Gala N° 363,  Mai 2000.

(カンヌ)映画祭は終った。バスク地方のある自宅の暖炉の火の前で、鼻の端にメガネをかけ(近視なので)ヴィルジニーはくつろいでいる。マルチネス(訳注:カンヌにあるホテル)のスイートで、オートクチュールのシャネルのドレスを脱いで、いつもの格好に戻った。セーターと大き目のズボンにコンバースのスニーカー、まだ目にスパンコールが付いている。
 

ヴィルジニー:長い事、こう言うのは大嫌いだったのだけど、今ではお伽話みたいな感じで面白いわ。ちょっとシンデレラみたいな感じね。

ガラ:映画祭会場に一人で立つのはどんな気持ちでした?

ヴィルジニー:ドキドキして、手は震えるし、大変だったわ!印象深くて、感動的で気持ちが昂揚したわ。

ガラ:本番では、凄く勤勉って感じでしたよ・・・

ヴィルジニー:(笑)そうする必要があったのよ!リハーサルもたっぷりしたし、こう言ったセレモニーで肝心なのは、自分じゃなくて、審査員を
紹介することだもの、自分は出来る限り目立たないようにしてたわ。

ガラ:ミシェル・ドニソとジル・ジャコブに司会役を頼まれた時、どう反応したんですか?

ヴィルジニー:とても驚いてしまって、その時は笑ってしまったの。でもこれまでこの役を任されて来たのは、イザベル・ユペールやジャンヌ・
モローのような大女優だから怖気づいてしまって。

ガラ:レオナルド・ディカプリオと撮った「ザ・ビーチ」の成功も、司会に選ばれた事に関係あると思います?

ヴィルジニー:もちろん!でも理由は考えませんでした、私へのとても素敵な贈り物だと思ったのよ。

ガラ:実際にやってみると、昨年ソフィー・マルソーがパニックしていたのも理解出来るのではないですか?

ヴィルジニー:そうね!ああいう場面には不安もあるわよ。些細な事でつまづくことになるから。

ガラ:両親も会場に来ていたのですか?

ヴィルジニー:父と弟と彼のフィアンセが来てたの。彼らの方が私の10倍位緊張してたみたい。特に父がね。リハーサルも見てくれたし、詳細な時間割を知っていたから余計ね。父が一番ドキドキしてたのよ。

ガラ:役目が終わって、最初にしたことは?

ヴィルジニー:母に電話したわ。母は、家にいる方がいいって言って。映画祭なんて馴染めないのね。

ガラ:少女の頃は、カンヌ映画祭には憧れていましたか?

ヴィルジニー:完全にね!俳優達をテレビで見て、うっとりしていたもの・・・でもまさか自分がこちら側に来れるとは思ってもみなかったわ。あの階段を登って、セレモニーの司会をした後でも、まだ夢見心地ね。

ガラ:カンヌ映画祭は衣装や宝石のデザイナーたちにとって素晴らしいショーケースになっていますが、一式欲しいなって思いませんか?

ヴィルジニー:正直言って、そんなお金私にはないと思うけど・・・

ガラ:恋人にプレゼントされたら?

ヴィルジニー:はっきり言って、どうでもいいな。それに彼はそんな事考えたこともないと思うし。プレゼントをしようと思ったことはあるでしょう
けど、あれほどのダイヤはないと思うわよ。

ガラ:映画祭開催中、ずーっといなかったのはどうして?

ヴィルジニー:まず自分の映画が出品されていなかったし、なんだか居心地も悪くて、それにあまりする事もなかったから。あの興奮状態も疲れるし、バスク地方に買った家に帰りたくなったのね、パートナー、両親と友人たちと一緒に。この場所が大好きなの。これまではこの地方に
何の思い出もなかったんだけど。ここに根を下ろそうと決めた新しい場所なの。

ガラ:23歳で、レオナルド・ディカプリオと映画を撮って、カンヌ映画祭ではオープニング・クロージング・セレモニーの司会、手に入れられない物は何もないと言う気分になりませんか?

ヴィルジニー:いいえ。何も獲得したなんて思えないわ。これまで自分に起きた事は素晴らしいけど、明日には全てストップするかも知れないしね。今では、あまりメディアが取り上げてくれない映画に出ようと思っているの。ジャン=フランソワ・リシェ(Ma 6-T va crackerの監督)と撮った " L'avenir est derriere nous "(直訳:未来は僕らの後ろにある)見たいな作品にも凄く惹かれるの。仕事以外でも満足したいと思っているわ、私生活でも幸せになりたいから。でも私が甘やかされているのは本当ね!★

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