仏像彫刻と法話の世界仏像の霊験記集トップ仏師、瑞雲の法話最新版仏像ドットコム・東洋仏所仏像事典(写真画像付き)仏師、松田瑞雲の略歴
地蔵菩薩 子安、水子、子育て地蔵
地蔵霊験記1
造像功徳編
地蔵霊験記3
富裕功徳編
地蔵霊験記4
極楽往生編
六地蔵霊験記
六地蔵

地蔵菩薩(仏像霊験記)その2
 危難から救われた話編

地蔵菩薩像 瑞雲作

瑞雲作 地蔵菩薩像

地蔵菩薩霊験記8

平諸道(たいらのもろみち)の父は戦場で窮地に陥ったが地蔵様に救われたという話。
   
  今は昔、勇猛な平諸道の父は、ある時、戦場で矢を射尽くし窮地に陥ったとき、「わが氏寺の地蔵菩薩、我を助けたまえ」と念じると、にわかに一人の小僧が現れ、矢を拾っては諸道の父に与えるので、その矢で戦って勝利を収めた。なお、助けてくれた小僧は背中に矢が当たって何処かへ消えてしまった。
 平諸道の父は「小僧にはかわいそうなことをした」と探したが見つからず、その後、氏寺に参詣し、地蔵様の像を見ると像の背中に一筋の矢が立っていたので、「さては、地蔵さまが小僧に姿を変え助けてくださったのだ」と涙ながらに感謝申し上げた。このあたりの人々もこれを聞いて涙し尊ばぬ人はなかった。
 思うに、地蔵菩薩さまは人々に御利益を施すためには毒矢をも見に受けられるのだから、まして死語の往生を念ずればお助けくださるのは疑いのないことである。
(今昔物語巻17の3) 

地蔵菩薩霊験記9

備中の国、藤原文時(ふみとき)の従者が主人に無礼をしたので殺されようとしたが、地蔵様に救われた話。
   
  今は昔、備中の国、藤原文時の従者が主人に無礼をしたので、家来に津坂で殺してしまえと命じた。従者は泣く泣く「今日は24日、地蔵菩薩のご縁日、どうぞ地蔵さまお助けください。お助けいただいたならば私は地蔵菩薩像をあらたにお造りしましょう」とん念じた。
 ちょうどその頃、文時の家に2,3人の僧が来て談話するうち従者を殺そうとしているのを聞き、「今日は地蔵様のご縁日、悪業はしてはなりません」と諭され、文時は殺害をやめさせようと使いをやったが津坂は遠く追いつけない。
 一方、殺害の命を受けた家来が津坂に着こうとする頃、後ろから小僧が走ってきて「その男を殺してはならない」と言って何処かへ消えた。家来はあわてて帰って、小僧が殺すのを止めたいきさつを文時に話すと、「不思議なこともあるものだ」と従者に問いただすと、従者は涙ながらに「これは地蔵様を祈念し奉ったおかげです。」と答えたので、地蔵がご利益を示されたことを聞いて文時は地蔵菩薩を尊ぶのであった。
 その後、この里の人々は皆、地蔵菩薩像を造って、今日に至るまで崇敬し続けている。また、従者は益々地蔵さまに深くお仕えしたと伝わる。
(今昔物語巻17の4)

地蔵菩薩霊験記10

比叡山横川の僧浄源(じょうげん)が祈ったところ、地蔵様の夢告通りに餓死寸前の老母と妹が救われた話。
 
今は昔、比叡山横川に熱心に仏法を修行する僧浄源がいた。
ある時、飢饉が起こり餓死する者が多くいた。京の町には浄源の老母と妹がいたが食べる物がなく餓死寸前であったので、浄源は地蔵菩薩に祈祷して「老母を助けたまえ」と祈ったところ満願の7日目に京の老母の夢に、一人の小僧が絹三匹を持って現れ「この絹は上等の品で横川の僧が贈ったものです。米と交換しなさい」と言って絹をいただいた夢を見た。
 夜が明けて、夢でいただいた絹がちゃんと傍らにあったので、使いの者に売りにやったら米三十石と交換でき一家は豊かになって食物にも恵まれることになった。
 その後、不思議な出来事が気になって横川に人を行かせてことの次第を伝えたところ、浄源は涙を流し、「母が絹三匹をいただいた夢を見た日は地蔵様に祈願した7日目の満願の日に当たっており、地蔵さまのご利益でありましょう」と喜んだ。これを聞く人は、皆涙を流して地蔵菩薩を尊びお仕えしたということである。
(今昔物語巻17の9)

地蔵菩薩霊験記11

伊勢の国の下人(為実という人)が地蔵を長年念じた功徳で落盤事故の危難から救われた話。
 
今は昔、伊勢の国飯高に地蔵を長年念じる下人がいた。飯高は水銀を掘って朝廷に献じる習わしがあって、下人も人夫となって働いたが、穴の入り口が落盤し穴の中に仲間の人夫と共に閉じこめられた。
 下人は地蔵を念じ「今難にあって命を失おうとしています。地蔵さまの大悲をもって助けたまえ」と祈ると、暗い穴の中に10才くらいの小僧がたいまつを持って現れ「私についてきなさい」ともとの里まで導いてくれ、命が助かった。あとの仲間は地蔵のご加護をこうむる因縁がなかったのか助からなかった。
 その後、下人はいっそう地蔵を信仰し、また、このことを聞いて、飯高の人々は多くが地蔵菩薩像をお祀りし、特に水銀を掘る時は熱心に信心したと伝えている。
(今昔物語巻17の13)
一口知識
弥勒菩薩
釈迦が入滅後56億7千万年経って、この弥勒菩薩様がこの世に下生(生まれる)されますが、現在、須弥山(しゅみせん)の頂上にある兜率天で修行中であり、天人に説法していらっしゃいます。

