Nice Matin, 15 mai 2002

ヴィルジニー・ルドワイヤン 「私は自然体でいたいわ。」

若手ナンバーワンの一人である彼女は、これで二度目となる映画祭の司会を務める、カナル・プリュスで生中継予定。

「裸になっちゃおうかしら。」今晩カナル・プリュスで生放送されるカンヌ映画祭の開会式でどんな衣装を着るのかと質問されてヴィルジニー・ルドイワイヤンは唇をとがらせている。膨れっ面をしているのは25歳の若いスター、自分をスターだとは思っていないスターなのだ。スターと呼んでもいいだろう。3年間の間に二度も司会をすることになったのだから、これまでにこの栄誉を知っているのは、ジャンヌ・モローとイザベル・ユペールだけなのだから。

もう長い間、これまでも頻繁にそうなのだが、(黒と白の)シャネルを着ることになっている、でもシャネルと彼女の間に契約が交わさせている訳ではない。(私はゴルティエも山本も着るもの)宝石はショパールだ、ボディガード付き:値段を知ったらそれも納得するだろう。「後で返却する時、安心するの。数百万の代物が首に巻きついてるなんて、不安だから。取られたらどうしようって思っちゃうもの。」

開会式を待ちながら
月曜日にスコセッシ監督と『ギャング・オブ・ニューヨーク』でかつて共演したレオナルド・ディカプリオがカンヌにやって来るのだが、彼女は閉会式がある27日まではパリへ帰ってしまう。「自分が出た映画が上映されるなら、カンヌに居るのもいいでしょうけど、そうでないなら凄く疲れてしまうし、ストレスがたまるもの。」パリでは彼女の人生の新しい星ともいえるリラちゃんが待っている。(Sなしで Lila と書く。カビール人の名前だとか。)生まれて半年だ。「母親は役割以外の全てね」

カナル・プリュスが用意したカンヌのテラスで、カナルの新しい重役のクサヴィエ・クチュール、ドミニク・ファルジア、映画祭の重鎮:ミシェル・ドニソとルノー・ル・ヴァン・キムがヴィルジニーを珍しい宝石でもあるかの如く見守っている。演技とは全く違う仕事を彼女は楽しんでいるようだ。「とにかく自然な感じでやりたいわ。全てガチガチに演出されるのは分かっているけど。」

映画祭の最大スポンサーのロレアルのイメージ・キャラクターでもある彼女は、初めて映画祭を訪れるウディ・アレンを出迎えることになる。「長い時間ではないけど、彼に会えるのは嬉しいし、興味深々よ。彼はおどおどしていて、緊張しているでしょうけど、優しい人だと思うわ。」審査員長のデイヴィット・リンチのお供をするのも、夢のような経験だ。

ヴィルジニーはカンヌ映画祭の魅力は、常に報われる保証はない出会いにあると言う。「エドワード・ヤン監督に紹介されたことがあったの。それから一年後の1995年に、こちらからは何もしていなかったのだけど、『カップルズ』(原題:麻雀)に出演して欲しいと依頼されたのね。中国語で返事をする俳優たちと英語で演技することになったわ」不思議な事にこの映画は世界中で公開されたが、フランスでは未だに未公開なのだ。「3時間中国語だと、配給が難しいでしょうね。それにいつもお金の問題になってしまうの。」

次回作はラプノー監督と
目下、ジャン=ポール・ラプノー監督の次回作"Bon Voyage"の準備中だ。(撮影は一ヵ月後ボルドーからスタート)。「私の役は1940年代の理科系の学生なの。」共演はイザベル・アジャーニ(この間会ったばかり、万事快調とのこと)ジェラール・ドパルデュー、ルパート・エヴェレット、イヴァン・アタル。既に輝かしい彼女のフィルモグラフィーにまた一本追加される。

14歳で、ヴィルジニーはフィロメーヌ・エスポジート監督の『ミマ』でブレイクする。当時から彼女は映画の女王様のようだったし、大成功を収めたフランソワ・オゾン監督の『8人の女たち』がもう一度それを証明したと言える。15歳の時、彼女は既にモーパッサン原作の『ムーシュ』で監督のマルセル・カルネとカンヌ入りしていた。映画は未完となってしまったけれど。

彼女は7歳でジャン・ベッケル監督の Air Inter のコマーシャルでデビューを飾ったのだが、今でも少女時代の面影を残している。彼女には映画になりそうなお話があるのだ。彼女の父方の祖母は女優志願で、小さな劇団に在籍していたのだが、ヴィルジニーの父親を生んでから、数ヵ月後に若くして亡くなってしまった。父親は、祖母の旧姓だったルドワイヤンと言う名前を芸名に使って欲しいと彼女に頼んだそうだ。

少し下世話な話題に移ろう、モノカ・ベルッチが殺人的な暴行シーンがある"Irreversible"がカンヌ映画祭を揺すぶりそうだ。ヴィルジニーなら、この役を引き受けただろうか?「この作品はまだ見ていないから、答えられないわ。ギャスパー・ノエは破壊的で面白い監督だけど。私も暴行されるシーンをジャン-フランソワ・リシェ監督の映画"Ma 6T va crack-er"(訳注:え?"De l'amour"じゃないの?ヴィルジニーの言い間違い?)で演じたことはあるわ。これなら断るっていう原則みたいな物はないけれど」オーベルヴィリエ出身のヴィルジニーは、正直なのだ。★



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