VSD N°1186, Mai 2000

カンヌ、この町の壁の至る所に、彼女の美しく若々しい顔が見える。しかしヴィルジニー・ルドワイヤンは映画祭の審査員たちに売るものを持ち合わせている訳ではない。この広告は、彼女をニュー・フェイスのアンバサダーとして雇った大手のブランド化粧品会社によるものだ。かつてのフランス映画界の希望の星は、この数年で、メディアのイコンとなった。23歳にして、既に16本の主演作品が彼女にはある。しかし、ディカプリオと共演を果たした「ザ・ビーチ」のお蔭で、彼女はまた階段を上がった。世界中のプレスで一面を飾る若手スターと一人となったのだ。彼女は2000年の「フレンチタッチ」を体現している、セクシーで(大胆なポーズも厭わない)、清楚で(喫煙以外の不徳知らず)でナチュラル(甘党で、
読書好き)なのだ。
 

VSD :映画祭の司会と言う大変な仕事があるわけですが、この任を頼まれた時、すぐに引き受けたのですか?

ヴィルジニー:すぐに承諾しましたが、あまり良く理解してなかったんです。それからクリスティン・スコット・トーマスやイザベル・ユペールのような女優がこれまでやって来たんだと考えた時、自分には任が重過ぎる事をやることになってしまったのに気付きましたね。でも仕方ありません、私って衝動的な面があるので、これは変わりませんからね。

VSD :カンヌに来たのは女優、それともロレアルのイメージ・ガール?

ヴィルジニー:どういう意味? 私は何を置いても女優です。ううん、カンヌにいるのは、私、そう私自身なのよ!

VSD : ここ数年、ファッション界と映画界の境界線がますます曖昧になっていますが、あなたはどう思われていますか?

ヴィルジニー:別にショックでもないし、私は平気よ、でなければこの契約にはサインしてないと思う。確かに当初は、アンバサダーになってくれないかと申し出があった時は、私のリアクションは、え?ダメよ、私は広告の仕事なんかしないわ、私の仕事じゃないって思って。でも私の仕事って、演技して楽しんでしたい事をすることなのね。それに経済的な見返りも、俳優としてなら必ずしも手に入れられないものだし。十分なお金をもらっていないって意味ではなくて、助かるのは事実よ。それに役ってどれも同じ、今回は映画がロレアルって名前なだけでね。モラルの問題はなかったわ。

VSD :初めてカンヌ映画祭へ来た時のことを覚えていますか?

ヴィルジニー:「ムーシュ」の小さな役で、マルセル・カルネと一緒でした。この映画を完成させるための資金を調達するのを手助けするのに来たんです。結局この映画は完成しなかったんですけどね。でも本当に初めて来たと思えたのは、「冷たい水」でオリヴィエ・アサイヤスと一緒の時です。当時は18歳でした。

VSD :昨年で覚えているのは、司会役のクリスティン・スコット・トーマスがクロージング・セレモニーでソフィー・マルソーの言葉をさえぎった事
ですね。何か心配とかありませんか?

ヴィルジニー:今のところは平気ね。でもどうなるかしら。それにとても感動的なこともあるでしょう。マーティン・スコセッシが審査委員長で、
ロベルト・ベニーニが賞をもらった時のことを皆覚えているもの。オープニングとクロージングは感動的な瞬間があるのよね。

VSD :二つのセレモニーの間は、何をしているんですか?

ヴィルジニー:家へ帰りますよ、宣伝をする映画もないですし。映画祭の残りは、デレビで見るわ。

VSD :今年一番の期待作「ザ・ビーチ」の女性スターだったことは、あなたのキャリアで特別なことでしたか?

ヴィルジニー:ええ、でもそれで私がこれまで出た映画の影が薄くなるのは嫌ですね。「ザ・ビーチ」の撮影はオリヴィエ・アサイヤスやブノワ・
ジャコーと一緒に仕事をした時の喜びと同じです。この映画は公開買付けが出来る訳じゃありませんよ!

VSD :レオナルド・ディカプリオとのキス・シーンは、生涯忘れがたい経験ですか?

ヴィルジニー:彼にキスしたのは私じゃないの。彼の役にキスしたのは私が演じた人ね。それにラブ・シーンのためにやったことなのね。
"アクション"の声がかかると、切断のプロセスが働いて、役柄が支配するの。完全な二重人格ね。

VSD :「ザ・ビーチ」はあなたにハリウッドへの扉を開けましたか?

ヴィルジニー:ええ、既にかなりの数のシナリオを受け取りましたけど、私はこれからもフランスの女優であり続けると思います。

VSD :「ザ・ビーチ」の成功がなければ、今の自分はないと思いますか?

ヴィルジニー:いいえ、そうは思いません。この映画で世界中に自分を知ってもらえたとは思いますけど。

VSD :この映画の中では、上手にマリファナのタバコを巻いていましたが、現実はどうですか?

ヴィルジニー:カメラの前と後ろの世界は、互いに全く関係ないって、もう説明しましたよねえ。★

>index