このインタヴューの訳文を読んでもらえるのは、ある一人の映画ファンのお蔭である。彼はイギリスはロンドン在住の矢田部さん。ある掲示板での書き込みがきっかけで、僕のサイトにもちょくちょくいらして、掲示板に書き込んでくださる。矢田部さんはロンドン在住だが、フランス映画ファンで、映画を見るために、ちょくちょくパリへ行かれると言う。(←羨ましいぞ)

そんな矢田部さんはパリへ行くのに、ユーロスターと言うロンドン・パリ・ブルッセル間を海峡トンネルを通って(ミッション・インポシブル覚えてますね)往復する列車に乗られた、道中、無料で配られる機関紙:Eurostar magazine に目をやると、あれ表紙の女性は、ヴィルジニー嬢じゃない?果たして彼女の2カ国のインタヴューを読みながら、矢田部さんは、あのヴィルジニーのインタヴューばかりを訳している僕のサイトを思い出す。パリでの映画三昧後、ロンドンに戻られた矢田部さんから、僕宛にメールが届いた。

「先週末に久しぶりにパリに行ったのですが、その際に利用したユーロスターの機関誌にヴィルジニー嬢 のインタビューが載っていました。思わずTakagiさんのことを思い出して持って帰ってきたのですが、 ご興味あります?」

な、なにっ??

早速送って頂いた。

以下そのインタヴューの全訳と、ここに表紙と、インタヴューのページ見開き右側のヴィルジニーの写真。このサイトを立ち上げて、インタヴューを日本人の方から送ってもらったのは初めてです。しかも「機関紙」に乗ったインタヴューを訳すのも初めてです。矢田部さん、本当にどうも
有難うございます。


Eurostar No.46 May 2000
 

「ザ・ビーチ」で国際的な名声を得て、オーベルヴィリエ出身の少女は、来るカンヌ映画祭での司会をする予定だ。それでも彼女は冷静沈着・・・
 

--セレモニーの司会役をなぜ引き受けることにしたのですか?

とても楽しいと思ったし、満更でもなかったもの。映画祭で上映される作品に出ているわけではないけど、カンヌへ行けるって言うことも嬉しかったし、カンヌ映画祭は規模も大きいし、世界中からエントリーがあるでしょう。芸術が濃縮されてるって感じでね。

--「ザ・ビーチ」のメディア攻勢が終わって、どんな気分ですか?

肉体的にも精神的にも疲れたわね。でもジャン=フランソワ・リシェの最新作の撮影が始まった時、プロモーションがあったから、距離を置いて見れたわ。今降り返ってみると、ちょっと狂っていたけど面白かったわ。アメリカ、イギリス、ドイツでも注目されたのは初めてだったから・・・

--初めてこの映画を見た時はどう思いました?

私はロケ先では一切ラッシュを見なかったから、この映画が視覚的にどんなインパクトがあるのか分らなかったのね。驚いたわ、いい映画だと思ったわよ、言われているほど、浅はかでステレオタイプな映画じゃないわ。無理して気に入ろうとはしなかったもの。ギヨーム・カネも気に入っているわよ。

--フランスとアメリカでの批評家たちのこき下ろしには、どう感じました?

準備はしてたわ。撮影がまだ終わらないうちから、”「タイタニック」以来のディカプリオの映画”って話題にしていたし。そんなプレッシャーがある時は、公開時には必ず、こき下ろされるもの。批評は全部読んだわよ;建設的なものは構わないけど、中にはとても馬鹿げたものもあったわ。人種差別の映画を撮ったってダニー・ボイルを責めたりとかね!シュール過ぎるわよ。でも正直言って、
「ザ・ビーチ」のような映画なら、低予算のアート・シアター系の映画とは違って、失敗作だと言われても私はさほど気にならないな。

--アメリカでは、失敗作の烙印を押されましたが・・・

アメリカの興行収益って私は分らないわ。5000万ドル以上の稼ぎがある映画を失敗作だって言うのは、どうかしていると思う。
イギリスでは、とても受けが良かったのよ。

--監督のせいで、批評に傷ついた経験もありますか?

ええ、あるけど、そんな話したくないもの。次の質問を頂戴。

--人に腹を立てるのは嫌いですか?

普通、嫌いな人は話題にしないもの。

--ハリウッドで、運試しをするフランスの俳優は、惨敗するように思われますが、どう説明しますか?

女優に関して言えば、一番良い役は、アメリカ人に行くもの。でも私はアメリカへ行くのに「ザ・ビーチ」に出た訳じゃないから。自分が気に入った映画に出演したかっただけよ。アメリカへ仕事をしに行くつもりもないし、フランスでとても幸せだから。

--あなたのキャリアには「ザ・ビーチ」以前・以後があると思いますか?

うーん。そうね。あるかも。メディアに注目されたって言う事はあるけど。分んない。そういう事は自問しないから。

--あなたはサッカー選手のニコラ・アネルカと同様、郊外出身ですが、”郊外出身の成功者”として、旗をひるがえしたいと思いませんか?

別に思わないわ。何かのために旗をひるがえすなんてしたいと思ったこともないわ。私は高級住宅街で育ったわけじゃないけど、肌の色が違うから学校に入れてもらうのに戦う必要があった訳でもないし。

--ジャン=フランソワ・リシェとの映画の撮影が終わったばかりですけど、少し教えてもらえますか?

郊外でのお話なのね。(笑)私の役はマリアと言う名前で、彼女の大人への成長を描くのね。4人の主人公たちのお話で、社会人となって、幻滅することもある・・・これ以上は言えないわ。監督に口止めされてるから。

--これで、彼と組むのは2度目ですが、次の企画にも関わるのですか?

役をもらえるなら、ノーとは言わないわ。もしそれが私の大好きなジョン・カーペンター監督の「要塞警察」の再映画化のようなもの
ならね。

--あなたのオフィシャル・ウェブサイトで何が見れるか知ってますか?

えっ?ウェブサイトなんかあったっけ?

--また、どぼけてますね?

本当に知らないわ。3日以内に返事をくれなければ、自動的にこれがオフィシャル・サイトになりますって言う手紙をある男の人からもらったけど。本当に作ったのね。よく出来てる?じゃあ、今度見ておかないと。

--このインタヴューの後で、ロスへ行くんですよね、なぜですか?

ロレアルとの仕事でね。契約してもう一年になるのね。

--恋愛のほうはどうですか?

とても順調よ、ありがとう。

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