射撃コンテストに優勝したリンは、千丁に一丁の精度を誇るウィンチェスター銃を獲得。
仇敵ヘンリーはウインチェスターを奪って砂漠に逃げ込み、リンは相棒のジョニーと共にヘンリーを追跡する。
しかし、逃走の途中でヘンリーはポーカーに負けて銃を悪徳商人に取られてしまい、銃はインディアンの酋長ヤング・ブルの手に渡る。
ブルは騎兵隊を襲撃するが失敗に終り、銃は気弱なガンマンや無法者の手を経て再びヘンリーの手に帰るが、
リンとの対決であえない最後を遂げ、運命の銃を取り戻したリンは「ウィンチェスター」と仇名されるようになる。
次々と人手に渡る1丁の名銃の争奪戦を、兄弟の葛藤やインディアンの襲撃などを絡めてダイナミックに描いた名優ジェームズ・スチュワートとアンソニー・マン監督のコンビによる痛快ウェスタン。
ユニヴァーサル社は、人気俳優のジェームズ・スチュワートに『ウィンチェスター銃'73』の出演を依頼。
スチュワートを獲得したいスタジオは、彼が主演を務めたこともあるブロードウェイのヒット劇『ハーヴェィ』(50)を映画化することを条件にスチュワートと契約する。
契約を結ぶ際、タレント・エージェントMCAのルー・ワッサーマンの仲介によってスチュワートは通常の出演料に加えて、ハリウッド・スターとしては初めて興行成績に応じた歩合を出演料として受け取ることになった。
監督にはそれまで『T-メン』(47)や『Raw Deal』(48)など、低予算のBムービーを主に手掛けてきたアンソニー・マンが抜擢される。
マンは、『暴力行為』(49)のロバート・L・リチャーズと『赤い河』(48)のボーデン・チェイスが手掛けた、
巧みな構成と新鮮味に溢れた脚本の魅力を損なわずに、西部という荒涼とした空間を生かして、
歯切れの良いアクション・シーンと複雑な人間ドラマを盛り込んだエンターテインメント作として完成させ、
その手腕は高く評価された。
また、父親を殺害した実の弟を執拗に追い続けるガンマンに扮したスチュワートは、それまで彼が得意とした純真で正義感の強いヒーロー役に、頑固で暗い一面も加えた新たな役柄を獲得。
これが初めての共同作業となったスチュワートとマンは、仕事だけでなく私生活でも意気投合し、以後2人は『怒りの河』(52)、『裸の拍車』(53)、『遠い国』(54)、『ララミーから来た男』(55)の4本のウェスタン、人間ドラマ『雷鳴の湾』(53)、伝記ミュージカル 『グレン・ミラー物語』(53)、戦争映画『戦略空軍指令』(55)の計8本の作品を送り出していった。
映画のヒットによって、スチュワートは莫大なギャラを獲得。スチュワートの成功によってタレント・エージェントの株が上がり、
以後、タレント・エージェントたちはハリウッドの大物スターたちのためにより高い出演料をスタジオに請求するようになって、俳優たちの出演料は年々高騰していくことになる。
67年には『史上最大の作戦』(62)のトム・トライオン主演でテレビ用映画としてリメイクされた。
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