◆長編・大阪道中日記 ◆

2003年8月21日〜24日

2日目(後編)・義姉2の家
★8月22日(金曜日)

義姉2の自慢の家は50坪ほどの敷地に建てられた木造2階屋。
外から見ると普通の日本家屋のようであるが
中に入ると、高原ロッジのように天井も床もすべて杉の白木でできている。
壁はすべて白いしっくい。(今流行りのケイソウ土というやつ)
1階は20畳ほどのリビングダイニングと一段高くなった4畳半の居間(テレビがある)。
天井は高くむき出しのハリが走っており、窓のカーテンボックスもムクの木材を
(四角いカヌーのように)くりぬいてできている。

ダイニングの横に対面式カウンターキッチンがあり、
シンクやガス台のシステムキッチン以外はやはりすべて木。
トイレも洗面所も風呂場ももちろん木。そこかしこから杉の香りが漂っている。
合板を使わずほとんどムクの板を使用しているのだが
予算の関係上、節目の入っている板を使ったそうだ。(かなり値段がちがうらしい)
(なんでも宮崎県の業者から特別に格安で材木を仕入れてもらったらしい。)

2階は階段を上ったところに広い踊り場とトイレ。
そしてその踊り場に面して縁側つきの主寝室8畳和室(そのうち2畳は床板)
和室のとなりに6畳ほどの義姉2夫のロフトつき書斎がある。(←部屋中すべて木)
部屋数は2ベッドルームと少ないが、夫婦2人で住むには
かなり贅沢な空間だといえるだろう。義姉夫婦はそれぞれにこだわりを持つ人たちなので
この家を建てるにあたっては膨大な下調べをし、
いろんなショールームに何度となく足を運んだらしい。

とまあ、こんな感じの家である。
みんなもここまで詳しく説明するほど義姉2の家に興味を持つとは思えないが、
後で出て来る夕飯時の話題に関わってくるのでちょっと触れておいたのだ。

********** 義姉2宅にて・その1 **********

なんとか無事に大阪の義姉2の家に辿り着き(義姉2夫は平日で会社のため留守)
家に招き入れられて、冷たい麦茶をごちそうになっている時の事。

義姉2「よくここまでこれたわねえ。」
旦那 「今度の車にはカーナビがついてるから大丈夫だよ。」(なにも言うまい←私)
義姉2「すぐにこの家がわかった?」
旦那 「それがさあ、すぐ手前までは来たんだけど、肝心の家がなかなかわからなくてさあ。」

ここで黙っていた義母がやにわに口を挟む。
義母 「家を探しているときにヒデさんが私に言うのよ〜〜〜。
    『お義母さん、前に来た事あるんでしょう?
     それなのにお義姉2さんの家わからないんですかあ〜〜〜?』ってね。
    わからないっていったのに『前にきたのに全然ですかあ〜〜〜?』ですって。」
私が言った言葉やニュアンスとは違って再生されている。義母はかなりカチンときたらしい。
その後夕飯のときもまたくり返し言っていたからなあ、、、。うかつにしゃべれない。とほほ。

義姉2は私達の訪問を心待ちにしており、私達が到着したあとの予定をいろいろ考えてくれていた。
取りあえず(到着が午後の予想だったので)今夜は疲れているだろうから外には出ずに
自宅でタコヤキパーティをする予定だという。
義姉2夫は7時過ぎの帰宅予定なので、その少し前から始めるそうだ。

今回私達一行は5人なので彼女の家では収容し切れない(客ふとんが2組しかない)ため
車で10分くらいの「千里阪急ホテル」に一部屋(トリプル)とってあった。
(最初の予定で義母と次女が義姉2の家に泊まることになっていたのだ。)
それで、とりあえずそのホテルにチェックインだけして、
ついでにその近くにあるというモールで義姉から頼まれた氷を買って、
こちらへ戻ってこようということになった。

義母はそのまま義姉2のところで休んでいるというので(つもる話しもあるだろう)
私達親子4人でホテルへ向かった。

********** 千里中央(阪急ホテル) **********

ホテルまでは車で10分だが、当然土地勘のない旦那さんはまたカーナビをセットする。
私の頭の中の地図では来た時の道を戻ればそのまま
ホテルのある千里中央に行きつくはずだが、なにも言わない事にする。
あれは大回りだったので、もっと近道があるかもしれないからね。

カーナビが指示したのは来た道とは逆方向だった。
やっぱり近道なんだな。でもなんだかクネクネしていて
モノレール下(たぶん中国道)の高架トンネルを2回くぐった。
と、思う間もなくさっき通ったモノレール下の大通りに来た。信号は青。
私はナビを見ていなかったが、旦那さんがそのまま直進しそうな勢いだったので
「すぐそこの通り左折!」と思わずシャウト。間に合った。ふい〜〜〜〜。

