巨星ジーグフェルド The Great Ziegreld
公開:
1936年
巨星ジーグフェルド
製作:
M-G-M・スタジオ

ハント・ストロンバーグ
監督:
ロバート・Z・レナード
脚本:
ウィリアム・アンソニー・マクガイア

シーモア・フェリックス
撮影:
レイ・ジューン

ジョージ・フォルシー

オリバー・T・マーシュ
音楽:
ウォーター・ドナルドソン

ハロルド・アダムソン

コン・コンラッド

ハーブ・マジソン

アーサー・ラング

フランク・スキナー
出演:
ウィリアム・パウエル

ルイーゼ・ライナー

マーナ・ロイ

音楽教師から興行師に転じたジーグフェルドは、1893年のシカゴ万博で怪力男の見世物を成功させ、 イギリスで知り合ったフランス人歌手のアニーをアメリカに招き、スターに育て上げる。 アニーと結婚したジーグフェルドは、大掛かりな舞台ミュージカルの製作を目論み、 美女を集めたレビュー『ジーグフェルド・フォーリーズ』を発表して大きな成功を収める。 才能あるミュージシャンや俳優の発掘にも力を注ぎ、アメリカ演劇界に多大な貢献をするが、 女性との噂が絶えないジーグフェルドに愛想をつかしたアンナと結婚生活は破綻。 その後、舞台女優のビリーと再婚し、資金調達や興行的失敗に悩まされながら豪華絢爛なミュージカルと次々と発表して絶頂を迎えるが、株価の暴落によって全財産を失ってしまう。 アメリカン・レビューの創始者であるフローレンス・ジーグフェルドの半生を書いたミュージカル超大作。

シカゴの音楽教師の息子で、興行師のフローレンツ・ジーグフェルド・ジュニアは1896年から1931年にかけて52本のブロードウェイ・レビューやミュージカルを製作。 彼は豪華絢爛なミュージカル・レヴュー『ジーグフェルド・フォーリーズ』シリーズを21本手掛けただけでなく、『リオ・リタ』、『ショウボート』、『三銃士』、『フーピー』などの古典ミュージカルも手掛けてブロードウェイとアメリカン・ミュージカルの発展に多大な功績を残した。 ジーグフェルドの弟子だった脚本家のウィリアム・アンソニー・マクガイアは、この偉大なエンターテイナーの伝記映画の企画。 ユニヴァーサル社は未亡人のビリー・バークから映画化権を買い取り、 ジーグフェルド役にはM-G-M社から借り受けた、『影なき男』シリーズのニック役で名を馳せたウィリアム・パウエルを起用。 エドワード・サザーランド監督で35年の1月から撮影が開始され、豪華なセットの製作だけで25万ドル近くの予算が使われた。 しかし、意見の相違からサザーランドが監督を降り、経営危機で大作を手掛ける余裕のないユニヴァーサルは映画の製作を諦め、 30万ドルに加えて予定していた収入の不足分を支払うことを条件にM-G-Mに権利を譲り渡した。 M-G-Mはユニヴァーサルに『襤褸と宝石』(36)で改めてパウエルを貸し出し、この作品の演技によってパウエルはアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされた。 ジーグフェルドの最初の妻となるアンナ・へルド役にM-G-Mの重役ルイス・B・メイヤーお気に入りのドイツ人女優でこれが3本目のハリウッド映画となるルイーゼ・ライナーが抜擢され、 二番目の妻ビリー役には『影なき男』シリーズでパウエル扮するディックの妻ノラを演じたマーナ・ロイが起用された。 当初、アーヴィング・バーリン、マリリン・ミラー、ギルダ・グレイといったジーグフェルドの舞台で活躍したスターたちの出演が予定されていたが、 そのほとんどは出演を断ったか編集段階でカットされてしまい、唯一コメディアンのファニー・ブライスとアクロバット・ダンサーのハリエット・ホクターのみが映画に顔を出している。 今作の最大の見せ場として『ジーグフェルド・フォーリーズ』の第1作を劇の中盤で再現。 アーヴィング・バーリンが19年に上演された13作目の『ジーグフェルド・フォーリーズ』のために書いた曲「A Pretty Girl Is Like a Melody」 から始まるこの豪華絢爛なミュージカル・シーンのために、M-G-Mの美術スタッフは175段のらせん階段が付けられた総重量100トンもある巨大な渦巻き型の塔のセットを製作。 この新たに付け加えられたシーンの製作には22万ドルもの制作費がかかり、 デニス・モーガン(歌はアラン・ジョーンズの吹き替え)の歌に合わせて82人もの歌手、ダンサー、音楽家たちが登場。 塔のセットは頂上にむかってゆっくり回転しながら、頂上にいるヴァージニア・ブルースの姿が見えたところでサテンのカーテンが降りてきて、 全体を包んだところでフィナーレを迎える華麗なシーンとなった。 塔のセットは後に『ジーグフェルド・フォーリーズ』のショー・ガールを目指す女性たちを描いた『美人劇場』(41)に再び登場し、主演の一人であるジュディ・ガ―ランドが塔の頂上に座っていた。 ジーグフェルドの華麗な世界を豪華に再現した今作は、絶大な人気を得て大ヒットを記録。 アカデミー賞では4部門にノミネートされ、作品賞、主演女優賞(ライナー)、ダンス監督賞の3部門を獲得するが、 批評家からは低級な金ぴか映画、制作費をつぎ込んだ贅沢さが投票者の目をくらませたと酷評された。 ライナーはオスカーだけでなくニューヨーク批評家協会賞の主演女優賞も受賞。翌年には『大地』再びアカデミー主演女優賞を獲得するが、これがプレッシャーとなり、ハリウッドで8本の映画に出演した後ヨーロッパに戻った。

ジーグフェルド役が好評だったパウエルは、46年に公開されたM-G-Mのミュージカル・レビュー大作『ジーグフェルド・フォーリーズ』でもジーグフェルドを演じた。


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