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ヴェルヌに関する評論(2)

新島進 :: ヴェルヌとルーセル、その人造美女たち :: 『人造美女は可能か?』(慶應義塾大学出版会 2006), pp.36--72
大橋博之 :: ジュヴナイルSFにおけるジュール・ヴェルヌ :: 『SF Japan 2006 Spring』(徳間書店 2006), pp.86--93
ヴェルヌとその作品について、フランス本国ではもう何十年も前から常識になっているが、わが国では未だに認知のされていないさまざまな事実について、現地取材も敢行して解説したもの。これからヴェルヌを知ろうとする人は一読するとよいだろう。 NEW!!
井上優 :: 『舞姫』はジュール・ヴェルヌの夢を見るか?---鴎外文学の〈失われた環〉 :: 森鴎外研究 2004(10), pp.103--128
小谷野敦 :: ヴェルヌはメルヴィルを読んだか? :: 英語青年 2004(150-9), pp.554--556
『白鯨』がフランス語に翻訳されていなかったにも関わらず『海底二万里』の冒頭に登場する「モビー・ディック」の謎について論じたもの。挿絵なし版初版でヴェルヌが"Maby Dick"と書いていることなどいくつか面白い指摘はあるが、全体的にやや散漫な内容で、謎の真相に迫れているとは言い難い。(参考: 『海底二万里』のモビー・ディックについて
芳川泰久 :: 新たな物語の測量者ジュール・ヴェルヌ :: 『岩波講座 文学[6] 虚構の愉しみ』(岩波書店 2003)
科学者をひとつの頂点とする三人一組の構造がヴェルヌの多くの作品に見られることに着目し、従来のフランス文学に見られた家族の三角形構造と対比している。
富田仁 :: 比較文学とフランス学の間で---ジュール・ヴェルヌ彷徨 :: 桜文論叢 2002(54), pp.374--349
独自調査によるかなり詳しい川島忠之助の人物伝や、矢野龍溪へのヴェルヌの影響などを中心に、明治時代のヴェルヌ翻訳の歴史を概観する。
久保田善丈 :: 東亜同文会の"使命"と"まなざし" ---一九〇〇年中国をめぐる自己と他者 :: 歴史評論 2001(614), pp.30--42
苑苓 :: 清末におけるジュール・ヴェルヌの受容---梁啓超訳『十五小豪傑』を中心に :: 大阪大学言語文化学 2000(9), pp.49--62
1902年に梁啓超が森田思軒訳『十五少年』から中国語に重訳した『十五小豪傑』を分析する。フランス語から英語・日本語を経由した抄訳であるが、中国でも当時はよく読まれたそうである。
佐藤栄二 :: ジュール・ヴェルヌと宮沢賢治 :: 賢治研究 1997(74), pp.3829--3831
ヴェルヌの賢治への影響というテーマそのものは興味深いが、内容は薄い。
牧眞司 :: ジュール・ヴェルヌと孤独の彗星 :: S-Fマガジン 1996(2), pp.378--379
連載《牧流SF作家評伝》の第一回としてヴェルヌを取り上げた記事。評伝と題してはいるものの、ほぼ全体が『エクトール・セルヴァダック』の紹介に充てられており、この作品が書かれた当時のヴェルヌの家庭事情との関連が指摘されている。NEW!!
高橋修 :: 《人称》的世界と語り---J. ヴェルヌ『拍案驚奇 地底旅行』をめぐって :: 『受容と創造---比較文学の試み』(宝文館出版 1994)
明治期の翻訳『拍案驚奇 地底旅行』の一人称と三人称の奇妙に混淆する文体を分析する。底本となったロシア語版は特定されていないのが惜しまれるところ。
工藤貴正 :: 魯迅の翻訳研究[5] 外国文学の受容と思想形成への影響、そして展開 :: 大阪教育大学紀要[1] 人文科学 1994(42-2), pp.129--140
高山宏 :: オーヴァーターナー :: 現代思想 1985(13-10), pp.188--195
ミシェル・セールの文学批評の手法について、メルヴィルの『白鯨』等を引き合いに出して論じたもの。ターナーやフリードリヒの絵画と共に『グラント船長の子供たち』の挿絵が引用されているのが目を引く。なお「現代思想」のこの号は、非常に充実したミシェル・セールの増頁特集である。 NEW!!
江口清 :: ジュール・ヴェルヌ復活 :: 海 1978(10-10), pp.228--236;
江口清 :: ポオとジュール・ヴェルヌ :: 『氷のスフィンクス[下]』(パシフィカ 1979) (上記に加筆訂正)
近年のヴェルヌ再評価の流れを、主にエドガー・ポオとの関連を中心に解説する。ポオ的な短篇として『フリット・フラック』に言及されているのが目を引く。
川島順平 :: 父とヴェルヌと学海 :: 日本古書通信 1978(43-1), pp.2--3
ヴェルヌの最初の翻訳者である川島忠之助氏についての、ご子息による回顧。
長田順行 :: ポーとヴェルヌの解読問題 :: 数理科学 1975(13-12), pp.73--83
長田順行 :: ポーとヴェルヌの解読問題 :: 別冊数理科学 1982(20), pp.154--166
ポオの『黄金虫』およびヴェルヌの『ジャンガダ』に登場する暗号文を数理科学的に分析する。ハリケス判事があれほど苦労した暗号文も、実は30分もあれば簡単に解けてしまうのである。
last modified on 2006/12/15