介護報酬
 介護報酬は,平成12年1〜2月にかけて行われる予定の告示で確定する。おおまかな骨組みの案は,平成11年度の第一四半期に提示される予定。
 介護報酬の地域性については,法律上に考慮事項であることが規定されている。
介護保険施設以外の施設入所者の保険者
 介護保健施設以外の施設入所者が要介護認定を受けて,要介護状態と認定された場合には,住所地特例は適用されず,住所を有する市町村が保険者となる。
介護保険制度における介護サービス計画の位置づけ
 介護保険制度においては,要介護者等に対し,個々のニーズや状態に即した介護サービスが適切かつ効果的に提供されるよう保険・医療・福祉にわたる介護の各サービスが総合的,一体的,効率的に提供されるサービス体系を確立することとしており,このために介護支援サービスの機能を法的に位置づけた。
 介護支援サービスは,基本的には,以下の過程からなっている。
 @課題分析
 A介護サービス計画の作成
 Bサービスの仲介や実施
 C継続的な管理・評価
 上記のうち,課題分析と介護サービス計画の作成が介護支援サービスの中心である。
 介護サービス計画とは,要介護者等が介護サービスを適切に利用できるよう,心身の状況,生活環境等を勘案し,サービスの種類,内容および担当者を定めた計画をいい,居宅サービス計画と施設サービス計画の2種類がある。
介護保険における「成功報酬」
 要介護者の状態が適切な介護サービスが提供されたために,結果的に要介護度が低くなった場合に,その成果を介護報酬上で評価する,「成功報酬」的考え方について,今後,介護報酬について検討する際に,その具体的な実施方法を含め検討することになっている。
介護保険の適用除外施設の範囲
 介護保険の適用除外施設は,
@ 40歳以上の者が一定程度入所している実体がある
A 重度の障害者が入所することが想定されており,当該施設から必要な介護サービスの提供が行われていること
B 「死亡」または「他の適用除外施設への入所」を契機とする退所の,前退所者にしめる割合が著しく高いこと
を基本的な考え方としている。
 身体障害者療護施設以外で適用除外施設となると考えられる施設は,
◎重症心身障害児施設
◎児童福祉法第27条2項の指定国立療養所等(重症心身障害児(者)病棟または進行性筋萎縮症児(者)病棟に限る)
◎心身障害者福祉協会法に規定する福祉施設
◎ハンセン病療養所
◎救護施設
緊急にサービスの提供が必要になった場合
 緊急にサービスの提供が必要なケースにおいては,要介護認定の申請前の時点でも,まず先に特例サービスが提供され,認定は事後で行われることとなる。特例サービスの用件に該当するか否かの判断は,保険者である市町村が行うこととなるが,制度の適切な運用がなされるよう,当該条項(法第42条,第49条)の解釈を示して,都道府県とともに,必要な指導等を行うこととなっている。
広域連合または一部事務組合による保険者
 小規模保険者が保険運営を広域化する手段として,広域連合または一部事務組合を設置し介護保険事業を行うことが可能である。この場合には,保険者は,広域連合または一部事務組合であり,市町村が行うとされている事務を行うことになる。
制度施行以前に高齢者福祉保健制度利用者のうち要介護認定非該当者への対応
 ヘルパー,デイサービスは経過措置は設けられないことから,要支援者,要介護者以外は介護保険制度ではサービスを受けられない。しかし,「高齢者在宅生活支援事業」の国庫補助をうけながら地方単独事業もしくは,介護保険制度での福祉保健事業として行う事が保険者の判断で可能である。
施行日に老人保健施設に入所している者の経過措置
 老人保健施設については,入所者は要介護認定を受けた結果,要支援または自立とされた者については,介護保険法施行時に入所していた施設に入所している間に限り,老人保健法に基づき,療養日払いとして医療費が支払われる特例措置がある。
第二号被保険者の給付用件を特定疾病に限る理由
@ 障害者施策については,公の責任として,公費で実施すべきとの関係者の認識が強いこと
A 若年障害者の場合,介護の他に授産,更生などの様々なサービスが必要なこと
 以上の理由から,特定疾病(加齢に伴う疾病等)以外については,当面,現行の障害者施策の枠組みで,高齢者に対する介護保険給付と遜色のない者となるよう,障害者プランによる充実を図りながら,公費により対応をはかることとしている。
 法施行後5年を目処として制度全般について検討を行うこととされており,その際の課題であると考えられている。
デイサービスの施設区分について
 デイサービス施設の区分は,介護保険制度の施行によって,基本的には区分は必要がなくなると考えられる。
 指定基準の設定により変動はある・・・
転入・転出した場合の支給限度額
 月の途中で転入出した場合の支給限度額は,転出するまでの間の介護サービスについては,転出前の市町村の介護限度額によって管理し,転出後の介護サービスについては,転入先の市町村の限度額により管理されることになり,後者については日割計算とする方向で検討中である。
特別養護老人ホームの空床を利用するショートステイの扱い
 特別養護老人ホームの空床を利用するショートステイについては,居宅サービス事業者の指定要件(現時点では案レベル)にもよるが,基準該当居宅サービスではなく現物給付の対象とすることが可能と考えられる。
福祉事務所の相談業務
 福祉事務所の業務として,高齢者の福祉に関して,必要な実態把握,情報の提供,相談,調査指導等は引き続き行われる。このような事から,要介護認定のための訪問調査,被保険者が作成した介護サービス計画の届け出に関する相談等の事務は,福祉事務所の業務としてなじみやすいと判断されるが,その他の被保険者資格,要介護認定,不服申し立てとうに関する相談等を業務とするかについては,保険者である市町村等の判断によるものと考えられる。
自ら作成する介護サービス計画の内容
 自ら作成する介護サービス計画は,保険者(市町村)に届け出ることとなっていますが,その内容については,支給限度額ないであれば,問わないことが考えられている。
 限度額を上回った場合には,上回った分については自己負担となるので,市町村の窓口でどの部分を限度額内とし,どの部分を自己負担とするのか指導を行うこととなる。
要介護度が低い要介護者の介護保険施設への入所
 要介護度が低くても,介護保険施設への入所は,原則として要介護者本人と施設との契約によって決まるので可能である。しかし,施設は,施設でなくては処遇の困難な要介護度の高い人が入所することが望ましいので,ケアマネイジメントを通してケアハウスの利用や在宅サービスの利用を検討して行くことになる。
要介護認定調査の正確性・公正性の確保
 調査の正確性・公正性の確保については,
@ 一定期間ごとに直接市町村が調査を行うこと
A 特定の指定居宅介護支援事業者の調査結果に関わる要介護度が特に重い場合には,調査等を行い,不公平な場合には,指定の取り消しを行うこと
等により対応することを検討する必要があると考えられる
養護老人ホーム入所者が要介護となった場合
 養護老人ホームは,要介護老人に介護サービスを提供することを目的とした施設ではないため,介護給付の対象となっておらず,従って,養護老人ホーム入所者が要介護状態になった場合は,介護保険施設への入所または施設内での介護サービスで対応し,居宅介護サービスの利用は出来ない。
 なお,養護老人ホームの入所者について,介助員加算,病弱者加算および痴呆性老人加算等の措置があり,継続的に介護をすることは制度的には可能である。
40歳以上65歳未満の医療保険に加入していない生活保護受給者の要介護認定
生活保護法の事務として,市町村の介護認定審査会で審査判定を行う。