エドワード・ドミトリク Edward Dmytryk

職業:
監督、製作者、俳優、脚本家、編集者
エドワード・ドミトリク
生年:
1908年9月4日
出身国:
カナダ
出身地:
ブリティッシュ・コロンビア グランド・フォークス
没年:
1999年7月1日
代表作:
『十字砲火』(47)
『ケイン号の叛乱』(54)
『愛情の花咲く樹』(57)

両親はロシアからの亡命者で、カナダで農業を営んでいたが、ドミトリクが7歳の時に一家はロサンゼルスに移住。 幼い頃から映画に熱中していたドミトリクは、15歳になるとメッセンジャー・ボーイとしてパラマウント社でアルバイトをしていた。 数学と物理学に長けていた事から奨学金を得てカリフォルニア工科大学に進学したものの、1年で中退してパラマウントに戻り編集者として働き始めた。 コメディ映画『Only Saps Work』(30)や、レオ・マッケリー監督の『人生は四十二から』(35)の編集を手がけた後、35年に短編ウェスタン『The Hawk』で監督デビュー。 39年のサスペンス映画『Television Spy』が初の長編映画監督作となり、以後ベティ・グレイブル主演のミュージカル『Million Dollar Legs』(39)や、アンソニー・クィン出演サスペンス映画『緊急待機命令』(40)など低予算のB級映画を手掛けた。 42年にはRKO社に移籍。同年に発表したプロパガンダ映画『ヒットラーズ・チルドレン/恐怖の殺人養成所』(42)は、 僅か20万ドルの制作費で作られた低予算映画ながら322万ドルを稼ぎ出す予想外のヒット作となってドミトリクは一躍注目を集めた。 44年にはプロデューサーのエイドリアン・スコットと組んでレイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説『さらば愛しき人よ』の3度目の映画化となる『欲望の果て』を発表。 その特異な画面構成はヨーロッパを中心に高く評価され、フィルム・ノワールを語る上では欠かせない代表的な作品となった。 同年にはジョン・ウェインを主演に迎えた戦争アクション『バターンを奪回せよ』を発表し、 46年の『時の終わりまで』では女優のジーン・ポーターと知り合って48年に二人は結婚。 47年には再びスコットと組んでリチャード・ブルックの小説を映画化した『十字砲火』を発表。 原作では同性愛だった殺人の動機をユダヤ人差別に置き換えて、人種差別問題に鋭いメスを入れた最初の映画として高く評価されて興行的にも大きな成功を収めた。 映画はアカデミー作品賞を含む5部門にノミネートされ、ドミトリクは初の監督賞にノミネートされたが、彼の作風とロシア系の家系が災いし、 47年にはブルックと共に非米活動委員会からの喚問のための出廷を要請される。 2人はハリウッド・テンと呼ばれるダルトン・トランボら8人の映画関係者らと共に言論の自由を盾にして証言を拒否。 ハリウッドのブラックリストに名前を載せられたドミトリクはRKOから解雇されてしまい、イギリスに渡って『So Well Remembered』(47)、『Obsession』(49)、『コンクリートの中の男』(49)の3本を監督。 しかし、アメリカに戻ると他のハリウッド・テンらと共に法廷侮辱罪で有罪の判決を受けて、禁固6ヶ月と1000ドルの罰金の刑を宣告された。 出所後の51年にドミトリクは転向を表明。委員会に出頭して監督のジュール・ダッシンら共産党員の疑いのある仲間の名前を告げた。 彼は自分の行いが正当だとして友人を委員会に売り渡した事を後悔していなかったが、人々からはエリア・カザンらと共に裏切り者のレッテルを貼られてしまう。 この転向によってハリウッドへの復帰を許されたドミトリクは、独立プロデューサーのスタンリー・クレイマーのもとで低予算映画『Eight Iron Men』(52)を監督。 54年にはピューリッツアー賞を受賞したベストセラー小説をハンフリー・ボガート、ホセ・フェラーらオール・スター・キャストで映画化した軍事法廷劇『ケイン号の叛乱』を発表。 批評家から高く評価され、興行的にも大きな成功を収めた。 以後スペンサー・トレイシー主演の社会派ウェスタン『折れた槍』(54)とサスペンス『山』(57)、 エリザベス・テイラーモンゴメリー・クリフト共演の史劇大作『愛情の花咲く樹』(57)、 クリフト、マーロン・ブランドら若手スター共演の戦争ドラマ『若き獅子たち』(59)など新技術のワイドスクリーンを駆使した娯楽大作を続々と手掛けて彼のキャリアは全盛期を迎えた。 59年にはブリジット・バルドーを起用してイギリスで撮影した異色ウェスタン『ワーロック』を発表。 76年から81年まで南カリフォルニア大学やテキサス大学で映画学科の教授として教鞭を執り、この間に『On Screen Directing』、『On Screen Writing』、『Cinema: Concept and Practice』などの映画制作関連の本を数冊出版し、79年には自伝『It's a Hell of a Life, but Not a Bad Living』を出版した。

紹介作品

欲望の果て(44)

監督

十字砲火(47)

監督

ケイン号の叛乱(54)

監督



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