ロゴ 怒りの湖底怪獣
ネッシーの大逆襲
 

気まぐれネッシー

 



怒りの湖底怪獣/ネッシーの大逆襲


1982年
アメリカ映画


監督:
ラリー・ブキャナン
出演:
サンディ・ケニヨン
ミキ・マッケンジー
バリー・ブキャナン
エリック・スコット
 


 開始早々、民族衣装姿のおっさんが暖炉の前に座っている。
 誰がどう見てもスコットランド人にしか見えないが、普段からそんな格好してんのか?
 そこに轟く爆音。おっさんが望遠鏡を覗くとそこにはドイツ空軍の爆撃機の姿があった!(あのー、望遠鏡から見たとは思えない角度で爆撃機が飛んでらっしゃるんですけど)
 そして、再度、望遠鏡を覗くとそこにはネッシーの姿が!(なんか話がシュールになってきたぞ)

“四十年後”と、テロップが現れる。さっきの爆撃機とネッシーは、どうも第二次世界大戦中の事だったらしい。

 ネッシー探しの山師ダイバー二人組があっさりネッシーを目撃する。こんな簡単に見つかっていいのか?
 ダイバーたちが潜ってみると、そこにはドイツ空軍の爆撃機があり、それがネッシーの巣になっていた。
 ネッシーの卵を見つけ、持ち帰ろうとするダイバーたちだったが、そこにネッシーが襲いかかり、片割れは食われる。
 ほうほうの体で逃げ帰ったダイバーは雇い主のおっさん(これまた山師)に卵を渡し、人一人死んでるのに警察にも通報しねーうえに、あんな恐い思いしたにもかかわらず、寝袋にくるまって野宿。
 案の定、日もとっぷり暮れた頃、ネッシーがダイバーに襲いかかる。
 泣き叫ぶダイバー。ばっくれる雇い主のおっさん。
 ネッシーは寝袋ごとダイバーにかぶりついて湖に引きずり込み、去っていった(あのー、卵は?)

 翌日、アメリカ人の学者がネッシーの調査にこの地の貴族の老人(冒頭のスコットランド人親父)の元を訪れる。
 老人は偏屈でその孫娘はアメリカ人嫌いだと学者は脅かされるがあっさり気に入られ、アメリカ人嫌いの孫娘はどう見てもアメリカ人好きにしか見えない行動で学者にちょっかいを出す。なんだかワケわからくなってきたが、どうでもいいや。

 突如、しゃしゃり出てくる軍隊。『カサンドラクロス』か?
 その後、ストーリーは陰謀を匂わす胡散臭い展開へと変わっていく、、、かと思いきや、戦時中のスキャンダルを隠そうとした閣僚が湖に沈んだ爆撃機を爆破するため軍を派遣したとあっさりと陰謀は明るみに出、一方では貴族の孫娘が山師のおっさんに拉致され、山師のおっさんは軍の検問に引っかかり、そこにネッシーが襲いかかる。山師のおっさんは喰い殺されるが、ネッシーは卵を無視して湖に帰っちゃうわで、もうワケわからん。

 でも、よくよく考えてみるとネッシーなんか出す必要のないストーリーではないか!

 ちなみに監督のラリー・ブキャナン(余談だが、この人の代表作『金星怪人ゾンターの襲撃』が、つい先日(1999年1月くらい)テレビで放送されてました。もちろん12チャンの深夜枠で)はすごい陰謀史観の持ち主だそうだ。
 彼によるとジミー・ヘンドリクスもジャニス・ジョプリンも政府に暗殺されたそうなので、この映画にも絶対に政府の陰謀が絡んでくるとは思ってたが、よもや、ネッシーが脇役だったとは思わなかった!

 かくして、ネッシーは爆撃機もろとも爆殺されてしまう。
 おいおいって感じだが陰謀史観の持ち主が撮った映画だ。陰謀は成功しないと意味がないのだろう。

 しかし、アメ公学者が貴族の娘を助け、二人してネッシーの卵を湖に放流し物語は終わる。

 このラストにラリー・ブキャナンの精神の奥にも、まだ希望ってもんが残ってはいるんだなあという気分になって、なんだか開けちゃいけない箱を開けてしまったパンドラの気持ちがわかったような気がします。はい。