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地の果ての燈台

Le Phare du bout du monde / 1905

[地の果ての燈台]

illustration by George Roux

== Data ==

== Editions ==

== Story ==

時は1859年、ル・メール海峡に面した南アメリカ最南端のエスタードス島に、《地の果ての燈台》が建てられた頃の話である。アルゼンチン海軍から派遣されたバスケスら三人は、この燈台の最初の燈台守として三ヶ月の間この無人島で過ごすことになった。しかし岩礁に囲まれた海の難所であるこの島には、難破船を標的にする海賊の一味が隠れ住んでいた。海賊にとって燈台は最大の敵であり、すぐに彼らはそこを襲撃する計画を立てる。

1901年に書かれた原稿にミシェルが手を加えて出版された作品で、角川文庫から出ている邦訳(参考文献にあるように、稀少本として有名である)もこのミシェル版による。魅力的な題名とは裏腹に平凡極まりない作品で、重要な場面のアイデアも過去の作品で使われたものばかりであるが、原書のジョルジュ・ルーの挿絵は素晴らしい。なお、オリジナル版が1999年に出版され、最近ではガリマール社の文庫フォリオにも入っている。

== Characters ==

  1. バスケス (Vasquez)
    47歳の生粋のアルゼンチン人。熟練した船乗りで、自ら志願して《地の果ての燈台》の主任燈台守に着任した。責任感の強い性格で、仲間からの信頼も厚い。
  2. ジョン・デイヴィス (John Davis)
    アメリカからオーストラリアに向かう途中、エスタードス島沖で難破した帆船《センチュリー》の副船長。岩場に漂着したところを救助され、バスケスとともに海賊と戦う。
  3. コングレ (Kongre)
    エスタードス島を根城にする海賊一味の首領。昔は船乗りをしていたらしいが、本名や国籍などは一切知られていない。
  4. カルカンテ (Carcante)
    チリ人でコングレの腹心の部下。プンタ・アレナスで警察に負われる身となり、今はコングレとともに海賊稼業に勤しんでいる。
illustration by George Roux

== Excerpt ==

Le steamer, laissant le phare par bâbord au sud-sud-ouest, se dirigea franchement vers le détroit. On put apercevoir son feu rouge au moment où il passa à l'ouvert du havre Saint-Jean; puis il ne tarda pas à disparaître au milieu de l'obscurité.
« Voici le premier navire qui aura relevé le Phare du bout du Monde! s'écria Felipe.
-- Ce ne sera pas le dernier! » assura Vasquez.

蒸気船は燈台を左舷に見ながら南南西に進路をとり、ル・メール海峡にまっすぐ向かった。船は(左舷灯の)赤い光を見せながらサン・ホアン港の沖合を通り過ぎ、そしてすぐに闇の向こうに消えていった。フェリペは思わず感嘆の声を上げた。
「あれが《地の果ての燈台》の方位を測定した最初の船だ。」
「だが、あれが最後ではない」、バスケスはそう言い切った。

---3章「三人の燈台守」より

== Links ==

  1. Tecpetrol: Isla de los Estados
    エスタードス島の紹介。地図はやや文字が見にくいが、東の端に"Faro del Fin del Mundo"(地の果ての燈台)と記されている。
  2. Answers.com: Isla de los Estados
    実際の《地の果ての燈台》の写真。

== References ==

last modified on 2005/03/29