瑞雲の法話「仏の教えをわかりやすく、少しずつ」

仏師、瑞雲の法話
 第2巻
第4章

仏像彫刻と法話の世界

仏像彫刻ワールド 仏師、瑞雲の略歴 仏師、瑞雲の法話最新版
仏像ドットコム・東洋仏所 アート仏像(仏師瑞雲の微笑仏) BIWCC仏像彫刻通信講座
[仏師、瑞雲の製作風景][仏師、瑞雲のイベント][法味言上と信仰相談][仏像初詣][お問い合わせ]


1)法話 (第2巻4章)


瑞雲作アート不動明王
アート十二支守り本尊新作展

第1巻 第2巻
仏師、瑞雲の法話集第1巻 仏師、瑞雲の法話集第2巻
第1章  法話1〜法話14 (2000) 第1章 法話101〜113
第2章 法話15〜法話21 第2章 法話114〜126
第3章 法話22〜法話29 第3章 法話127〜140
第4章 法話30〜法話39 第4章 法話141〜153
第5章 法話40〜法話48 最終版 法話154〜
(仏師瑞雲の法話最新版)
第6章 法話49〜法話57 (2001) NEW
第7章 法話58〜法話66 2011以降の新法話
第8章 法話67〜法話76 ますます、おもしろくなった
仏師 瑞雲の仏像彫刻と法話
第9章 法話77〜法話87 (2002)
第10章 法話88〜法話100

法話153・フランスが教える日本の心

先週、テレビでフランスが制作した現代日本紹介番組を見ました。内容は
長い不況ですっかり自信をなくした日本人、急速な高齢化の中で、いったい
これから先日本はどうなるのか。日本独特の信仰形態「遍路」に救いを
求める日本人が増えているドキュメントでした。

視聴意欲がわかないテレビ番組が多い中、フランス人の目から見た日本の姿は
とても新鮮で、かつてエコノミックアニマルと呼ばれた日本人より、遍路に
最終の癒しを求める日本人のほうが、よほど日本人らしくて、好感が持てると
感じた次第です。

さて、曹洞宗の母と仰がれる瑩山禅師(けいざんぜんじ)太祖常済大師
「人々悉く道器なり。」と仰せです。
遍路に真の日本人の姿を教えるフランス人、もしかしたら、やはりお釈迦様
が首楞厳経に「すべての人々には、清浄の本心がある。ただそれが外の因縁
によって起こる迷いのちりのため覆い隠されているだけのこと。」と
おっしゃるように、長引く不況と失望によって我欲まで失ってきたので本来
人が持っている清浄の本心「仏性」が日本人の心に出て来だしたんですね。
実に有り難い仏さまのお計らいです。

私は芸術家で全くの機械音痴でしたが、パソコンを彫刻刀と同じ道具の一種と
思ったお陰で使いこなせるようになり、毎日メールのやりとりをしていますが、
内容は仏像や仏像彫刻、宗教、心の問題や癒しに関することばかりです。
好景気と不景気、昔と今、正と邪といった言葉の計らいの尺度で物事を考えず
それを超越した目で全てを見れば、これが悟りの世界です。

法話152・スイカと癒し

先週は梅雨に入り蒸し暑い日が続いたですが近所の農家からたくさん頂いた
スイカを水分補給に食べているせいか体の調子がとても良いです。スイカは
内蔵を綺麗にしてくれるそうですね。体が癒されました。

さて、一休禅師(1394〜1481)は
「自心仏たることを悟れば、阿弥陀願うに及ばず、自心の他に浄土なし。」
と仰せです。いかにも風雲を生き抜いた禅僧らしいお言葉ですが、悟りに至る
手段が凡人には必要であって、手段とは南無阿弥陀仏であり南無妙法蓮華経、
各宗派勤行、または座禅という事なんです。

社会が混沌として暗くストレスが多いですから、「癒し」がブームになって
人々は外に癒しを求めようとします。実際、私の法話や仏像作品に「安らぎ」
を感じられる方々も増えていますでしょう、が、実の私は「仏像彫刻」と
「勤行」という修行を通して癒されているんですね。癒しを外に求めては
いませんがもっと次元が高い神仏、「上」に求めていることになります。

