十五少年

ジュウールスヴェルヌ 著

思  軒  居  士 譯

第三囘

四邊の觀察 ○船中の食糧器具 ○灣北の岬 ○海豹 ○ペンギン ○東方一條の淺碧色 ○新に派せられたる四名の遠征委員

,へん;くわんさつ;せんちう;しよく,りやう,き,ぐ;わんほく;みさき;かいへう;とう,はう,,でう;せん,ぺき,しよく;あらた;は;よ,めい;ゑん,せい,ゐ,ゐん

 船は幸ひに巨濤に驅られて、一躍して岩礁の上を超越し、其の底板は勿論許大の損傷を蒙りたるにも拘はらず、無事濱邊に到ることを得たるが、船の沙場に坐りてより、既に一時間以上を過ぐるも、未だ一個の人の影をも見ず。茂樹の那方には小さき川の流れありて、海中に入るを望めども、亦た其の上に一個の漁舟の浮ぶある無し。呉敦「余輩は幸ひにして陸に達したり、然れども是れ一個の無人の野なるに似たり」。武安「余輩のさし向き求むべきは、余輩殊に幼年者を庇護すべき屋宅なり、其の此地の何處の邦に屬するやの如きは、余輩が假りに身を託するの所を求めたる後、徐ろに探究するを得べきなり、先づ余輩をして此地四邊の光景を觀察せしめよ」。かくて武安は呉敦と偕に甲板を下りて、かの茂樹のかたに赴くに、茂樹は岩壁と川との間にありて、岩壁のかたに近づくに隨ひて愈よ益す鬱密し、其の中に分け入れば、多くの喬木は自から僵れたるがまゝに朽腐し、落葉は陳々相因りて、高く地上に堆積して、兩個の膝を沒するばかり、閑々又た寂々、絶えて人の踪蹤を見ず。然れども時に禽鳥の兩個の來るを見て、紛然として驚飛し去る有るは、其の既に人を識りて人の恐るべきを知れる故なるべき歟。茂樹を穿ちて行くこと十分間ばかりにして、岩壁の下に至るに、岩壁は直立二百尺、平面板の如くして、啻に洞穴の類の童子等が假りの棲居に充つべきもの無きのみならず、縁りて以て其の頂きに攀ぢ登るべき足がゝりの罅隙さへある無し。因りて岩壁の下に沿ひて又た南のかたに行くこと半時間許するに、嚮に望める所の川の右岸に出でたり。兩個は岩壁の頂きに登らば以て四方の光景を一目の下に俯覽するを得べしと思ひて、此に至りしなるが、岩壁は依然峻削屹立して、路は早く此に盡きたれば、兩個は僅かに、川の此方の岸は美木鬱蒼たるに反して那方の岸は一面の平原にして全く青緑の色無きを、看取したるのみにて、一とまづ船に歸り來れり。兩個は一同に其の見たる所を語りて、乃ちさし向きは仍ほ船を以て一同の起居の所となすの得策なるを説けり。船はいたく龍骨を破損され、且つ其の體傾欹して穩坐すべからざるも、尚ほ以て一時風雨を庇遮するに足れり。武安等は先づ一條の繩梯子を取り出だして、之を船の右舷に懸け、以て幼年者も容易に甲板より沙場に上下出入するを得るやうにし、莫科は左毘の助けを假りて、其の多少知得せる所の料理法によりて晩飯を準備し、一同に薦むるに、一同はニウジランドを離れてより以來、久々にて始めて少しく心を安じて食味を味ふことを得、善均、伊播孫、土耳、胡太等の無邪氣なる幼年者は早や時々嬉笑の聲をさへ發するに至りたり。唯だ怪しむべきは、平素學校中第一のいたづら者と稱せられたる武安の弟弱克は、善均等の此の如く愉々たるを見るも、獨り別に一隅に退きて悄然として群を離れてをり、或は其の模樣の常ならぬを見て、其の故を怪しみ問ふ者あるも、渠は顧みて他を言ふのみ。食事畢れば、一同は二十餘日來の疲れに早く睡氣を催して、各自臥牀に退き寢ねたるが、武安、呉敦、杜番の三個は萬に一つ猛獸蠻人などの不意の來襲あらむを虞れて、更る/゛\甲板に見張りして、以て夜を徹せり。翌日は朝まだきに一同起き出でゝ、上帝に感謝の詞を捧げたる後、是日の事務にかゝりしが、第一に先づ爲すべきは、船内にある食物其他を精査するに在り。食物は乾餅の外、乾菓、鹽漬の豚肉、腸づめ、燻牛肉、鹽漬の魚等、儉約して之を用ふれば略ぼ二個月を支ふべし。然れども渠等は斯の限有るの食物を以て、期無きの將來を永く支ふべきにあらあざれば、渠等は或は銃獵或は漁業に由りて、其の食物を補給するの計を爲さゞるべからず。因りて先づ幼年者には、船内に多く有る所の釣絲を授けて、莫科をして之に隨はしめ、濱邊に往きて釣魚を試みしめ、年長の童子等は船内に留まりて諸物を點檢するに、乃ち其の目左の如くなりき。

