プレーヤーのためのテニスルール

審友会  


プレー中、特にセルフジャッジの試合で生じる様々なトラブル、審判員がついている試合での疑問など、しっかりした知識を持ち合わせないために、相手プレーヤーの言うままになったり、審判員に押し切られたりして、後で悔しい思いをしたことはありませんか。
このページでは、そのようなトラブルを避けるために初心者にとって紛らわしいルールについて解説しました。試合に臨む際の参考になれば幸いです。ルール上のトラブル、疑問などがありましたら、お寄せください。また、解釈の間違いなどもご指摘ください。

紛らわしいテニスルール

目次
1)ラケット、ストリングスの破損
2)トスの勝者の権利
3)
4)サービス時の「not ready」
5)レットについて
6)サービスレット
7)「アウト」または「フォールト」のコールが無効になる場合
8)失点の解釈
9)スコアの間違い
10)試合方式の間違い
11)ノーアドバンテージゲームでの間違い
12)アンパイアの判定
13)連続的プレー
14)タイブレークのサービスの順序
15)エンド、サイド、ローテーション等に関する誤り
16)ボールマーク調査

1)ラケット、ストリングスの破損(rule 4関係)
トーナメント主催者がストリングスが切れたラケットでプレーしてはいけないと宣言したときのみ(2004年改正点)
フレームが破損したラケット、ストリングスが切れたラケットではプレーできません。手持ち最後のラケットのストリングスが切れても、切れたままのラケットで次のポイントはプレーできません。コート外の友人などからも借りられなければ失格となります。

サービス時にストリングスが切れたとき
ファーストサービスがレットのとき  → 必ずラケットを交換しなければいけません。
ファーストサービスがフォールトのとき → ポイント終了まで交換しなくてもよい。

ファーストサービスがフォールトとなって、レシーバーがラケットを交換したときはポイントレットとなり、ファーストサービスからできることになります。
ファーストサービスがフォールトでサーバーがラケットを交換しても、ファーストサービスにはなりません
(ストリングスが切れなくても、ラケットを交換した場合(切れそうな場合の交換など)にもこのルールを適用してもよいでしょう)

インプレー中にストリングスが切れたとき → そのままプレーし、ポイント終了後、交換しなければいけません。

2)トスの勝者の権利(rule 9関係)
トスは、ウォームアップ前に行うことが定められました。(2004年改正点)
トスの勝者は、次のいずれかを選択できます。
a)サーバーとなるか、レシーバーとなるかを選ぶ。
b)いずれかのエンドを選ぶ。
c) a)かb)の選択を相手に譲る。

サービス/レシーブおよびエンドを選択した後、試合開始までに試合が延期または中断し、再開するときには、トスに勝ったプレーヤーは改めてサービス/レシーブおよびエンドを選択し直せます。試合が翌日以降になってもトスのやり直しはしません。

3)

4)サービス時の「not ready」(rule 21関係)
レシーバーが構えていることを確認しないで、サーバーがセカンドサービスのモーションを始め、インパクト直前にレシーバーが「not ready」と言った場合には、レットになりますが、この場合はファーストサービスからではなく、セカンドサービスだけをやり直すことになります。
「not ready」は、サーバーが「レシーバーの準備ができたことを確認してサーブする」という義務を怠ったために起こったことだからです。
しかし、レシーバーが構えるのを確認してからサービスモーションに入り、インパクト直前にレシーバーから「not ready」と言われたときは「無意識にサーバーを妨害した」ということでファーストサービスからできることになります。(故意にサーバーを妨害したとアンパイアなどに判断された場合には、レシーバーは失点することもあります)
いずれもレシーバーは、「not ready」をサービスが打たれる(インパクト)までに言わなければ有効な「not ready」とは認められません。

5)レットについて(rule 22/23/26関係)
「レット」とは、プレーのやり直しのこと。
サービスの時のレット(サービスレット)は、そのサービスだけをやり直すことになります。
(セカンドサービスのときは、セカンドサービスから)