結局、お釈迦様最後の言葉
「仏とは悟りである。わたし亡き後は自らを拠り所として、説き遺した法を
師として仰ぐが良い。」とあるように
毎日の勤行」ここに私にとっての、生きるエネルギーと癒しがあるようです。

法話151・表裏一体の世界

先週は、角番の仕事を終え今度は7月が角番になる仕事の準備に入った。不況
のせいか商売繁盛の神仏像の注文が次々来る。大黒天弁才天如意輪観音
福を授けて下さる神仏像を彫ると、明るい波動を持つ福の神のご霊気が来るので
福が福を呼び更に忙しくなる。あまりに忙しいので法話のための本を読む時間が
取れないので、つい不機嫌になる今日この頃です。

さて、日蓮聖人の言葉に
「それ浄土というも、地獄というも、外に候わず、ただ我等が胸の内にあり。」
というのがあります。

とかく、神仏の世界や心霊の世界、極楽浄土は死んでから行く所で、遙か遠く
の世界と考えがちですが、仏教の世界観では、真相は表裏一体で、肉体を持って
生きている我々だけが三界の住人ではなく、神仏も、ご先祖様も共に修行して
いるもっと大きな世界があるとされます。だから、この人間界で不機嫌になって
愚痴をこぼすと霊界の神仏やご先祖様が悲しまれるわけですね。そうしますと
明るい波動を頂けなくなるので余計に状態は悪くなります。

我々は一人で生きているのではない、いつも神仏がご守護して下さっている、
ご先祖様が見守っていて下さる
」と感謝の心で生きていますと、神霊界にも
伝わり益々明るい波動を頂けるんです。

法話150・神意と心意

先週は、仏像ドットコムのトップページページをリニューアルし、始めて英語
版仏像のページを二つ公開しました。6月10日が開店の日で今後は世界の
仏像に感心のある方々とコミュニケーション出きることになり益々忙しくなり
そうです。

始めて公開したのが原因か5,6時間してからアクセスが急激に増え出し旧
カウンターはダウン、新規にあつらえる始末、1日で数千アクセスがありまし
た。ホームページを始めて4年、このような爆発的アクセスと短時間に世間に
知れ渡るインターネットの魅力と怖さを改めて知った次第で、それと同時に
意識して私のホームページを見ていて下さっている人々がいるんだなとわかり
有り難く厚く御礼申し上げます。

さて、弘法大師空海
「一切の衆生は皆是れ吾が二親、師君なり。」と仰せです。
この言葉は大乗仏教の精神がわからないと理解出来ませんが宇宙そのものが
法(ダルマ)であり仏であるわけですから、インターネットそのものもお客
さまも法であり仏ということになりますね。

仏教は、後にキリスト教やイスラム教を生み出すユダヤ教と同じく紀元前
6世紀頃起こった宗教ですが、今その大乗仏教の精神(神意)を世界に彫刻
でご紹介したいというのが私の心意なんです。そういう意味で仏像作品を
見てもらえたら幸甚です。

法話149・ ゲーテに学ぶ神仏の心

先週は、10年近い前ニューヨーク個展を開くに当たってお世話になったある企業の
社長夫人からお茶の贈り物がありました。バブルがはじけ多くのグループ企業を
失われましたが、やっと地獄のような苦しみから抜け出せ、心安らかな身に
なられたのでしょう。私は因縁があって彼女に始めてお会いしてからは、何とか
お役に立とうと私に出きることをさせてもらいましたが、ある日の夢に、彼女と
一緒に会社の屋上にいたら地震でビルが倒れるという夢を見て、「会社再建は
ままならず」と予知し、そのままになって今日にいたっていました。

しかし、夢に、ビルが倒れ更地になった敷地に白い雪が降ってきて私も彼女にも
雪が降りかかってきましたので、これは、一度は白紙になるがその後に、家運が
好転するという神仏のお知らせだと確信しているんです。この法話に匿名で
引用しますことをお許し下さい。

