グレタ・ガルボ  Greta Garbo

本名:
グレタ・ロヴィッサ・グスタフスン
グレタ・ガルボ
愛称:
ザ・フェイス
職業:
俳優
生年:
1905年9月18日
出身国:
スウェーデン
出身地:
ストックホルム
没年:
1990年4月15日
代表作:
『グランド・ホテル』(32)
『マタ・ハリ』(32)
『ニノチカ』(39)

貧しい家庭に生まれ、14歳の時に日雇い労働者の父親が病気になり、学校を中退して家事を手伝う。翌年、父親が亡くなると、理髪店で見習いとして働き始め、姉の友人の紹介でデパートに就職。帽子売り場の売り子をしていたが、その美貌を買われて帽子カタログのモデルを務める。やがて、洋服やお菓子のコマーシャル映画に出演するようになり、それがコメディアン、エーリック・ペチュレルの目に留まって『放浪者ペッテル』(22)に端役として出演。その後、奨学金を得てスウェーデンの王立演劇アカデミーに入学し、本格的に演技の勉強を始める。24年、スウェーデン映画の立役者モーリス・スティルレル監督に見出されて、彼の監督作『イェスタ・ベルリングの伝説』のヒロインに抜擢される。映画はヨーロッパ中で大ヒットを記録し、G・W・バプスト監督の招きでドイツに渡って『喜びなき街』(25)に出演した後、M-G-M社に招かれたスティルレル監督と共にアメリカに渡る。M-G-Mの総帥ルイス・B・メイヤーは足が太く歯並びの悪い女性はアメリカでは人気が出ないと考え、彼女との契約に乗り気ではなかったが、スティルレル監督の要望で彼女とも契約を交わす。メイヤーはハリウッド中の美容師を動員して彼女を磨き上げ、「グレタ・ガルボ」という芸名を与える。モンタ・ベル監督の『イバニエスの激流』(26)で、ガルボはリチャード・コルテズの相手役を務めて鮮烈なハリウッド・デビューを飾り、入念なメーキャップと照明テクニックによって作り出されたクールでエギゾチックな風貌は、銀幕にミステリアスで魅惑的なイメージを作りだして映画ファンを魅了。その美しさは「スウェーデンのスフィンクス」とまで謳われた。彼女の才能を見出したスティルレルは、ガルボに礼儀作法から服の選び方まであらるゆるたしなみを教え込み、渡米時にはガルボの愛人と報道されたこともあったが、ガルボとのコンビ2作目となる『明眸罪あり』では予算の超過や主演男優との対立から監督の座を下ろされてしまう。27年にはM-G-Mの看板役者ジョン・ギルバートと『肉体の悪魔』で共演。二人は「最高の美男美女カップル」と評されて、銀幕の中だけでなく私生活でもギルバートとの仲が話題となり、『アンナ・カレニナ』(27)や『恋多き女』(28)などでも共演を果たす。しかし、ギルバートはトーキー初主演作で甘いマスクに似合わないかん高い声を披露、観客から失笑を買ってスターの座を追われてしまう。ガルボも「ガルボが喋る!」の宣伝コピーで大々的に公開された『アンナ・クリスティ』(30)で初のトーキーに挑戦。彼女のハスキー・ボイスと強烈なスェーデン訛りの英語はガルボの魅力を更に引き立てて、観客に好評を持って迎えられただけでなく、アカデミー主演女優賞に初ノミネートされる。トーキーの時代を生き残ったガルボは、クラーク・ゲイブルと共演した『スザン・レノックス』(31)、タイトル・ロールの悲劇の女スパイを演じた『マタ・ハリ』(31)、落ち目のバレリーナの演じたM-G-Mスターの豪華共演作『グランド・ホテル』(32)などのヒット作に立て続けに出演して人気は絶頂となる。33年の『クリスチナ女王』で演じた男勝りの気丈な女王役は最もガルボ本人のキャラクターに最も近いとして評判になる。アレクサンドル・デュマ原作の『椿姫』(37)ではニューヨーク批評家協会の最優秀女優賞を受賞するが、次第に人気に陰りが見え始めてボックスオフィス・ポイズンの一人に指名されて、興行的に価値のない女優のレッテルを貼られてしまう。2年間のブランクの後、ロシアのお堅い共産党員を演じたエルンスト・ルビッチ監督のコメディ『ニノチカ』(39)で銀幕に復帰。「ガルボが笑う!」のコピーで売ったガルボのコメディエンヌぶりは好評を持って迎えられる。再び2年間スクリーンから遠ざかって、41年にジョージ・キューカー監督のコメディ『奥様は顔が二つ』に出演するが、前作ほどの評判には至らなかった。以後、ガルボは出演作の選択に慎重になり、47年にはジャン・コクトー原作の『双頭の鷲』や、チェーホフの『桜の園』でカムバックを試みるものの映画化には至らず、自分の時代は終わっと感じたガルボは、スクリーン上での自分の美しいイメージを永遠に残すために映画化界からの引退を決意する。引退後はハリウッドを離れてニューヨークのマンハッタンに住居を構え、孤独を愛るガルボは人前に出ることを拒否して自宅で園芸をしながら静かに隠遁生活を送る。54年にはアカデミー特別賞が贈られるが、授賞式には出席しなかった。
現役時代はロマンスの噂は絶えず、スティルレル、ギルバート、名指揮者レオポルド・ストコフスキーたちとの関係が噂されるが、結婚は一度もせず、90年に肝不全で亡くなるまで独身を通した。日本では「神聖ガルボ帝国」と呼ばれたほど近づき難い大スターだったが、同性愛者だったともいわれているガルボの私生活は現在でも秘密のベールに包まれており、彼女がスクリーン上で築き上げた神秘的なイメージは不滅となる。

紹介作品

グランド・ホテル(32)

出演

ニノチカ(39)

出演



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