(1)無意識になされた、相手方への妨害による「レット」(rule 21関係)
着衣、持ち物を落とすことが「相手方への妨害」と見なされます。

インプレー中に落としたことをチェアアンパイアが気づき、プレーを止めさせた場合。
(2002年まではプレーヤーも「レット」をかけられることになっていた)
打った直後のボールが
a)アウトになったときは、その打ったプレーヤーの失点となります。
b)エースになったときは、その打ったプレーヤーの得点になります。
 b)の場合には、着衣、持ち物は落としたものとは見なされません。
c)コート内に正しく入った場合には、レットにしてポイントをやり直します。
d)ボールが地面に落ちる前に直接相手に当たった場合もレットにします。

1回目   :着衣、持ち物を落としたプレーヤーは、
       次回以降、落としたらその都度、失点になる旨、警告を受けます。
2回目以降:プレーヤー(パートナーを含む)は、持ち物を落とす度に失点となります。

アンパイアがついている試合では、持ち物を落としたのに気づいてもプレーヤーはレットをかけられませんが、セルフジャッジの試合では「レット」とコールしてプレーを止めることができます。(「セルフジャッジ」のページ参照)

落としたことにアンパイアも気がつかず、ポイントが終了した場合。
そのポイントは有効で持物を落としたこともなかったこととして扱われます。誰も妨害を受けていないためです。

インプレー中、プレーヤーが無意識に大きな音や大声をあげたときもレットになります。
持ち物を落としたこと、大声をあげたことが故意(相手のプレーを妨害する目的で)と判断されれば1回目でも「失点」となります。

(2)不可抗力による妨害の「レット」(rule 25関係)
インプレー中、プレーゾーンにボールなどが入ってきたとき
アンパイアはレットをコールしてプレーを止めます。ポイントのやり直しになります。
レットをかけられるのはアンパイアだけです。2002年まで国内大会ではプレーヤーもレットをかけられましたが、2003年からプレーヤーはボールが侵入してもアンパイアが「レット」とコールするまでプレーを続けなければなりません。
但し、セルフジャッジの試合では、プレーヤーはボールが侵入したら「レット」をコールできます。

(3)「レット」とコールしたときのボールのin/out
「レット」とコールしたときに打ったプレーヤーのボールが正しくコート内に入るか、相手プレーヤー(その着衣、持ち物を含む)に触れた場合には、ポイントレットとして扱い、打ったボールがコート外に落ちたときは、アウトとします。

6)サービスレットについて(SCU、セルフジャッジ関係)
(1)ソロチェアアンパイア(SCU)がついている試合でのサービスレット
 SCUが「ネット」とコールしていないのに、プレーヤーが「レット」とコールしたとき
 a)プレーヤーの「レット」のコールが無視されてインプレーとなり、ポイントが終了したときは、そのポイントは有効なものとなります。
 b)「レット」のコールのあと、SCUがネットインを認めれば「サービスレット」が成立します。
 c)SCUがネットインを認めず、「レット」のコールによってプレーを止めたときは、「レット」をコールしたプレーヤーが失点します。

(2)セルフジャッジの試合でのサービスレット
 a)サーバーまたはそのパートナーが「レット」とコールしたが、無視されてインプレーとなり、ポイントが終了したときは、そのポイントは有効なものとなります。
 b)サーバーの「レット」のコールによってプレーを止めたときは、「レット」をコールしたサーバーが失点します。
 c)レシーバーがサーバーの「レット」のコールに同意したときは、「サービスレット」とします。

7)「アウト」または「フォールト」のコールが無効になる場合(rule 17関係)
「アウト」(「フォールト」)のコールは、ボールが着地したら「直ちに」行なわなければなりませんが、次の2つのケースでは「アウト」(「フォールト」)が無効となります。

a) アウト(フォールト)ボールを返球し、返球したボールがアウトになるまでに「アウト」(「フォールト」)のコールをしなかった場合。
b) アウト(フォールト)ボールを返球し、相手がそのボールを打つまでに「アウト」(「フォールト」)のコールをしなかった場合。

