Interview : Patrice Gascoin
Femina N°226, Avril 2001
 

彼女は、気取らないところがすぐに滲み出てくる。ヴィルジニー・ルドワイヤンは今を生きる24歳の女性である。ポスターのトップが彼女には良く似合っている。瑞々しい微笑みと、自然な飾り気のなさ、鋭い眼差し、飽きない好奇心、10年で17本の映画、『天使の肉体』『ジャンヌと素敵な男の子』『沈黙の女』『メランコリー』と大きく成長してきた。De l'amour の監督であるジャン=フランソワ・リシェは、「この映画の機動力は、ヴィルジニーだ、彼女のために書いた役だよ。」と言う。「撮影の前は、彼を失望させるんじゃないか心配だった。」と言うヴィルジニー。「で撮影が始まると、4人の強烈な人物のストーリーと、何をしたいのかきちんと知っている監督がいたから。あんな風に"求められる"のは嬉しいわ。ああいう役を任せてもらえるのはとてもワクワクすることだから。」
 

マリアと言う役をどう説明します?

この役は、私は普通、映画で好きだなって思うことを象徴しているのね、変化する役。映画の始めと終わりでは、同じ人物であり続けるんだけど、彼女は別人になっているの。彼女は若くて恵まれていて、生意気、でも意地悪って訳ではないけど・・・彼女が1番若いからって、気まぐれが許されてしまうのね。

彼女は工場とバラ色とも暗いとも言えない郊外で成長しますが、あなた自身も同様な無頓着さがあると思いますか?

多分今より若い時分はね・・・マリアは少し「モラトリアム人間」なんです。でも正直に言うと、演じた人物に自分が似ているかどうかには興味ありません。自分に似ているモノへ傾倒したくありませんね。演じながら、自分が知っていることに啓発させることはあって、演じた役が自分に似てしまうということはあるでしょうけど。

工場の労働者役を演じて、自分が女優をやっていると言う幸運について考える機会になったのではないですか?

ええ、でもそうするのに映画が必要だったという訳じゃありません。マリアのような娘は大勢いるけど、ユニークな存在です。住んでいる世界から引き出して、映画にすると素晴らしい存在になるんです。撮影中は映画の登場人物の年齢の時に工場で働き始めた40代の女性たちとも話をしました。

そう言った経験をした人達には、凄く謙虚になります?

ええ、でも同じに出世したことを彼女たちは誇りに思っています。もちろん運命は各人各様ですけど、彼女たちに惨めさは全くありませんから。

不平不満は言いませんでした?

言わなかったわ。だってそれが彼女たちの日常だし、自分たちの生活を向上させようとしていますから。おそらく旅行する女優のようなグラマラスではないにしろきちんと自分たちの生活があって、それはそれで立派であるはずですから。

あなたの両親はオーベルヴィリエに住んでいて、お父さんは市場で働いていたとのことですが、この役には、あなたが経験したことと類似点がありますか?

あるともないとも言えるわね。この映画が好きな理由の一つは、「私が知っている郊外とは違う。」と見た人達が思うことですね。郊外って一口に言っても広いですから!

でも郊外って言うと、かなり厳密な暗いイメージが浮かんで来ると思いますが・・・

それはステレオタイプですよ、バンダナをした男達で、喧嘩好きみたいな・・・でもこの映画にある通り、全然そんなんじゃないんです。

あなたの子供時代はどうでした?

とてもバランスが取れていたと思う。両親は仕事をしてて、私は学校へ行って、バカンスに出かけたり、ノーマルよ!

あなたにとって、より良い世界とはどんなものですか?

ええっ?朝から哲学的な質問をするのね!お腹が空いた時、皆が食事出来る世界かな。

人生で、1番腹立たしいことは?

不正な事、社会的にも人種的にも。これは多くの事を含んでいる言葉だと思う。

この映画には難しいシーンが二つありますね。ラブ・シーンとレイプされるシーン。シナリオを読んだ時、止めようとは思いませんでした?

全部見ないとだめよ。感動して、驚いて、ショックを受けて、笑いもしたストーリーからそこだけ別に考えるなんて出来なかったわ。初めて読んで
から・・・もちろん撮影中は、簡単には行かないわ。それに「嘘なんだ」お芝居なんだって分っていても、演じることに影響も受けるから。

この映画の監督と共演者と同じように、男性は女性と比べると「愛している。」と言うのは苦手だと思います?

男性は皆そう言うけど。見た目は、男性にはより複雑なことみたい。多分、確信できないからじゃないの。男の子って秘密めいていて、はみかみ屋でしょ。男性の心理ってためらいがちだもの、多分、確信するって事が好きじゃないんでしょうね。

振りかえって見て、レオナルド・ディカプリオと共演したアメリカの超大作『ザ・ビーチ』はあなたに何をもたらしましたか?

評価したりするのは苦手です・・・たくさんの人が見てくれた映画に出たんだなあと思うのは変な感じですね。個人的には、とても凄い経験だったと思います、大作でしたし、新しい撮影方法や、台詞も英語でしたしね・・・

アメリカで仕事をしたい小さなフランス人女性の一人になると思います?

分らないわ。好きな監督と仕事したいの。たまたまフランスの監督しか好きじゃないってことになるかも知れないけど・・・

ドヌーブ-ユペール-アジャーニ世代とルドワイヤン-ブシェ-ジラン世代にはどんな違いがあると思いますか?

違いなんか本当にあるかしら?女優は皆、同じ理由で、同じやり方では仕事をしてないと思うわ。

あなたが女優をしている理由は?

観客として映画を見るのが好きで、感動したり、笑ったり、泣いたり・・・映画がもたらす色々な感情が好きなの、だから自分が出ている映画が同じような感情を生むんだって考えて嬉しくなるのね。★