[ Home ] [ Back ]

エーゲ海燃ゆ

L'Archipel en feu / 1884

[燃える群島]

== Data ==

== Editions ==

== Story ==

時は1820年、独立戦争のさなかのギリシャでは、無法地帯と化した海を海賊たちが荒らし回っていた。海賊の首領ニコラス・スタルコスは、船舶への襲撃はもとより、戦争でトルコ兵の捕虜となった人々をアフリカで売買しては私腹を肥やしていた。しかし戦争も終結の兆しが見え、奴隷売買に見切りをつけようとしていたスタルコスは、昔からの商売仲間である銀行家エリズンドの資産に目をつけ、その一人娘ハジーヌとの縁談を持ちかける。しかし、その脅迫をはねつけたハジーヌはどこかへ姿を消し、スタルコスは海賊征伐に乗り出した海軍士官アンリ・ダルバレに追われる身となる。

ヴェルヌには珍しく日付を過去に設定し、ギリシャの独立戦争に材を採った歴史小説である。悪役のスタルコスとその母親アンドロニカの邂逅から始まる序盤は素晴らしいが、その後の展開は凡庸で、本来主役のはずのアンリ・ダルバレには存在感がなく、『皇帝の密使』のマルファと並んで印象的なキャラクターであるアンドロニカもその後はまったく活躍の場がないなど、作品としては難が多い。しかしながら、この翌年に同じ地中海を舞台にした傑作『アドリア海の復讐』が書かれるわけであり、『ミシェル・ストロゴフ』から『マティアス・サンドルフ』に至る過渡期的な作品と見るべきだろう。

== Characters ==

  1. ニコラス・スタルコス (Nicolas Starkos)
  2. アンドロニカ (Andronika Starkos)
  3. アンリ・ダルバレ (Henry d'Albaret)
  4. エリズンド (Elizundo)
  5. ハジーヌ・エリズンド (Hadjine Elizundo)
  6. スコペロ (Skopélo)
  7. クサリス (Xaris)
  8. サクラティフ (Sacratif)
last modified on 2006/12/15