イングリッド・バーグマン Ingrid Bergman

職業:
俳優
イングリッド・バーグマン
生年:
1915年8月29日
出身国:
スウェーデン
出身地:
ストックホルム
没年:
1982年8月29日
代表作:
『カサブランカ』(42)
『ガス燈』(44)
『追想』(56)

2歳の時に母親に先立たれ、写真家で画家の父親も彼女が12歳の時に帰らぬ人となる。父親の死後、叔父の家に引き取られるが、内気だったために孤独な少女時代を過ごす。17歳の時にスウェーデン映画『Landskamp』(32)に端役で出演して映画デビューを飾り、女学校を卒業すると俳優になる事を夢見てスウェーデンの王室演劇学校に入学し、本格的に演技を学びはじめる。34年にはスウェーデンの映画会社スヴェンクス・フィルムに招かれて、翌35年には『ムンクブローの伯爵』に小さな役で出演。36年の『間奏曲』では結婚している男に恋したピアニスト、アニタを熱演し、人気を集めてしてスウェーデン映画界でのスターとしての地位を確立する。37年には医者のピーター・リンドストロームと結婚。『間奏曲』がニューヨークで公開されると、プロデューサーのデビッド・O・セルズニックは映画のリメイク権を獲得し、主演のバーグマンをアメリカに呼び寄せて専属契約を結び、『間奏曲』のリメイク作『別離』(39)でレスリー・ハワードの相手役に抜擢して華々しいハリウッド・デビューを飾らせる。今までのハリウッド女優には見られない美しさと雰囲気、そして独特のスウェーデン訛りの英語と確かな演技力は、ハリウッドのみならず世界中にセンセーションを巻き起こして、バーグマンには出演依頼が殺到する。42年の『カサブランカ』ではハンフリー・ボガートとの許されぬ愛に悩む女性エルザを演じて好評を博し、ヘミングウェイ原作の『誰がために鐘は鳴る』(43)では戦禍混乱の時代を生きる女性マリアを好演してアカデミー賞の初ノミネートを受け、彼女の人気は不動のものとなる。44年にはサスペンス・スリラー『ガス燈』では、シャルル・ボワイエ扮する夫の策略によって精神的に衰弱してゆく女性を熱演して初のアカデミー主演女優賞に輝く。名実ともに大スターとなったバーグマンはビング・クロスビー主演の『我が道を往く』(44)の続編『聖メリーの鐘』(45)、アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作スリラー『白い恐怖』(45)や『汚名』(46)に出演。しかし、ハリウッドでの名声や生活に満足出来ないバーグマンは、メロドラマやサスペンス映画のヒロインに物足りなさを感じて、セルズニックとの契約が切れると演技派女優としての道を模索しはじめる。48年には念願の企画『ジャンヌ・ダーク』で悲劇のヒロインを熱演するが、完成した作品の評価は低く、続く『凱旋門』(48)も興行的に振るわず、バーグマンはスランプに陥る。イタリアのネオ・リアリズモの旗手ロベルト・ロッセリーニ監督の『無防備都市』(45)を観て感動したバーグマンは、彼の映画への出演を希望する熱烈なファン・レターを送り続けるが、手紙だけでは飽き足らなくなった彼女は夫と子供を捨てて、家族を持つロッセリーニのもとへ向かう。当時の常識を超えたこの不倫劇は非難の的となり、ロッセリーニ監督、バーグマン主演による『ストロンボリ 神の土地』は批評家と観客の両方から見放され、続く『ヨーロッパ一九五一年』も興行的な失敗作となる。このスキャンダルによってバーグマンはハリウッドから完全に追放されてしまい、ロッセリーニの破滅的性格から二人は破産状態となってしまうが、バーグマンは全て自分の責任だと感じて辛い生活に耐え続けた。ロッセリーニとの不倫が破局を迎えた頃、ジャン・ルノワール監督の『恋多き女』(56)に出演して、コメディエンヌとしての一面を披露して新境地を開く。また、彼女のハリウッドへの復帰を望む人々の手で企画された『追想』(56)では、謎多き女性アンナを的確な演技で見事に演じきって、ニューヨーク批評家協会の主演女優賞に選出され、2度目のアカデミー主演女優賞を獲得する。ハリウッドにカムバックを果たし、58年にはロッセリーニとの離婚も成立して、女優としても女性としても成熟したバーグマンは演技派俳優として活躍。『六番目の幸福』(58)、『無分別』(58)、『サボテンの花』(69)などで的確な演技を披露する。74年のオールスター共演のミステリー映画『オリエント急行殺人事件』ではアカデミー助演女優賞を獲得。78年にはイングマール・ベイルマンの要望で故国スウェーデンに戻って『秋のソナタ』に出演。娘と対立するピアニストの母親を熱演して絶賛を浴び、自他ともに満足する最高の演技を披露する。82年にはテレビ・ドラマ『A Woman Called Golda』に出演して、ゴールデン・グロープ賞を獲得。女優として悔いのない人生を送ったバーグマンは、67歳の誕生日にガンでこの世を去る。彼女の墓碑銘には「彼女は生の最後まで演技をした」と記されている。
72年には自伝「マイ・ストーリー」を発表。ロッセリーニとの間に生まれた娘イザベラ・ロッセリーニは、モデルとして活躍していたが、その後俳優に転向して『ブルー・ヴェルベット』(86)などに出演。母親と同じ道を歩んでいる。

紹介作品

カサブランカ(42)

出演

誰が為に鐘は鳴る(43)

出演

白い恐怖(45)

出演

聖メリーの鐘(45)

出演

汚名(46)

出演



MAIN | FILMS | STARS & MAKERS | DICTIONARY | HISTORY | BBS | OTHRES