ふね;さいは;きよたう;か;,やく;がんせう;うへ;てうゑつ;そ;そこいた;もちろんきよだい;そんしやう;かうむ;かゝ;ぶ,じ,はま,べ;いた;え;ふね;すなば;すわ;すで;,じ,かん,い,じやう;す;いま;,こ;ひと;かげ;み;も,じゆ;かなた;ちひ;かは;なが;かいちう;い;のぞ;ま;そ;うへ;,こ;ぎよしう;うか;な;+ゴルドン;よ,はい;さいは;りく;たつ;しか;こ;,こ;む,にん;や;に;+ブリアン;よ,はい;む;もと;よ,はい,こと;えうねんしや;ひご;をくたく;そ;このち;いづこ;くに;ぞく;ごと;よ,はい;か;み;たく;ところ;もと;のち;+おもむ;たんきう;う;ま;よ,はい;この,ち,,へん;くわうけい;くわんさつ;ブリアン;ゴルドン;+とも;かんぱん;くだ;も,じゆ;おもむ;も,じゆ;がんぺき;かは;あひだ;がんぺき;ちか;したが;いよい;ますま;うつみつ;そ;うち;わ;い;おほ;けうぼく;おのづ;+たふ;きうふ;らくえふ;+ちん,/\,-あひ,+よ;たか;ち,じやう;たいせき;りやう,こ;ひざ;ぼつ;かん/\ま;せき/\;た;ひと;+そう,しよう;み;しか;とき;+きんてう;りやう,こ;きた;み;ふんぜん;きやう,ひ;さ;あ;そ;すで;ひと;+し;ひと;おそ;し;ゆゑ;+か;も,じゆ;うが;ゆ;,ぷん,かん;がんぺき;もと;いた;がんぺき;ちよく,りつ,,ひやく,しやく;へいめんいた;ごと;+たゞ;どうけつ;るゐ;どうじら;か;+すまひ;+あ;な;+よ;もつ;そ;いたゞ;+よ;のぼ;あし;+か,げき;な;よ;がんぺき;もと;そ;ま;みなみ;ゆ;はん,じ,かん,ばかり;+さき;のぞ;ところ;かは;う,がん;い;りやう,こ;がんぺき;いたゞ;のぼ;もつ;,はう;くわうけい;,もく;もと;+ふ,らん;う;おも;こゝ;いた;がんぺき;い,ぜん,しゆん,さく,きつ,りつ;みち;はや;こゝ;つ;りやう,こ;わづ;かは;+こなた;きし;び,ぼく,うつ,さう;はん;+かなた;きし;,めん;へいげん;まつた;せい,りよく;いろな;かんしゆ;ひ;ふね;かへ;きた;りやう,こ;,どう;そ;み;ところ;かた;すなは;む;+な;ふね;もつ;,どう;き,きよ;ところ;とくさく;と;ふね;+キール;は,そん;か;そ;たい,+けい,い;をんざ;な;もつ;,じ,ふう,う;ひ,しや;た;ブリアンら;ま;,でう;なはばしご;と;い;これ;ふね;う,げん;か;もつ;えうねんしや;ようい;かんぱん;すなば;じやう,げ,しゆつ,にふ;う;+モ,コー;+サービス;たす;か;そ;た,せう,ち,とく;ところ;れう,り,はふ;ばんはん;じゆん,び;,どう;すゝ;,どう;はな;い,らい;ひさ/゛\;はじ;すこ;+むね;やすん;しよく,み;あぢは;え;+ゼン,キンス;+イ,バー,ソン;+ドール;+コス,ター,-ら;む,じや,き;えうねんしや;は;じ,ゞ,き,せう;こゑ;はつ;いた;た;あや;へい,そ,がく,かう,ちう,だい,;もの;しよう;ブリアン;おとゝ,+ジャ,ック;ゼン,キンス,ら;かく;ごと;ゆゝ;み;ひと;べつ;,ぐう;しりぞ;せうぜん;むれ;はな;あるひ;そ;も,やう;つね;み;そ;ゆゑ;あや;と;もの;+かれ;かへり;た;い;しよく,じ,+おは;,どう;,,よ,じつ,らい;つか;はや;ねむけ;もよほ;かく,じ,ぐわ,しやう;しりぞ;い;ブリアン;ゴルドン;+ドノバン;,こ;まん;ひと;まうじうばんじん;ふい;らいしふ;+おそ;かは;かんぱん;みは;もつ;よ;てつ;よくじつ;あさ;,どう,お;い;じやうてい;かんしや;ことば;さゝ;のち;このひ;じむ;だい,;ま;な;せんない;しよく,もつ,その,た;せいさ;あ;しよくもつ;+かたパン;ほか;かんくわ;しほづけ;ぶたにく;ちやう;+コルンド,ビー,フ;しほづけ;うをとう;けんやく;これ;もち;ほ;,か,げつ;さゝ;しか;かれら;こ;かぎり,あ;しよくもつ;もつ;+あて,-な;しやうらい;なが;さゝ;かれら;あるひ;じう,れふ,あるひ;ぎよげふ;よ;そ;しよくもつ;ほ,きふ;+はかりごと;な;よ;ま;えうねんしや;せんない;おほ;あ;ところ;つりいと;さづ;モ,コー;これ;したが;はまべ;ゆ;てうぎよ;こゝろ;ねん,ちやう;どうじら;せんない;とゞ;しよぶつ;てんけん;すなは;そ;もくさ;ごと

