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ピエール=ジュール・エッツェル

Pierre-Jules Hetzel (1814--1886)

== Biography ==

フランスにおける児童書出版に先鞭をつけ、ジュール・ヴェルヌを世に送り出した編集者。グランヴィルの諷刺画にバルザックやサンドらの文章を添えて1840年に出版した挿絵本『動物の私的および公的生活』で一躍有名になった。この本にはエッツェル自身もP.-J. スタール(Stahl)の筆名で物語を書いており、これ以降編集者としてだけではなく、児童文学作家、特に海外の童話の翻案家としても活躍するようになる。その一方で共和派のジャーナリストたちと親交があり、1848年の二月革命の際には臨時政府の官房長官に就任し、諷刺新聞や政治的出版物を発行するなどした。そのため、1851年にベルギーへの亡命を余儀なくされ、1860年に帰国するまでの間は亡命先のベルギーで出会ったユゴーの著作を非合法出版するなどした。帰国後は専ら子供や青年向けの本の出版に力を注ぎ、1863年に『気球に乗って五週間』でヴェルヌを世に送り出した。以後年に数冊のペースでヴェルヌの著書を出版していったが、その内容にはさまざまな助言を与え、時には自ら筆を執って細部の加筆をするなどした。この辺りの事情については、エッツェルのヴェルヌ宛の手紙のコピーが1980年代の半ばに発見されたのをきっかけに三巻からなる往復書簡集が刊行され、現在ようやく解明の途上にある。

なお、エッツェルはこのほかにP.-J. MartinやL. Martinといったペンネームで各種アンソロジーの編集(1858--1859)もしている。

== Bibliography ==

== Links ==

  1. フランスにおけるLittle Womenの受容について
    『マーチ博士の四人の娘』において、エッツェルがどのような意図で原作の『若草物語』を翻案したかについての解説がある。

== References ==

last modified on 2005/05/01