ドイツのお話に、昔飢饉があって、ある富豪がお腹をすかせた子供達に、毎朝
自宅の前でカゴいっぱいのパンを配ることになりました。飢えた子供達は、お礼の
言葉も言わず我先にと大きなパンから奪うように持って行きます。その中に非常に
貧しそうな女の子がいて、最後に残った一番小さなパンを取り、「おじさん、
有り難う」と涙ながらうれしそうにお礼を言い帰って行くんです。また、次の日も
その次の日もそうなので、ある日、富豪は一番小さなパンの中に銀貨6枚を入れて
おきました。パンの中からお金が出てきたので女の子とその母親はビックリして
銀貨を帰そうとしましたが、富豪は「いつも一番小さなパンをとるお嬢さんの姿
見ていましたよ、取っておきなさい」とニコニコ笑いながら話しました。

ドイツの文豪ゲーテは「涙なしでパンを食べたことのない者は本当の人生の味を
知ることは出来ない
」と言っています。「衣食足りて礼節を知る」という諺は
ありますが、衣食足らずして礼節を知るような人を神仏は、いつも探しておられ
るんです。衣食足りても礼節を知らない人が地球に増えだしたから、現在のような
不況の目にあうんです。

 

法話148・ 親鸞聖人とサクランボ

先週は、先月米国からアトリエに来房してくださったRev.Michael上人から、自ら描かれた
仏画をメールでいただきました。私も仏師になる前には仏画を描いていましたから、
アメリカ人が、いったいどのような仏画を描かれるのだろうか、お顔は彫りの深い西洋人
型だろうか、興味津々でしたが、上人が「真に優れた芸術家というものは、これが傑作だ
という作品はけっして出来ないものだ」と話されるほどの謙虚な心と独学で描いていらっ
しゃるにしては見事な出来ばえに再度感激した次第です。仏像彫刻教室に通えるものなら通いたいとおっしゃっていました。馬頭観音を初め如意輪観音などとても上手な絵の写真を
みせていただきました。

さて、親鸞聖人は歎異抄に「親鸞は弟子一人ももたずさふらふ」と仰せです。
とかく、凡人は年をとると対面や面子にこだわって、いばるようになります。作家の
吉川英治さんが「我以外、すべてわが師」という言葉を残していますが、仏道修行も芸の
道も、世間体を気にせず、真実を追究しようという求道心が必要なんです。年下の者、
地位の低い者にも耳を傾けてやり同じ立場に立って接する、これが仏道というものですね、
親鸞聖人の、こういうところが私は好きです。

6月も間近になって、アトリエの庭に実ったサクランボ、完熟するのが待てなくて、
ピンク色のを食べてみましたら、なんと美味しいこと。晩酌でいただく初鰹とともに、
初々しいことは良いことだと、ちょっと後でお腹がたるんだような気がしましたが
サクランボに教えられました。

日本はよく縦社会と言われますが、ここらで親鸞聖人に見習って、若い人、若い企業、
若い心の持ち主を応援するような横社会にしたらどうでしょうか? 日本再生の鍵は、
ここらにあるのでは?

法話147・ 星の鳥と仏師

先週は今年に入って2回目のゆっくり出きる時期になったので、漫画家の
ネット友達からお薦めがあった手塚治虫の『火の鳥・鳳凰篇』を含む三部作
をビデオで見ました。

火の鳥・鳳凰篇では全く性格と生き様に違いのある二人の仏師に火の鳥が
かかわって二人の運命の定めを諭して行きます。火の鳥・ヤマト編、宇宙編
でも人生の危機的状況で主人公達を守護し、定められた運命を諭していくのは
輪廻転生を基とした仏教の教えがストーリーに感じられ手塚先生の崇高な
理想とお人柄に感服した次第です。

さて、実は私は10年くらい前に「火の鳥」に似た「星の鳥」が満天の夜空
に輝く天の川を飛来する夢を見たことがあります。仏像作家として
世界に出たいと始めてニューヨークに旅行することを決めたときでした。
大観先生にこの夢解きを御願いしましたら、「理想を持って地道に生きれば
必ずや天の守護があり夢が叶うことを教えているのだよ」と言われたのを
覚えています。今は、おそらく、その延長線上にあるのでしょう。
「畏れるな」「菩提心を起こせ」「いつも見ている」「やがてわかる」など
観音様から何回かご神託を頂きながらここまで来ています。菩提心を無上心
ともいい、この上ない人間の心のことで、仏性ともいいます。大般涅槃経
説かれるように仏性こそ時間と空間を越えた永遠の宝なんです。法華経
説かれるように、誰でも仏性を持っていますが殆どの人は、この宝を持って
いることに気づかず人間本来の煩悩のため業と報いに縛られた迷いの輪廻転生
を繰り返すわけです。