大小の帆布、繩索類、及び鐵鎖、錨碇等一式、是れ一應斯の船に具へられし者の補缺として別に備へられしもの。
投網、釣絲等の漁具、大小若干。
施條銃八個、射鴨銃一個、連發短銃一ダヅン、硝包三百個、各二十五磅づゝの硝藥を裝れる木函二個、鉛塊及び大小鉛丸若干。
夜中の信號に用ふる狼火具一襲、船上に具へたる二個の大砲に裝るべき硝包、及び彈丸三十個。
食膳及び庖廚に用ふる所の器皿、鍋、釜等は、二十餘日のあらしの間に毀損したる者の少からざれども、現存のもののみにても、猶ほ童子等今後の用に供して十分餘有るべし。
毛絲、綿絲の織物、フランネル及びリンネンの類、亦た多く之れ有り。
臥具、大小の蒲團、枕の類、童子等の數に視べて餘有り。
此外晴雨計二個、百度わりの寒暖計一個。時辰表二個、遠距離に通話する喇叭。望遠鏡三個。コムパス大一個小二個。將さに來らむとする暴風雨を豫示する暴風雨計一個。英國旗若干。信號旗一式。木匠器具一式。針、絲、釦鈕等若干。マッチ、及び燧石火鎌若干。ニウジランド沿岸の詳細地圖數枚、これは目下童子等に用無かるべきも別に全世界圖一枚あり、是れ大に用有るべし。
書籍室には英佛二國の著名なる旅行者の遊記冒險譚等若干あり。又た筆、鉛筆、インキ、紙、竝に今一千八百六十年の暦一册あり、馬克太は此より斯の暦に就き、日を逐ひて有りし所の事を記さむとす、又た金貨にて五百磅の財あり。酒類を貯へたる樽は、破漏して其の實を亡ひしも少からざれども、尚ほ葡萄酒及びセリー百ガロン即ち二石四斗、ジン、ブランデー、ホイスキー、五十ガロン、麥酒無慮二十五石許を剩し有せり。

だいせう;はんぷ;じようさくるゐ;およ;てつさ;べう,てい,とう,,しき;こ;,おう,こ;ふね;そな;もの;ほ,けつ;べつ;そな;と,あみ;つりいととう;ぎよぐ;だい,せう,じやく,かん;せ,でう,じう,,こ;+しや,わう,-じう,,こ;れん,ぱつ,たん,じう,;せう,はう,,びやく,こ;かく,,,,+ポンド;せうやく;+も;もく,かん,,こ;えん,くわい,およ;だい,せう,えん,ぐわん,じやく,かん;や,ちう;しんがう;もち;+のろ,し,-どうぐ,ひと,+くみ;せん,じやう;そな;,こ;たいはう;も;せうはう;およ;だん,ぐわん,,,こ;しよくぜんおよ;はうちう;もち;ところ;+き,べい;なべ;かまとう;,,よ,じつ;+ooo;あひだ;き,そん;もの;すくな;げんぞん;な;どう,じ,ら,こん,ご;よう;きよう;,ぶん,あまり,あ;け,いと;わたいと;おりもの;およ;るゐ;ま;おほ;こ;あ;ぐわぐ;だいせう;+ふ,とん;まくら;るゐ;どうじら;かず;+くら;あまり,あ;この,ほか,せい,う,けい,,こ;ひやく,ど;かん,だん,けい,,こ;じ,しん,へう,,こ;ゑんきより;つうわ;ラッパ;ばう,ゑん,きやう,,こ;だい,,こ,せう,,こ;ま;きた;ばうふうう;よし;ばう,ふう,う,けい,,こ;えい,こく,き,じやく,かん;しん,がう,き,,しき;もく,せう,き,ぐ,,しき;はり;いと;+ボ,タン,-とう,じやく,かん;およ;+ひうち,いし,ひうち,かま,-じやく,かん;えんがん;しやう,さい,ち,づ,すう,まい;もく,か,どう,じ,ら;ような;べつ;ぜん,せ,かい,づ,,まい;こ;おほい;ようあ;しよ,じやく,しつ;えい,ふつ,,こく;ちよめい;りよかうしや;いう,き,ばう,けん,だん,とう,じやく,かん;ま;ふで;えんぴつ;かみ;ならび;こん,,せん,,ぴやく,,,ねん;こよみ,,さつ;+バ,クス,ター;これ;こ;こよみ;つ;ひ;+お;あ;ところ;こと;しる;ま;きんくわ;,ひやく,ポンド;かね;しゆるゐ;たくは;たる;は,ろう;そ;じつ;+うしな;すくな;な;ぶ,だう,しゆ,およ;ひやく;すなは;,こく,,と;;+ビー,ル,-む,りよ,,,,こく,ばかり;+あま;いう

