phosphore.com でのインタヴュー

Interviews Virginie Ledoyen

23歳で、ヴィルジニー・ルドワイヤンがハリウッドを誘惑する。

ニューヨーク・タイムズの著名な映画評論家であるスティーブン・ホールデンは、『ザ・ビーチ』の公開以前にヴィルジニーを賞賛していた。1996年から、ブノワ・ジャコー監督の『シングル・ガール』がニューヨークとロサンゼルスで公開され、フランス映画としては異例の成功を収めてから、かの評論家は、ヴィルジニーの"輝くような存在感"を賞賛してきた。そしてすぐにヴィルジニーは"現代のフランス人女性"そのものとなってしまった。
ウディ・アレンも彼女と仕事がしたいと公言し、『バッド・リュテーナント』の怖い監督アベル・フェラーラは、ウィリアム・ギブソンの短編を彼女に送り、主役をやらないかと言って来た。彼女はニューヨークへと旅する。「ワクワクしたけどね、と彼女は回想する、でも私が会った人は、クレイジーで完全なジャンキーだったわ、話しをするのに同じレベルになる必要があったけど、そんなの嫌よ、この仕事は大好きだけど、苦しんでまでしたいとは思わないから。」

"悩む芸術家"と言うのは彼女のタイプではない。

ヴィルジニーは冷静なのだ。「宣伝の仕事はね、反対だったのだけと説得させられたのと彼女は言う。この契約料であまり気が乗らないことは受けない自由が手に出来たから。それにTF1のミニ・シリーズの『レ・ミゼラブル』と同時に撮影したジャン-フランソワ・リシェ監督のような小品にも出演できるようになったしね。それに大衆的で親しみやすいブランドだってことにも関心があったし。値段は30フラン(約500円)のクリームを売るためなら気は楽だし、近くのスーパーに行ってそれを手にして、買いたいと思う同世代の女性を裏切らないと思ったのね。」 なるほど・・・では今年最大の注目作の一本であるアメリカ映画での女性の大役をやったことは?『シャロー・グレイブ』『普通じゃない』の人気監督ダニー・ボイルの演出で、大スター、ディカプリオの相手役を勤めるのだ。彼女はまだ23歳だと言うのに既に10年のキャリアがある。

スターを演じることを彼女に期待してはいけない。

今回の大ブレイクぶりを素直に笑いながら受け止めている。仕方ない。スターを演じることを彼女に期待してはいけない。神秘さをまとったり、距離感や"芸術家"風を気取るのも大嫌いだ。シンプルさと親近感が、自分らしさだと言う。仕事は大好きだが、生みの苦しみについて演説を打ったりしないし、道理をわきまえている人なのだ。例をあげると"レオナルドも普通の男の子と同じよ。"彼女はそれ以上は何も言わなかったから、彼の話はそれで終り、それにヴィルジニー・ルドワイヤンにとっては国際的なキャリアはハリウッドに集約されてはいないからだ。「5年前、台湾で初めて外国語の映画に出たのね。エドワード・ヤン監督の『カップルズ』(原題:麻雀)なんだけど。撮影現場で分ったことは、自分の国で撮影しなくても、母国語で撮影しなくても最後にはきちんと証拠となるものが出来る。映画に変わりはないし、女優に変わりはないって。」

それ以来、彼女には噂が付きまとう。

ヴィルジニーが国際的な注目を浴び始め、アメリカ人が言うように彼女は間違いなく bankable (儲かる)となると噂が飛び交う。カンヌ映画祭では、出資者を誘致するために、あるプロデューサーが、自分の次回作『セシリア』の主役を、ジェレミー・アイロンズとマット・ディロンを共演者にヴィルジニーが演じると言う噂を流した。それは嘘でヴィルジニーは公に否定するハメになった。国際的なクーデターの後で、彼女はより自分に近い企画へ戻りたいと思っている。ボランティア活動として"Pour le Tibet"(チベットためにと言う慈善団体)の書記長を務めている。"Ma 6T va cracker"を撮ったジャン-フランソワ・リシェ監督の新作は、社会的な暴力を背景としたラブ・ストーリーで、ヴィルジニーはこの映画に入れこみ、ギャラを下げるのまで承諾したほどだ。また彼女は小さな製作会社を立ち上げたばかりだ。「知り合いの若い監督たちの短編を製作するためだと言う。いい映画が撮れなくてもいいのよ。友情が肝心なの。映画を作るのは凄く心踊ることだから。」これから数日後、意気揚揚と、彼女は『ザ・ビーチ』のアメリカでのプロモーションを終えるために出発する。レオナルド・ディカプリオと再会するが、彼女は彼をスターではなく一人の人間として見る少ない人物の一人だ。自分自身もそう見られたいと願っている、彼女自身を。★
 

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