日本にも飛び火したのではないかと益々深刻になってきたSARS、日々報道
される自爆テロ、銀行がいつ倒産してもおかしくないような経済の不調、
更には指摘されている大地震の恐怖等々、今こそ「火の鳥」が本当に飛来
して来るかも知れません。 それにしても、仏師と火の鳥の組み合わせはロマンが
ありますね。

法話146・ 貧乏であれ

先週は、今年2回目の猛烈な忙しさから解放されて本山へお参りに行ってきまし
た。東京南部に行ったら必ず寄るのが池上本門寺の通称長栄稲荷さま。30年
以上前、僧侶になろうと志して、それこそ裸一貫で上京。学校には入学できた
ものの何にもない、金もない、誰も知らない、どうしたら僧侶になれるのかも
わからなかった私に、神仏の霊気というものを与えてくださって、人生の運を
開いてもらった長栄大威徳天、古くは日蓮聖人をその生涯にわたってご加護くだ
さった長栄稲荷さまは、今は本門寺と大田区池上エリア、法華経の守護神になって
おられます。特に昔から商売を営む町人に信仰を集めたようです。

6日は毎月の題目講だったらしく、お経があがってご霊気がひときわ強く感じ
られました。薫風の心地よい日で、長栄さまに一心に心願成就をお祈りさせて
いただいた次第です。

さて、道元禅師の言葉に
「貧乏であれ、豊かになれば必ず志を失ふ。一切世俗に背くべし。」というのが
あります。お金というのは天下の回りものでご縁があればいくらでも集まってくる
もの、しかし、若い内に恵まれてしまうとハングリー精神が育ちません。貧乏で
あることが人を発奮努力させ裕福にしてくれますから貧乏も一種の福の神という
ことになります。イエス・キリストが新約聖書マタイ伝に説くように、何を食らい、
何を着て、どのくらい金銭物質に恵まれるかに思い煩うことは、人間だけが持った
欠陥ですね、庭にえさを求めて飛んできた小鳥さへぴーちくぱーちく食は天まかせ
です。

私が若い頃から信仰し続けている観音様
心願を持て」とご神託されました。人は魂の向上のために人間として生かされて
います。修学、就業、人としての一般的幸福、こんなもの一体何様だっていうので
しょう。死んでも次の世へ持っていける、より大事なものがあるのでないでしょうか?

法話145・ 心と宗教の教育

先週は5月に入り薫風の心地よいゴールデンウイークを過ごせました。
4月から5月と来房されるお客様が多く落ち着かなかったですが同心円上に
おつき合いが広がり、瑞雲流の、ものの考え方と生き方を大いにアピール出来
たのではと神仏とご先祖の功徳に感謝申し上げている次第です。

また、ここのところ法話をお読み下さる方々、特に若い方からの電話が増えて
おりますが、なるべく掲示板をご利用いただきたく御願いいたします。世相が
暗く、若者にとって「何を信じたらいいのか、どのように生きていけばいい
のか」等、悩みが多いのは良くわかります。何処の本屋にも所狭しと並べら
れた風水関係の本が多いのを見れば、いかに迷える現代人が多いかわかります
ね。仏像で私は忙しいのでよろしく。

さて、1945年12月にマッカーサー最高司令官は「教育民主化」指令を
出し、それまであった修身(道徳)の授業は廃止され、また公立学校での
宗教教育も禁止されたので、戦後の子供達は道徳教育を受ける機会が少なく
なり、宗教に関しては何も教育が受けられなかったわけです。だから、変な
新興宗教に救いの道を求めたり、あるいは風水に頼ったりするのでしょう。

弘法大師空海は「人の昇沈定めて道にあり」と、また伝教大師最澄
「国宝とはなにものぞ、ーー道心のある人、名づけて国宝となす」と、日蓮
聖人
は「先ず臨終のことを習いて、後に他事を学ぶべし」と日本人の心と道徳、
生き方を創り上げてきた高僧たちは、いかに宗教教育、即ち心の教育が大事か
教えています。
私が宗教に目覚め、寺で修行した12年間は、寺の仕事や彫刻の勉強が終わる
と夜は2時間も3時間も明け方まで酒を飲みながら心の師と仰ぐ大観先生と
宗教、芸術、人生について語り合ったものです。今の自分の心も考え方も、
彫刻家、僧侶としての生き方も殆どは、このとき出来上がっていたんですね。
心と宗教の教育がなされない教育は、ある意味では欠陥教育といえます。
今の若い方々は本当にかわいそうで仕方がありません。

