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 宮古上布(みやこじょうふ)とはどんなものでしょうか。まずは実際の写真を見てみましょう。

宮古上布の画像

 宮古上布は苧麻(ちょま)を原料とする麻織物で15世紀頃から織られていたと考えられています。これが藍染めの紺上布として完成したのは1583年琉球の尚永王に献上された「綾錆布(あやさびふ)」が記録に残る最初のものです。
 現在織られているものは下の写真のような藍染めの紺地に白い十字絣(じゅうじがすり)で模様を出しているものです。

宮古上布の画像

 宮古上布は先染めされた糸(絣糸;かすりいと)を経糸と緯糸に使います。これらを図案に従って白い十字になるように織り、模様を出していきます。
 織っているうちに縦の絣と横の絣がずれてくるので、7〜8センチ織ったあとで縦の絣糸を針で一本一本上下させて調節していきます。この作業を「絣あわせ」というのですが、細かい作業の上に糸が切れないように細心の注意を払うので、大変疲れて時間もかかります。
 このようにして織るので、熟練した人で一日20〜30センチくらいしか織れません。はじめて織る人は完成までに1年以上の時間がかかってしまいます。

 

宮古上布の評価

  1. 通商産業大臣指定の伝統的工芸品です。
  2. 文化庁指定の重要無形文化財です。
  3. 通商産業省認定の伝統工芸士が4名いました。現在はいません。
  4. 現代の名工に指定された人が1名います。

宮古上布を見るには

  1. 宮古伝統的工芸品研究センター(展示・実演・販売・ビデオ)
    〒906-0012 沖縄県平良市字西里3  TEL(FAX) 09807-2-8022
    開館:平日9:00-18:00 休館:日・祝日・年末年始
    入場料:無料
  2. 全国伝統的工芸品センター(展示・販売・資料閲覧・ビデオ)
    〒107-0062 東京都港区南青山3-1-1 プラザ246二階
    TEL 03-3403-1621
    開館:10:00-18:00 特別展最終日(隔週水曜日は16:00まで)
    休館:毎週木曜日・12月29日〜1月4日
    入場料:無料
  3. 平良市総合博物館(展示・ビデオ)
    〒906-0011 沖縄県平良市字東仲宗根添1166-287
    TEL 09807-3-0567
    開館:10:00-17:00
    休館:毎週月曜日・年末年始
    入場料:大人300円

その他、平良市役所ロビー、沖縄県宮古支庁ロビーにも展示してあります。

 

宮古上布の値段

 おそらく一番気になるのはどのくらいの値段なのかだと思います。上記の全国伝統的工芸品センターでは一反120万円で販売されています。また、都内の有名デパートや呉服店ではもっと値段が高くついているそうです。もともと数が少ないので、在庫として持っているところは少なく、展示会やお客の要望に応じて現地から送ってもらうようです。また、反物でなく古着として骨董品店などで見ることもあります。この場合比較的値段もはらず、大変珍しい柄などがみられることが多いです。


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伝統的工芸品

通商産業省告示第54号

 伝統的工芸品産業の振興に関する法律(昭和49年法律第57号)第2条第1項及び第2項の規定に基づき宮古上布を同条第1項の伝統的工芸品として指定したので、同条第4項の規定に基づき告示する。
 昭和50年2月17日
   通商産業大臣 河本 敏夫

  1. 伝統的工芸品の名称
     宮古上布
  2. 伝統的な技術または技法
    1. 次の技術または技法により製織されたかすり織物とすること。
      1. 先染めの平織りとすること。
      2. よこ糸の打ち込みには、「手投杼」を用いること。
    2. かすり糸の染色法は、「織締め」又は「手くくり」によること。この場合において、染料は、藍又はこれに類するものを原料とする植物性染料とすること。
  3. 伝統的に使用されてきた原材料
     使用する糸は、「手うみ」苧麻糸とすること。
  4. 製造される地域
     沖縄県 平良市、宮古郡城辺町、下地町、上野村、伊良部町及び多良間村

重要無形文化財

  1. 名称
    宮古上布(みやこじょうふ)
  2. 指定要件
    1. すべて苧麻を手紡ぎした糸を使用すること。
    2. 絣模様を付ける場合は、伝統的な手結いによる技法又はてくくりによること。
    3. 染織は、純正植物染であること。
    4. 手織であること。
    5. 洗濯(仕上げ加工)の場合は、木槌による手打ちを行い、使用する糊は、天然の材料を用いて調製すること。
  3. 保持団体の名称及び代表者の氏名
    宮古上布保持団体  代表 下地 ハツ(しもじ はつ)
  4. 保持団体の事務所の所在地
    〒906-0012 沖縄県平良市字西里3 TEL 09807-2-8022
  5. 指定年月日
    昭和53年4月26日

宮古上布保持団体(24名)

  1. 手紡ぎ(7名)
    崎山カニメガ・根間マサリ・平良シゲ・源河トヨ・友利澄子・友利光子
    宮國トヨ
  2. 絣括り(1名)
    池間方俊
  3. 図案(1名)
    下地恵康
  4. 染め(2名)
    田港トシ・平良清子
  5. 織り(10名)
    友利玄純・下地ウメ・下地ハツ・志堅原アキ・恩河千代・砂川チヨ
    砂川キク・洲鎌ツル・多良間稔子・仲宗根ヨシ
  6. 洗濯(2名)
    平良純邑・狩俣恵重
  7. 学識経験者(1名)
    平良隆

伝統工芸士

(宮古上布:第1次指定 昭和50年2月17日 平成4年更新)

注意:下の資料は平成4年現在のものです。

  1. 下地 恵康(しもじ けいこう) 意匠部門 H4-502578
    得意な技法:宮古上布の図案
    主な作品:宮古上布の大柄の図案を製作
  2. 崎山 カニメガ(さきやま かにめが) 製糸部門 H4-502580
    得意な技法:製糸
    主な作品:苧麻手紡糸の経糸を製造
  3. 仲宗根 ヨシ(なかそね よし) 製織部門 H4-502581
    得意な技法:製織
    主な作品:宮古上布
  4. 平良 純邑(たいら じゅんゆう) 仕上部門 H4-502582
    得意な技法:砧(きぬた)打ちによる洗濯加工
    主な作品:宮古上布の洗濯仕上げ

連絡先:宮古上布伝統工芸士会
    宮古織物事業協同組合 〒906-0012沖縄県平良市字西里3
               TEL 09807-2-8022

 残念ながら伝統工芸士の認定を受けた方々は死亡・高齢化などの理由から、宮古上布の製造から離れていて、認定の更新をしませんでした。よって、平成11年12月まで宮古上布の伝統工芸士はいませんでした。

 平成11年度の伝統工芸士認定試験に平良清子さんが宮古上布製織部門で合格され、伝統工芸士試験が通産大臣の認定制度に変わって以来初の登録がなされました。


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