俺達1年生 初ステージ 第15回定期演奏会と“惜別の歌”
 1968年11月当時の文京区富坂にあった音楽研究会部室、通称「音研部室」の前でのスナップ。 
第15回の定期演奏会を控えて夕方から始まる合奏前のパー練と思われる。写真後方の音研部室は理工学部の
敷地内にあり、テニスコートの隣に建てられたカマボコ型の木造建物だった。隣には相撲部・重量挙部・ボ
クシング部などの体育会部室も並んでいた。音研部室には住込みの管理人がいて、当時はスイングジャズの
部員が寝泊りしていた。 練習場は現在の八王子校舎の第3音研会室とそっくりのつくりであったが、冷暖
房の設備は無く真冬の練習は隙間風との戦いであった。
Celloパートの珍しいパー練の風景
後列左より 増田・城所
前列左より 高橋・勝見・駒崎・鶴田 (敬称略)
後列左より 富沢・鶴田・城所
前列左より 瀬村・新井・長谷川・小林・北村・早川(敬称略)
第15回定期演奏会
1968.11.30 (土) 文京公会堂
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鈴木静一先生からのメッセージ
 1966年,長い間離れていたマンドリン界に復帰した時,私は今日のマンドリンオーケストラの素晴らしい
成長に目をみはった。特に大学クラスの大形化は驚異さえあった。しかも,数多い大学にはほとんどマンド
リンクラブが有り,それ等には,私がマンドリン界を離れた頃とは比較にならぬ技術の向上があった。
 それなのに,そのレバートーリーは,私のマンドリン時代とほとんど変わりがなかった。 原因は考える
までもない。 残念なことに,マンドリン合奏の為に書かれた作品は,今日のマンドリンオーケストラの数
に対し,あまりにも少なすぎた。その上,現在のマンドリンオーケストラの旺盛な音楽追求に応えられる作
品は,非常に少ない。 当然,管弦楽曲などからの転用が多くなる。一部には編曲を否定する声もあるが、
私はむしろそれを推進したい。しかし,オリジナル以外の作品の転用に対しては,注意深い選択が必要とな
る。 マンドリンばかりでなく,あらゆる楽器には,それぞれの個性がある。特にプレグトラム系楽器を対
照とする場合,無定見の編曲は,音楽を破壊することともなりかねない。ムソルグスキーの「展覧会の絵」
はピアノ独奏曲であるが,ラヴェルがシンフォニーオーケストラ曲に移し,原曲とは異なる魅力を見事に引
き出した一例である。 “適応”を見きわめ,注意深くなされた編曲からは,或いは,オリジナリティを持
つよいものが生まれるかもしれない。
 こうした観点から,私は今回中大M.C.が取り上げた「白鳥の湖」に大いなる期待を持つ。編曲した小林君
はよき音楽感覚を持っている。彼がどういう編曲をし,それを最近上昇を続けている中大M.C.がどう消化
するか大いに楽しみである。
プログラム
第1部オリジナル

 雪            ラビトラーノ
 幻想曲彩雲      小林三郎
 スペイン第3組曲   鈴木静一 (東京初演)

第2部コンチェルト

 2つのマンドリンのための協奏曲「ト長調」
    ヴィバルディー
    Mandolin Solo 江沢克文/熊沢重雄

 ハンガリア田園幻想曲    ドップラー
    Flauto Solo 花野純春
第3部ポピラー

 幼き日の想い出
  童謡メドレー
   「お山の杉の子」
   「かこめかこめ」
   「村 祭」
   「おぼろ月夜」
 タブー
 夜のタンゴ
 真珠採りのタンゴ
 マイアミ・ビーチ・ルンバ
 サウンド・オブ・サイレンス
第4部クラシック

 幻想曲「白鳥の湖」
    チャイコフスキー
    構成・編曲/小林三郎



 (アンコール) 古戦場の秋
中央大学と「惜別の歌」

「惜別の歌」は私たち中央大学の学生にとっては「蛍の光」に代る
歌とされ 親しい友と別れる時離れがたい心情にかられた時この歌
を唄って別れる慣わしとされている
 時・昭和19年の春・自由なる学園中央大学の庭にも戦雲は容赦な
く吹き寄せついに学徒動員の斬が下った 私たちの先輩である中央
大学の学生は長野県は遠く諏訪湖の付近に配属きれ それと時を同
じくして東京のとある女子大生が勤労奉仕をしていた 初めのうち
はただ目を見かわしていたが二人の間に淡い恋心が湧き 清く美し
くそして激しく燃えた
春が過ぎ 夏が過ぎやがて枯葉の吹きずさぶ秋となった頃 上の一
見習士官が二人の間をねたみ 中央大学の学生を千葉県は遠く習志
野の地へ転属を命じた この悲しい知らせを聞いた二人は深い悲し
みにうちひしがれ とある高殿に登って島崎藤村作「若菜集」の一
節より口ずきんだのがこの歌の始まりとされている
惜別の歌 ここをクリックすると中大放送研究会・安藤幸子さんの名調子がMP3で聴けます (426KB/3分30秒)
音が出るまで数秒かかります また初回は音ギレが発生しても次回からは途切れなく聞こえるはずです
当時の定演のエンディングで「惜別の歌」は欠かせない曲でした
MP3再生プレーヤをお持ちでない方はWindows Media Player のダウンロード(無料)をお勧めします
「惜別の歌」歌碑 長野県小諸市にありました(From Shiwa with Love)
「惜別の歌」が作られた真実 このサイトを訪問してくださった読者から投稿をいただきました
作曲者の藤江英輔氏自身にて この歌ができたいきさつが書かれています
二木紘三のうた物語
遠き別れにたえかねて
この高殿に登るかな
悲しむなかれ我が友よ
旅の衣を整えよ

別れと言えば昔より
この人の世の常なるを
流るる水を眺むれば
夢はずかしき涙かな

君がさやけき目の色も
君紅の唇も
君が緑の黒髪も
又何時か見んこの別れ
最後の定演を終えた4年生
ずいぶん叔父さん叔母さんに思えたが?……
終演後楽器運びの指示を神妙に聞く1年生
文京公会堂から楽器をかついで富坂の坂を登れば
ビールにありつける ホールと部室が近い事は便利!
1968年度の主な活動状況

3月31日〜4月8日 春期合宿(尾瀬)
5月3日〜6日   強化合宿(岩井)
5月17日   新入生歓迎自門祭(中大講堂)
5月25日   第14回定期演奏会(文京公会堂)
        讃助出演・関西大学マンドリンクラブ
6月19日 ジョイントコンサート(文京公会堂)
6月30日〜7月6日 新入生強化合宿(熊の揚)

7月20日   横須賀市演奏会(横須賀市文化会館)
7月22日   松本市演奏会(松本市民会館)
7月23日   新潟市演奏会(新潟県民会館)
7月25日   鶴岡市演奏会(鶴岡市営体育館)
7月26日   引前市演奏会(引前市民会館)
8月16日   宇都宮市演奏会(栃木会館)
8月18日   小田原市演奏会(小田嬉市民会館)
8月19日   長野市演奏会(長野市民会館)
8月21日   浜松市演奏会(浜松市民会館)

8月24日〜9月1日 夏期合宿(日立)
10月31日  自門祭(中大講堂)
11月1〜4日 強化合宿(岩井)
11月30日  第15回定期演奏会(文京公会堂)
12月14日  青い鳥十字の会チャリティー・コンサート
              (東条ホール)
文京公会堂は今!最新の設備を誇る大ホールに生まれ変わった
文京シビックホール
First updated 2001/07/20
Last updated 2009/09/02