この原則は、セルフジャッジでのコールの遅れやチェアアンパイアがオーバールールする場合にも適用されます。

8)失点の解釈(rule 24関係)
(1)ラケットを持っている手の甲、指はラケットと見做されず、ボールが当たればたとえ返球できたとしても失点となります。

(2)フォールトとなったファーストサービスのボールをインプレー中にネットに押し戻しても失点にはなりませんが、ファーストサービスでインプレーになった後、持っていたボールをバックフェンスに投げるなどコート上に落としたときは、持ち物を落としたこととなってポイントレットとなり、警告を受け、2回目以降は失点になります。

(3)次のようなケースはいずれも失点にはなりません。
 a)インパクト後にラケットがオーバーネットした場合。
 b)インプレー中、打球とは関係なくオーバーネットした場合。
 但し、いずれも打球しようとした相手を妨害すれば「相手方への妨害」(rule 21)が適用され、故意にしたものでなければ「ポイントレット」となり、故意と判断されれば「失点」となります。

9)スコアの間違い(rule 27関係)
(1)ゲーム終了までに誤りに気がついたときは、正しいスコアで始めます。
(2)次のゲームが始まった後や試合終了後には誤りを訂正できません。
 ゲームの始まりは、ゲームの第1ポイントのファーストサービスが打たれた時点です。ファーストサービスが「サービスレット」になったときは、ゲームは始まったことにはならず、その時点で前のゲームのスコアの誤りに気づけば訂正できます。

10)試合方式の間違い(rule 27関係)
(1)アドバンテージゲームでやるべきところをタイブレークでプレーを始めた。
第2ポイントのファーストサービスが打たれる前に気づいたときは、第2ポイント以降、アドバンテージゲームで進めます。
つまり、第2ポイント目のサービスは、再び左サイド(アドコート)からサービスをしてアドバンテージゲームで進めます。

第2ポイントのファーストサービスが打たれたら、タイブレークでプレーし、タイブレークゲームが終了した時点でセット終了となります。

(2)タイブレークでやるべきところをアドバンテージゲームでプレーしてしまった。
第2ポイントのファーストサービスが打たれる前に気づいたときは、第2ポイント以降、タイブレークで進めます。
つまり、第2ポイント目のサービスは、相手プレーヤーが左サイド(アドコート)からサービスをしてタイブレークゲームに入ります。

第2ポイントのファーストサービスが打たれた以降は、アドバンテージゲームでプレーし、8-8以前に気づいたときは、8-8になったときにタイブレークでプレーし、8-8以降に気づいたときは、10-10,12-12など偶数ゲームオールでタイブレークに入ります。

11)ノーアドバンテージゲームでの間違い(rule 27関係)
ノーアドバンテージゲームであることを忘れてデュースの後、アドバンテージ/デュースが数ポイント続いたところで気がついた場合。

(a)デュースとなった時点で気がついたら、ノー・アドバンテージ・スコアリング方式に切り替え、次の1ポイントを取ったプレーヤーがそのゲームの勝者になります。
(b)アドバンテージAの時点で気がついたら、さらに1ポイントプレーし(この場合にはアドバンテージサイドから)、Aがポイントを取れば「ゲームA」となり、Bが取ってデュースになれば、次のポイントは、ノー・アドバンテージ・スコアリング方式で行なう。
(c)次のゲームに入ってからノー・アドバンテージ・ゲームであることに気がついた場合には、誤ったままで終わった結果が有効となります。

12)アンパイアの判定(rule 28関係)
(1)アンパイアがルール違反を確認できないときは、違反は起こっていないことになります。
 ボールの落下地点がプレーヤーにさえぎられて見えず、in/outを確認できなかったときはレットとなります。