「ホントにこっちでいいのか?」と旦那さん。
「来る時この通り沿いにホテルが見えたから大丈夫。こっちからだと左側にあるよ。
ちょっと手前で左におりないとね。(ここは高速じゃないのだが、、わはは)」と私。
それにかぶるようにナビが「700メートル前方、斜め左方向です。」アナウンス。
ここで距離感のない旦那さんは400メートル先あたりにあった分岐道へ行こうとする。
「まだ向こう。まだ700メートル走ってないよ。」と私。ヤレヤレ。

ところがいざその分岐に差し掛かったら、左側からの合流と分岐が一緒になっており
こちらからは入れない様にラインにポールが立っている。
あちゃー左に出れないか?と思ったらわずかに50メートルほどポールが途切れた。
つまり合流の車と本線から出る車がXに交叉する形になるのだ。こんなんあり?
ちょっと危ない気もしたが、強引に車を左に寄せさせ、
本線を降りて無事ホテル前の交差点に到着。

千里阪急ホテルは屋外プールがあり義姉2が子供達も楽しめるようにと選んでくれた。
ホテルの駐車場へ車を入れ、フロントでチェックインを済ませる。
部屋へは入らず、義姉2から聞いたすぐそばのショッピングモールへ。
夕飯までまだ時間があるのでちょっとぶらぶらしてみようということになった。
子供達2人と私達夫婦は興味が異なるので1時間後に待ち合わせをして別行動。

私はローソンがある事に気付き、そこで帰りに氷を買えるので
安心して店を見て回れると思ったのだが
旦那さんは新しい携帯を買いたいという。
「え?なんで?大阪まできて携帯?」と聞くと
「そう、昨日auから新しい携帯が出たんだ。それがほしいんだよ。
それだと、海外(指定地域)でも日本と同じ番号で使えるんだ。
今は日本、アメリカ、韓国、香港のそれぞれの番号の携帯を持ってるからね。
同じ番号で一本化したいんだ。」とのこと。
思い立ったらすぐにやらないと気が済まない人間なのであきらめてつきあうことに。
(↑この間の金太郎をいきなり連れて帰ってきたことでもわかるだろう。)

最初のauショップでは驚いた事にすでにその機種は売り切れ。
それで電器屋に行ってみると希望の色ではないが在庫があるという。
今すぐ欲しい旦那さんは即契約購入。
その間に私は同じ店の中のDVD売り場を物色。
新しい車には後部座席でDVDが見れるので、帰りのロングドライブに備えて
おもしろそうな映画がないかと見ていたのだ。
(結局「リロ&スティッチ」と旦那さんの希望で
ジェームス・キャメロン監督作品4本組というやつを購入。)

そのあと携帯受け取りと子供達との待ち合わせ時間までドトールで時間をつぶす。
ローソンで氷を買って義姉2宅へ向かった。もちろんナビをセットして。
来た道は一方通行なので違う道を戻らなければいけない。
千里中央駅のあたりはロータリーで、旦那さんは間違えて駅の駐車場入り口へ。
いまさら言ってもしかたないので、見て見ぬふり。
氷が溶けないうちに帰りつければいいや、とまたナビを見ないようにする。

旦那さんは一生懸命ナビの指示で車を走らせている。
途中から見覚えのある道に出た。大回りのコースだが、、、。
まだナビを見ている旦那さんに「あ、そこ生協のとこ左折、それからさっき間違えたけど
もうひとつむこうのゴルフ場のとこ左折、それから一つ目の信号右折ね。」とアドバイス。
旦那さんは終始無言。でも氷が溶ける前に無事到着。ホッ。

********** 義姉2宅にて・その2 **********

義姉2がうれしそうに出してきたのはガスで焼く「たこやき器」。
大玉が24個焼けるという厚手の鉄板でできている。
「こんなん、松戸では見た事ないでしょ?(やや大阪なまりになっている)
 私、いろいろ研究して我が家の究極のタコヤキレシピをつくったの。」
うちの家族はたこやきが大好きなのでかなり期待。念入りにとったダシが決め手らしい。
いよいよ焼く段になった時、義姉2夫が帰ってきた。

なるほどかなり薄めの生地だがそれがクリーミーでおいしい。
大人達はアルコールも入って話しが義姉2の家の事に移ってきた。(私は下戸なのでお茶)
義姉2夫婦ともども家を建てるまでにどれだけ大工さんと話し合ったか、
どんな部品をどこで探し出してきたかとその奮闘ぶりを披露。
「あのトイレの取っ手は別の工務店のカタログから探し出した。
このアルミサッシはあそこのショールームでみつけた。これはどこそこの照明。」などなど。

