次と言うことになってしまった…★

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