法話144・ SARSが教えるもの

先週は、新型肺炎SARS(サーズ)がアジアを中心に一段と深刻化して大変な
ことになってきました。このままでは、更にSARS患者は増え続け世界経済に
及ぼす影響が心配されます。

さて、1253年(建長5年)4月28日、千葉の清澄山で立教開宗された
日蓮聖人は当時続出した大地震、洪水、飢饉、疫病などの天災地変に、
「なぜ災害が連続して起こるのか」と疑問を持たれ、お釈迦様が説かれた
一切経を繰り返し読まれ、ついに1260年(文応元年)7月16日に当時最高の
権力者であった北条時頼に「立正安国論」を上奏されました。内容は、災害
続出の原因はこの世の人々が正法(正しい宗教と天地の道理)にそむいている
からで、国や人々、正法を護る善神が国を捨て、替わって悪神が入り来るから
というものでありました。

今の世界の状況も750年前の、人畜が巷に倒れ死者続出した当時の政治の
中心地である鎌倉の状況に似ていますね。日本の歴史に限らず、世界が大変化
して行くときには戦争や天災地変が起こります。

私は仏像を彫るという天職は、特別に神仏の許可があって与えられ、なして
いる事だと信じています。趣味の範囲は遙か昔に越え、彫っている神仏と
話をするような感覚で制作しているんです。長い霊的経験から、悪神や
悪鬼の恐ろしさと諸仏や諸天善神の威徳が本当にわかるからです。

大不況、SARS、エイズ、温暖化、核問題と21世紀初頭は次々に難問が解決
されながら、悪神や悪鬼が去って諸仏や諸天善神が住み易い地球へと大変化
していくことでしょう。だから、むやみに心配することはないと考えます。
地球の魂そのものが浄化のためになさっていることだと信じているからです。
もし、平和で明るい未来の世界を望むならば、私達も地球を護る神仏に好か
れるような人間へと変化していかなければなりません。非暴力運動でインド
を植民地から解放したマハトマ・ガンジーの言葉に
世界に変化を望むのであれば、自らがその変化になれ

法話143・素敵な訪問者達

先週はインターネットで知り合いになり1年以上ネット上でおつき合い
させていただいている国内外のお客様が多数アトリエに見えました。
袖すり合うも他生の縁」といいますが、当に前世からの縁、特に仏縁では
ないかと思った次第で楽しいひとときを過ごせました。

今、世界はイラク戦争の渦中に起きた謎の肺炎SARSの流行で東南アジアを
中心に騒然としています。これは仏教に説かれる末法の様相で、SARSの
流行は今後地球の温暖化とともにイラク戦争以上に世界に打撃を与える
ことになるでしょう。

さて、キリスト教世界文明は、これまで人間中心主義で発展してきました。
アメリカが良い例ですが、個人の自由をあまりにも尊重する思想は天地
自然の道理にそむき、「人間の英知」を信仰することになり、戦争もビジ
ネス化しているようですね。これは仏教で説く増上慢(ぞうじょうまん)
という煩悩です。一方、山川草木の自然そのものが神仏であるとする仏教
は、いわゆるアニミズムと呼ばれます。キリスト教やイスラム教などの
一神教と違って、昨年世界的に話題になったアニメ「千と千尋(ちひろ)
の神隠し
」に出てくる八百万の神々のようにあらゆるものに神仏の存在を
認める多神教です。多神教では異なった神や仏、それに人間がお互い
仲良くしていかなくてはなりませんから、そこに「和」がうまれます。
自分の非を認め他人の善を学ぶことは人格向上につながり平和な世界を
維持して行きやすいのです。

