ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany's
公開:
1961年
ティファニーで朝食を
製作:
パラマウント・スタジオ

マーティン・ジュロウ

リチャード・シェファード
監督:
ブレイク・エドワーズ
原作:
トルーマン・カポーティ
脚本:
ジョージ・アクセルロッド
撮影:
フランツ・プレイナー
音楽:
ヘンリー・マンシーニ
出演:
オードリー・ヘプバーン

ジョージ・ペパード

パトリシア・ニール

大都会ニューヨークの片隅で、玉のこしを狙って自由気ままに生きるプレイガールのホリー。彼女のアパートに引っ越してきた小説家志望の青年ポールは、ホリーが持つ小悪魔的な無邪気さと妖精のような純真さを併せ持った不思議な魅力に魅せられてゆき、彼女も面倒見のいいポールに心惹かれてゆく。オードリー・ヘプバーンがジバンシーの衣装を華麗に着こなして、持ち前の洗練された少女のような魅力で主人公ホリーを熱演した、作家トルーマン・カポーティの私的小説の映画化。

カポーティは、ホリーを演じる俳優はマリリン・モンローが理想的であると考え、彼が小説の映画化権を65,000ドルでパラマウント社のプロデューサー、マーティン・ジェローとリチャード・シェパードに売り渡すと、二人は脚本家のジョージ・アクセルロードにモンローを念頭においた脚本の執筆を依頼し、ジョン・フランケンハイマーを監督に起用する。しかし、フランケンハイマーは3ヵ月後にプロジェクトから離れ、アクセルロードを誘って『影なき狙撃者』(62)の製作に取り掛かる。モンローはホリーを演じることに興味を示すものの、彼女の演技顧問だったポーラ・ストラスバーグに反対され、モンローに代わって彼女とは正反対のイメージを持つヘプバーンが起用される。高級宝飾店ティファニーのショウ・ウィンドウの前で、タクシーから降りたヘプバーンがコーヒーを飲みながらデーニッシュを食べるオープニング・シーンでは、ヘプバーンはデーニッシュが嫌いで一口食べるのがやっとだったため、デーニッシュの代わりにアイスクリームをなめることを提案するが、エドワーズに反対される。ティファニー内での撮影は店が定休日の日曜日に行われ、高価な宝石類が盗難にあわないよう、20人の警備員が監視する中で撮影は行われた。ヘンリー・マンシーニが作曲し、ジョ二―・マーサが作詞した「ムーン・リバー」は映画と同様に大ヒットを記録しただけでなく、数多くの映画音楽を手掛けたマンシーニの最大のヒット曲となるが、パラマウントの社長はこの曲をヘプバーンがギターを弾きながらバルコニーで唄うシーンが気に入らず、このシーンのカットされそうになるが、それを聞いたヘプバーンは怒って反対して、カットはまぬかれた。パトリシア・ニール扮するハリーのパトロン"2E"は原作には登場しないものの、彼女の存在はペパードが演じた作家のキャラクターの生活にリアリティを与えている。カポーティは、原作のイメージとは180度違うヘプバーンを起用され、ほろ苦い味を持った原作を甘ったるいハリウッド的な物語に書き換えられた上に、ラストをハッピーエンドに変えられたため(原作ではホリーはブラジルへ旅立つ)映画には満足していなかったが、今作は彼の小説の映画化としては最大のヒット作となる。ホリーが飼う名前のない猫は840匹の猫から選ばれたもので、パットニーという立派な名前がある。また、映画のヒットによってホリーが飼う猫に似たオレンジ色の猫の需要は急激に高まる。


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