鬼子母神
初めハーリティ(訶梨帝母)といい、他人の子供を奪って食べてしまう鬼神でしたが、お釈迦さまが彼女が一番可愛がっている末子を隠して、子を失う母の悲しみを諭しました。これより、鬼子母神(訶梨帝母)は仏教に帰依して、子供の守り神となった。
癒しの仏像かわいい仏様 こちらの作品群はお仏壇はもちろん、気軽にリビングルームや寝室に置いて、鑑賞と癒し、信仰が出来ますよう現代風にアレンジした瑞雲作オリジナルかわいい微笑仏集です。また、美術コレクションとしても注目度が高い創作芸術で、思わず微笑がこぼれるような愛らしさがあるお顔に自然と心が和み、殺伐とした現代にふさわしい癒し効果抜群の作品です。

仏師、瑞雲の法話紹介

法話8,信仰とは理想を持つこと

 ウオルト・ディズニ−の言葉に"If you can dream of it,you can do it"という有名な格言があります。夢を持っていればこそ、物事を実現できるということです。
 オリンピックで優勝するような選手は競技前に自分が一位になって表彰されている姿を頭に思い描くと聞きます。永遠の名バッタ−現巨人軍監督は、打席で、自分がホ−ムランを打ってベ−スを一周している姿を想像していたということを聞いたことがあります。
 お釈迦様は「華厳経」で、この世のすべてのものは、心から起こるものであり、清らかな心でこの世界をみると悟りの世界が現れるが、この世の人々は、常に恐れ悲しみ悩んでいる迷いの心で見るから、迷いの世界が現れると説かれました。日蓮聖人はこのことを、「すべての業障界(苦しみ悩む世界)は、皆、妄想(無知・疑念・偏見)より起こると仰せられております。
 前にもふれましたが、この世は、想念の世界です。ただ、肉体がそれに従ってるだけのこと。一方、あの世、つまり死後の世界は、肉体のない想念だけの世界です。肉体があってこそ、人は勉学もできれば人生の体験から様々なことを悟れるわけですからまさにこの世界はもってこいの修行の場でもあります。
 では、なぜ人は迷うのでしょう。それは、下記{清らかな国」で述べましたように本来持っている仏から頂いた清らかな心、仏性が過去世の因縁、不成仏の霊、此の世で取り込んだ煩悩などで汚れてしまっているからです。
 だれでも、向上したいという夢を持っているのに、実現出来ないのは上記の汚れが原因です。理想を持つと、その反動として必ず試練が来ます。心を鏡のようにきれいに磨くことで、悪因を反射し、悟りの世界(理想)を写すのです。

法話7,清らかな国

 今日のお話は少し難しいかもしれません。心から理解出来る方は清らかなお方でしょう。新約聖書、「マルコの福音書」第10章13節から15節に
 さて、イエスにさわっていただこうとして、人々が子供たちを、みもとに連れてきた。ところが、弟子たちは彼らをしかった。イエスはそれをご覧になり、憤って、彼らに言われた。「子供たちを私の所に来させなさい。止めてはいけません。神の国は、このような者たちのものです。まことに、あなたがたに告げます。子供のように神の国を受け入れる者でなければ、決してそこに、入ることは出来ません。」そしてイエスは子供たちを抱き彼らの上に手を置いて祝福された。
 お釈迦様のお弟子の中にに智慧第一と言われたシャリホツと何を教えても覚えられない全弟子のなかで知能が一番劣ったグドンという人がおりました。お釈迦様は、グドンに庭を掃き掃除することと誰にでも笑顔で挨拶することを教えました。シャリホツは皆の尊敬を受けましたが、グドンはばかにされっぱなしでした。それでも、もくもくと掃除だけ笑顔で挨拶だけで人生を終わりました。死後、グドンは即成仏しお釈迦様から如来の地位を約束され、今でも信仰の手本、愚鈍菩薩として崇められております。一方、シャリホツはなかなか、如来の約束を頂けず、シャリホツ尊者という称号のままです。
 「無量寿経」に、「信を得て、遠い昔に仏が与えられた深い因縁を喜び、厚い仏の慈悲を喜ぶ者は、この世の生活そのままに、仏の国に生まれることが出来る。まことに、仏の教えを聞くことは難しく、信を得ることはさらに難しい。」とあります。
 キリストのお話にしてもお釈迦様の教えにしても、智恵が少々あるためにかえって疑念や慢心の心が沸きがちな大人は、その罪で天国や極楽に生まれにくいということを教えています。本来、人々は誰でも極楽浄土や天国の住人になれる、水晶玉のような「清らかな心」を持っております。ところが、現代社会のスモッグや有毒ガスのような、欲望の心を沸き立たせる情報が多いため真っ黒に汚れているわけです。 3月3日は雛祭りです。この世の貪り、怒り、様々の煩悩の渦巻く中に、心の中をお掃除してお釈迦様の教えをお祭りされてはいかがでしょう。




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