私は、仏師として寺院から依頼される仏像を制作する中、「寺院の中だけ
でなく、日常生活のあらゆる場面に仏の心が存在することを伝えたい」と
円空上人や木喰上人のように独自の創作仏像をも創造し始め、1996年
にニューヨークで個展を開催しましたが、これは西洋に仏教の教えを
伝えなさいという神仏からの使命ではないかと思っています。先週ご訪問
くださったアート仏像の飛天とそっくりのひみこROSEさん。そして、仏教
の教えを全米に広めたいという心願を持ってオレゴン州で住職をされている
Rev.Michael上人、深い仏縁を感じた次第です。

法話142・桜花と空(くう)

先週はイラク戦争が集結に向かい、今度は中国で発生した伝染病で世界は
大騒ぎしています。お陰で航空機を利用した観光業は深刻な打撃を受けている
とか、また、インターネットで知り合った人々が集団で自殺するという事件が
発生し、今年になってあいついで命を粗末にする現象が起きています。

仏教では、人間として生を受けられることは甚だまれなことであるから生きている
うちに善い行いをして徳を積むべきであると教えていますが、大儀の名の下に
戦争をはじめる者、殉教の名の下に自爆するもの、人生の意味がわからなくて命を
粗末にする現代の若者、これらは皆、因果の道理に目を開けない執着心が原因です。

一休さんの歌に
年々に咲くや吉野の桜花 木のなかを割(さ)いてみよ花の在処(ありか)を
という歌があります。桜は毎年かわらず今頃に咲きますが、花の種が木の中に
あって、「さあ春だから咲こう」と一人で咲くわけではなく、木と土と水と太陽と
時期など多数の縁が重なり因果の道理によって咲くのです。だから満開の桜には
単体の実体はないのであって、早い時期に散り、今度は若葉の季節を迎えます。
このように縁によって生じ、移り変わりながら存在し消滅していくことを「」と
いいます。お釈迦様は、この空という宇宙の法則を悟られたんです。

この世は「空」という因果の道理で動いていていますから、イラク戦争が終わっても
様々な問題が起こって来ます。無理矢理イスラムの国に西洋型自由主義を導入したら
天上界の神々がビックリすることでしょう。また、観光業界が打撃を受けたからと
いってお金そのものがなくなったわけではありません。お金の量は変わっていません。
周り回って縁があったらまた帰ってきます。現実に嫌気がさし自殺したからといって
永遠に命がなくなるわけではありません。輪廻転生して、因縁があればまた人間として
生まれてきますし、更に問題は深くなってくるんです。

法話141・釈迦4月8日誕生の理由

お釈迦様様は西暦紀元前、463年、現在のネパール、チロリコート付近にて
迦毘羅国(かびらこく)の王シュドーダナの子としてお生まれになりました。
お釈迦様の誕生には説話があり、ルンビニー園で母の摩耶夫人(まやぶにん)が
無憂樹の花を手折ろうとして手を挙げたら、右 脇の下から釈尊が生まれたと
いいます。お釈迦は生まれると自ら七歩歩まれ、右手で天を、左手で地を指
さして「天上天下、唯我独尊、三界皆苦、我当度之」と唱えられました。
4月8日のことでした。このお姿が誕生仏像です。

この地球は、あらゆる生き物が、小虫から小鳥、野生の動物に至るまで
お互いにかみ合い殺し合って生態系を作っております。人間社会だって同じ
ことで幼少から受験戦争がはじまり、社会に出れば会社での生き残り戦争、
アメリカとイラク間で勃発した最も愚かな人間の行為とされる戦争に至るまで
地球は一種の火が燃えさかっている星ですね、「安らかさ」がありません。
このような「迷い」の世界が真に現実の姿であり、何億年も昔から全く変わって
おりません。

お釈迦様は、この苦しみの世界で迷える人々を何とか救ってあげたいと
2500年も前に地上に出現されたわけです。法華経方便品に出現の理由と
目的を明らかにされた有名な「開示悟入」の教えがありますが、
地球上の様々な思想をも超越してあらゆる人々を迷いの生態系から悟りの
仏の世界へ渡らせようとされたんです。

人はだれも誕生日がありますが、誕生の理由を知ってる人はまずおりませんね。
露骨な質問ですが、あなたの人間としての誕生の理由は何でしょう?

 仏像販売木彫  如意輪観音  癒しの仏像かわいい仏様  馬頭観音
Copyright 2010-2020 東洋仏所 仏師 松田瑞雲 無断転用禁止