オスマン古典音楽を中心に、20世紀前半にイスタンブールなどの大都市で行われていた音楽がそのルーツだと思われます。マカーム(注1)ウスール(注2)といった、オスマン古典音楽では欠かせない要素も、ある程度踏まえた上で曲作りをしているようです。
また、芸術音楽、という訳からもわかるように、水準、あるいは質が高い音楽というイメージも、このジャンルの音楽、あるいはこの言葉にはあります。どのあたりをもって「質が高い」というのか、外国人である私などにはわからない部分もあるのですが…
ただし、「古典音楽の影響がある」といっても、また聴衆の好みをある程度敏感に感じ取って変化し、もちろん逆の要素、つまり作り手が聴衆の好みをリードしていく側面があるのが「商業音楽」ですから、ポピュラー音楽として生きる以上、古典的な音楽と同じものではありえません。
また、これはサナートに限ったことではないのですが、このジャンルにも、ネイ、カーヌーン、ウードといった古典音楽で使われていた楽器だけではなく、ヨーロッパから来た楽器も広く使われています。古典音楽でも使われているヴァイオリンはいうまでもありませんが、アコーディオン、クラリネットなどもよく使われます。だから、微分音(注3)を含むマカームを完全に再現するのは不可能ですが、実際にはマカームは音の動きから来るイメージの側面のほうが強いので、雰囲気を再現することは可能で、そのように作られているものも多いです。
ミュゼィイェン・セナール(Muzeyyen Senar)がこのジャンルの先駆者といわれており、さらに1950年代にゼキ・ミュレン(Zeki Muren)が現われてすかさずトップに登り詰め、以後96年(去年)に死去するまで、圧倒的な人気を得ていたようです。
他の歌手も、名をあげれば切りがないのですが、ゼキ・ミュレンと同世代のアーティストとしてムアッゼズ・アバジュ(Muazzez Abaci)がいます。若手で最近次々とヒットを飛ばしているのは、ムアッゼズ・エルソイ(Muazzez Ersoy)です。彼女は昔の曲をかなり近代化して歌うことで幅広いファン層を獲得することに成功しつつあります。10月18日に出たアルバム「ノスタルジー3(Nostalji 3)」も発売早々快調に売れ行きを伸ばしているようです。
  今年の夏、「パーディシャハ(Padisah)」のヒットを飛ばしたスィベル・ジャン(Sibel Can)、春に「デリ・ディワーネー(Deli Divane)」がやはりヒットしたエブル・ギュンデシ(Ebru Gundes)など、さらに若い世代にも、サナートの範疇に入れられる歌い手がいます。(なんかゼキ・ミュレン以外は女性歌手ばかり紹介してしまった(笑)男性歌手もたくさんいます)コンセル・サロヌの方で、さらにたくさんの歌手を紹介していきたいと思います。

注1…マカーム
ものすごく説明するのが難しい言葉を、気合いで一言で訳してみせましょう。エイ!ヤー!トー!「節(ふし)」。あくまで「トー!」ですから専門家の方、お許しください。マカームにはメロディーの流れにそれぞれ特徴があって、どの音から始まって、どの音を通ってどの音に落ち着く、という流れが作り出す独得の雰囲気が、日本の、歌のメロディーの流れ(節)が作り出すイメージと似たところがあったのでこう訳しました。旋法と訳している本が多いですが、この言葉も一般用語ではないような気がするので、さらにもっとぴったりする日本語があるという方、お知らせください。詳しく知りたい方は専門書(書庫にトルコ音楽事典からの翻訳をアップしようと思っています、待っていてください)をどうぞ。
注2…ウスール
これも勢いで、リズムパターンと訳しておきます。(これも書庫にトルコ音楽事典からの翻訳をアップしようと思っています、待っていてください、うー、できるかな…)
注3…微分音
トルコ古典音楽では9分の1音、つまり、例えばドとレの間を1にすると、ドより9分の1だけ高い音や9分の1だけ低い音、みたいな音のことです。
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