私は「家を建てるのって大変だなあ。この2人だとなかなか妥協しないから
もっと大変だったろうなあ。」と思いながら聞いていた。
ところが旦那さんはそうじゃなかったみたいだ。
最初は「やっぱり木の家って落ち着くよなあ。癒し効果あるよなあ。」と言っていたのだが
延々続く新築逸話談義と
義母 「もう少し広いとよかったわね。でも姉2ちゃんは偉いわよね。
    木は手入れが大変なのにきれいにしてるもの。お掃除きちんとやってるのねえ。
    ピカピカねえ。うちなんてひどいもんよ。」(すみませんねえ、汚くて)
義姉2「ホントはもう一部屋作りたかったけど予算がなかったし、あんまり大きくなっても
   手入れ(お掃除)が大変になるからねえ。このくらいが丁度いいのよ。」

という会話で我慢できなくなってしまったらしい。ついに旦那さんが口を挟んだ。
「あのさ、(奥さんでも)能力があって月に50万も稼げるんだったら、
 そのお金でハウスキーパーやとえば済む事でしょ?家なんて掃除の人をやとえばいいんだよ。
 それよりその能力を埋もれさせてる事のほうが損失だと思うよ。」出た。旦那節。

これは誰の事を言ってるのかよくわからないが私は50万も稼いでいないから
たぶん義姉2のことだろう。(彼の一般論でもあるが、、。)

義姉2は38歳で結婚するまで、某会社の企画室でずっとチーフをやっていたのだ。
普通大学を卒業後、すぐに就職してからずっとである。その道ではかなりキレ者だったようだ。
いくつもの企画をヒットさせている。(私の知る限りでも)
結婚する時に「私はヒデちゃんみたいに仕事と家事の両立はできないから仕事を止める。」と
あっさり仕事から身を引いた。あのう、、ちっとも両立なんてしてないんですけど、、。
(彼女は私が嫁入りしてから5年間は同居していた。そのあと自宅近くで5年一人暮らし。)

旦那さんが義姉2が仕事を止めるのはもったいないと思っていた事は間違いないだろう。
(私が仕事する事に対してはどう思っているのか知らないが、、わはは。)
だから彼にしてみれば能力があるのに家庭に埋もれているように見えるのだろう。

「でかい家は掃除が大変だってんならそんな家に住まなきゃいいんだよ。
でかい家に住むんなら人をやとってそれだけ稼げばいいんだよ。」となおも旦那さん。
これは義母に向かって言ってるのか?いつも掃除に追われている私に言ってるのか?
日頃の義母の口癖「お掃除が大変」を聞いて暮らしているからなのか?
なんだかよくわからないけどみんなシーンとしてしまった。
(旦那さんの言う事にも一理あると私は思うけど、ヘタに賛同すると後でややこしくなる)
義母はこういう時は貝のようにだんまりを決め込む。

「、、やっぱりガスの火力だとカリッと焼けますねえ。このタコヤキ。うちのは電気だから無理。
あんなに生地がゆるいのにちゃんと皮が焼けて丸く形になってる。すごいねえ。お義姉さん。」
とわけわかんないフォローを試みる私。(涙もの)
丁度テーブルの料理もあらかたなくなり、時刻も10時半を回ったので
またお通夜のようになってしまった食事もやっと終了。一緒に後片付けのあと
私達夫婦と長女はホテルへ戻る事に。

飲んだくせに自分で運転するという旦那さんをなだめ、私がホテルへ運転して行くことに。
「大丈夫?」と心配する義姉2夫婦に「道は大体わかってるから大丈夫。昼間に
 一度通っていればだいたいわかります。」と私。これが旦那さんにはカチンときたらしい。
夜なので一応方角確認のためにナビをつけてもらおうと旦那さんに頼んだら
「ヒデ、道がわかるってさっき言ったじゃないか。ナビなんかいらないだろ?」と言う。
あ、、そう、、そうきたか。ま、いいわ、それならそれで。いまさらハラも立たない。わはは。

それでナビなしでホテルへ向かう。夜なので昼間とはかなり景色が違って見える。
途中ひとつだけちょっと曲がるとこで悩んだが、結局最短コースを迷わずホテルへ到着。
旦那さんは機嫌をそこねたまま部屋へ直行。シャワーも浴びずにベッドへゴー。
こういう事はよくあるけど、彼の行動としてはかなり自制心が働いていたとも思う。
今日は時差ボケの中ずっと独りで長距離ドライバーだったから、
ホントにかなり疲れていたに違いない。御苦労様でした。

2003年8月22日




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