デボラ・カー Deborah Kerr

本名:
デボラ・ジェーン・カー・トリマー
デボラ・カー
職業:
俳優
生年:
1921年9月30日
出身国:
スコットランド
出身地:
ヘインズバーグ
没年:
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代表作:
『地上(ここ)より永遠に』(53)
『王様と私』(57)
『めぐり逢い』(57)

スコットランドの中流の家庭に生まれ、幼い頃から演技に惹かれ、弟と共に演劇や歌を披露して家族を楽しませた。 15歳のときに父親を亡くし、イギリスの演劇学校に入ってバレエ、演技、歌を学んでいたが、背の低さを気にしてプロのダンサーになる夢を断念し、演技の勉強に打ち込んだ。 やがて、イギリスのリージェンツ・パークで行われる野外のシェークスピア劇に出演するようになり、 この野外劇での出演がロバート・アトキンス監督とタレント・エージェントの目に留まり、39年に一年間の映画出演契約を結んだ。 映画初出演となったマイケル・パウエル監督の『Contraband』では、端役として出演した場面はカットされてしまうが、 その後、製作者のガブリエル・パスカルに紹介され、ジョージ・バーナード・ショー原作の『Major Barbara』(41)のジェニー・ヒル役に抜擢。 彼女の演技経験が浅いと感じたパスカルは、カーに演技の経験を積ませるためにオックスフォード・プレイハウスの舞台に立たせ、 カーも役作りのため自ら救世軍に入って入念なリサーチを行った。 その結果、彼女の演技は映画と共に絶賛を博して一躍注目を浴びる存在となり、 続く大恐慌時代の家族を描いた『Love on the Dole』(41)では初の主演を務め、その後も『Penn of Pennsylvania』(42)、『Hatter's Castle』(42)、『The Day Will Dawn』(42)などに出演。 43年には初出演場面をカットしたパウエル監督の『The Life and Death of Colonel Blimp』に出演。 三世代にわたる理想の女性を演じて絶賛され、その演技はハリウッドのメジャースタジオ、M-G-M社に注目された。 45年には第二次世界大戦の英雄アンソニー・C・パートリーと結婚。 47年には再びパウエルと組んで『黒水仙』に出演。ヒマラヤ僻地に赴任した尼僧のリーダーを熱演して絶賛され、ニューヨーク批評家協会賞を受賞した。 同年にはM-G-Mに招かれてハリウッド入りを果たし、同社の大スターでハリウッド・キングのクラーク・ゲイブルと『The Hucksters』(47)で共演。 映画は大きな成功を収め、続く『If Winter Comes』(47)ではウォルター・ピジョンと共演し、 スペンサー・トレイシーと共演した『Edward My Son』(49)ではアルコールに溺れる妻を熱演して初のアカデミー主演女優賞にノミネートされた。 その後も知的で端麗な美しさと的確な演技力が買われて話題作に起用され、50年代に入ると『キング・ソロモン』(50)、『クォ・ヴァディス』(51)、『ジュリアス・シーザー』(53)などのスペクタクル 史劇に相次いで出演。 ジェームズ・ジョーンズのベストセラー小説を映画化した『地上より永遠に』(53)では、バート・ランカスター扮する軍曹と不倫の恋に落ちる人妻という、 それまでのまじめでエレガントな英国女性としてのイメージを覆す大役を熱演。 カーは二度目のオスカー・ノミネーションを果たし、ランカスターと熱い抱擁を交わす浜辺のシーンは映画史に残る名場面となった。 新境地を開拓して押しも押されぬ大スターとなったカーのもとには出演依頼が殺到。 54年にはロバート・アンダーソンの舞台劇『お茶と同情』に出演し、その演技は批評家と観客の両方から絶賛され、2年後に作られた映画版でも同じ役で出演。 ケーリー・グラントと不倫の恋に落ちる女性を演じた『めぐり逢い』(57)はメロドラマの古典となり、後の映画にも多大な影響を与えた。 57年の大ヒット・ミュージカル『王様と私』では歌は吹き替えられたものの、異国の王と恋に落ちる英国人教師アンナを熱演して 3度目のオスカーにノミネートされ、アンナ役は彼女のお気に入りとなった。 その後も、南太平洋の小島を舞台に尼僧と海兵隊員との恋愛を描いた『白い砂』(57)、 ホテルに滞在する人々の人間模様を描いた『旅路』(58)、 羊飼い一家の交流を描いた『サンダウナーズ』(60)でオスカーにノミネートされたが、いずれも受賞には至らなかった。 作品に恵まれた順調なキャリアとは裏腹に、私生活では大スターの夫という地位に不満を抱くパートリーとの間の溝が深まり、二子をもうけたものの59年に離婚。 翌60年には『アフリカの女王』(51)の脚本家ピーター・ヴァテルと再婚した。 60年代に入ってからも『イグアナの夜』(64)、『結婚専科』(65)、『007/カジノ・ロワイヤル』(67)などに出演するが、作品の質に恵まれず、50年代ほどの人気を得ることは出来なかった。 69年の空中ショーに賭ける男たちの生き様を描いた『さすらいの大空』ではバート・ランカスターと3度目の共演を果たし、『地上より永遠に』さながらの激しいラブシーンを披露。 エリア・カザン監督の『アレンジメント/愛の旋律』(69)を最後に映画界からの引退を表明し、71年には古巣の舞台に戻って『The Day After The Fair』に出演。 ヨーロッパとアメリカでの公演を成功させた。 以後は舞台を中心に活躍。75年の『Seascape』は批評家受けせずに1ヶ月で終演したが、77年の『Longs Day Journey Into Night』と『Candida』は大きな成功を収めた。 82年にはアガサ・クリスティ原作のテレビドラマ『検察側の証人』に出演。以後もテレビドラマ『A Woman Of Substance』(83)、『Reunion at Fairborough』(85)、『炎のエマ』(86)などに出演して往年の名演技を披露した。 95年、アカデミー協会は6回ノミネートされながら一度も受賞しなかったこの無冠の名優に名誉賞を授与。 98年にはイギリス王室からナイトの称号を与えられ、現在はパーキンソン病を克服して夫のヴァテルとともにスイスで静かに暮らしている。

紹介作品

地上より永遠に(53)

出演

王様と私(57)

出演

めぐり逢い(57)

出演



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