
「NOVA AKROPOVA」 ('86)
たぶん2枚め。チェリー・レッドから。「新スロヴェニア芸術」という総合芸術運動の音楽部門の中核をなすライバッハですが、かなり高度な政治的社会的思想を基盤にしていて、
そのへんが日本なんかでぽーっと聴いてる身にはよく分からないというかどうでもいいやという気にもなるんですが、まあ面白い存在ではあります。
地元旧ユーゴ(現スロヴェニア)ではいろいろあったけど、その後思想に変化はないんでしょうか。音のほうは、
重厚なリズムの上でデス系ダミ声が唸り声を絞り上げていて、聴いてる方が圧倒され息苦しくなるような迫力をかんじます。
冷や汗たらーりってかんじですか。舞台の音楽もやってるせいかところどころ舞台芸術的なイメージがうかぶことも。
これ以前の作品はノイズ・アヴァンギャルドな仕上がりらしい。
「OPUS DEI」 ('87)
テスト・デプトやスワンズをプロデュースした人を迎え、工事中なら近隣に迷惑がかかりそうなほどドスドスした強力重厚なハンマービートになった。
国家賞揚などで使ってそうなラッパ類の響きや男声コーラスとあわせて、
軍服みたいなスーツを着込んで腕組んでる写真を見れば、けっこう誤解されたりしそうですけど、なかなかはまってます。二人がもたれあって「人」という字を作っている写真も微笑ましい。
クイーンのカヴァーなんかもやってまして、似合ってるのか似合ってないのかわからないあたりがまたイイ。
「NATO」 ('94)
全曲カヴァー。戦争の歌特集。ヨーロッパにピンク・フロイドにステイタス・クォーにDAFと、
戦争ネタならアーティストは問わない節操のなさにかえって筋の通ったものを感じます。
音の方は管弦楽器や合唱を入れつつもけっこう洗練されたテクノな仕上がりでフロア使用に耐えそうなのもあるし、
男女合唱は単なるコーラスに終わらずかっこよくて印象的。デス声は変わらずで、歌うというより朗読してます。
ホルストの「惑星」もいけるけどこれは元ネタがいいしな。「2010年」のサントラでアンディ・サマーズがやった「ツァラトゥストラ」に通ずるものがあります。
ライバッハがらみを中心にスロヴェニア出身のアーティストが参加したクラフトワークのカヴァー集。
イケたのは現代音楽作曲家だというMITJA V.S.の「NEONLIGHT」。
農夫が牛をひきながら田舎の畑のあぜ道をのんびり歩いているような牧歌的な曲調に頬が緩みます。
あとDEMOLITION GROUPの「THE MODEL」はサビの部分にムサい迫力があってインパクトある。
他はエレクトロ系が多く、まあ悪くないかなというところですね。
ライバッハはさすが大物というかオリジナルで参加。
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