(2)アンパイアは、プレーヤーからのクレームで判定を変えられません。
 したがって、アンパイアに判定を変更して欲しいと望むなら、判定後、直ちにクレーム(抗議)するのではなく、アンパイア(ラインアンパイア)に判定の変更ができる時間的余裕を与えてあげることも大切です。
 たとえどんなに興奮してクレームしても判定は変わりませんから。また、両者が同意したとしても、アンパイアが認めない限り、判定が変更されることはありません。

(3)チェアアンパイアのオーバールールは、ラインアンパイア(SCUの試合ではプレーヤー)の『明らかなミスジャッジ』の後、『直ちに』行なわれます。

13)連続的プレー(rule 29関係)
(1)ポイント間の20秒(エンドチェンジ間の90秒、セット終了後の120秒)
 20秒(90秒、120秒)間、ぎりぎりまで時間をとっていい(休める)のではなく、20秒(90秒、120秒)後には次のポイントを始めなければなりません。
 たびたび意識して20秒(90秒)いっぱいまで次のポイントに入らないと、「Unreasonable Delay」としてコードバイオレーションを取られることになります。

(2)アンパイアから"Let's play"と言われたら
 アンパイアの判定に不満があるプレーヤーは、時としてゲームを遅延させることがありますが、チェアアンパイア(ソロチェアアンパイア)から "Let's play." と言われてから20秒以内に次のポイントを始めなければ「Unreasonable Delay」としてコードバイオレーションの対象となります。

14)タイブレークのサービス順序(rule 27関係)
(1)タイブレークゲームで最初にサーブするプレーヤー
 そのセットの最初にサーブしたプレーヤーです。次のセットの第1ゲームではレシーバーとなります。
 タイブレーク中にサーバーの順序が入れ替わってしまった場合、入れ替わったままで行いますが、この場合でも、次のセットの第1ゲームのサーバーは、前のセット第1ゲームのレシーバーであることは変わりません。

(2)セット中におけるサービス順序は、ダブルスのタイブレークゲームでも変わりません。

15)エンド、サイド、ローテーション等に関する誤り(rule 27関係)
<<原則>>
どのようなまちがいも気がつき次第直ちに改める。
間違った条件のもとで・・終了・・したポイントは有効。

<<例外>>
(1)順序を誤ってサービスし、ゲーム終了後に気づいたときは、サービス順序は入れ替わったまま試合を続けます。

(2)ダブルスのパートナーが順番を誤ってサービスし、ゲーム終了後に気づいたときは、パートナー間のサービスの順番は入れ替わったまま試合を続けます。

(3)ダブルスのパートナーが順番を誤ってレシーブし、ゲーム途中で気づいたときは、誤った隊形のままでゲームを終了し、次のレシーブで正しい隊形に戻ります。

(4)ボールチェンジのタイミングを誤った場合、新しいボールでサーブする順番であったプレーヤー(チーム)が次にサーブするゲームまでボールチェンジを延ばします。

(5)タイブレークゲームにおける順序の誤り(rule 27関係)
第1ポイントで順番を誤ってサーブし、インプレーになった場合
 → タイブレークの終わりまでサービス順序は入れ替わったまま。

第2ポイント以降で順番を誤ってサーブした場合
→ 1ポイントのファーストサービスを打った後に気づいたとき、2ポイント目は正しいサーバーがサーブ。
 → 2ポイント目のファーストサービスを打った後に気づいたときは入れ替わったまま。

16)ボールマーク調査(トーナメント競技規程37関係)
プレーヤーから「ボールが入ったかどうか調べてほしい」という要求があってボールマーク調査(Ball Mark Inspection)ができるのはクレーコートに限られています。
しかもチェアアンパイアがついている試合だけです。チェアアンパイアが客観的な立場から、ボールが『入った/入らない』を判定するためです。
客観的な事実認定の判定者がいないセルフジャッジの試合ではボールマーク調査を要求できません。


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