 之を總ぶるに、童子等は若干月の間は兎に角に百事不足を告ぐること無くして生活しゆくを得べし。正午に及ぶ比ほひ、幼年者等は多量の貝類を拾ひ得て、莫科と偕に歸り來りたり。莫科の説に據れば、岩壁の一處に數千の鴿の群集しをるを見たりと、因りてかねて銃獵を嗜みて且つ多少の熟練ある杜番は、他の夥伴を率ゐて明日往きて之を獵すべしと議定したり。中飯は幼年者等の拾ひ來りたる貝類を第一の主品とし、其の他は些の燻牛肉と、川より汲み來りたる水に幾滴のブランデーを注ぎたる者とのみなりしが、一同は皆な舌を鼓ちて貝類の珍味なるを賞翫せり。午後は船體のさし向き修繕を要する所にして、且つ童子等の手を以て修繕し能ふ所の破損處を修繕し、幼年者等は川に往きて釣魚を試みなどして、打ち過ぎたり。晩飯の後は一同直ちに寢に就き、是夜は馬克太、韋格の兩個更る/゛\甲板に見張りせり。

これ;+す;どうじら;じやくかんげつ;あひだ;と;かく;ひやく,じ,ふ,そく;つ;な;せい,くわつ;う;しやう,ご;およ;ころ;えうねんしやら;た,りやう;かひるゐ;ひろ;え;モ,コー;とも;かへ;きた;モ,コー;せつ;+よ;がんぺき;,しよ;すうせん;+はと;ぐんしふ;み;よ;じうれふ;たしな;か;た,せう;じゆくれん;ドノバン;た;+なかま;ひき;みやう,にち,ゆ;これ;れふ;ぎ,てい;+ひるめし;えうねんしやら;ひろ;きた;かいるゐ;だい,;しゆひん;そ;た;+すこし;コルンド,ビー,フ;かは;く;きた;みづ;いくてき;そゝ;もの;,どう;み;した;+う;かいるゐ;ちんみ;+しやうぐわん;ごゞ;せんたい;む;しうぜん;えう;ところ;か;どうじら;て;もつ;しうぜん;あた;ところ;は,そん,じよ;しうぜん;えうねんしやら;かは;ゆ;てうぎよ;こゝろ;う;す;ばんはん;のち;,どう,たゞ;しん;つ;このよ;バ,クス,ター;+ヰル,コクス;りやう,こ,かは;かんぱん;みは

 抑も此地は島なるか大陸なるかとは、武安、呉敦、杜番等年長者の此地に漂着して以來、常に關心しつゝありし所の第一問題にして、渠等は屡ば是がために首を聚めて、其の意見を鬪はすことあり。然れども兎に角に此地は熱帶に屬せざることは、かの茂林中の木に太平洋中の赤道國に見るべからざる柏、樺、松、檜、山毛欅等多きを觀て知るべきなり。且つ地上は既に落葉のために蔽はれて、松檜の外殆ど復た其の青翠を持するもの無きを觀れば、此地はニウジランドよりも更らに南に偏りたる高緯度に在るやも、未だ知るべからず。果して然らば、其の冬は更らに一層の嚴寒を齎らすことを期せざるべからず。今は三月の中旬なれば、四月の下旬に至るまでは、尚ほ或は好天氣の打ち續くことをも望み得べきも、五月即ち北半球の十一月より以後に及びては、或は意外の險惡なる天氣に遭逢せむも料るべからず。故に渠等は此より六週日内外の間に於て、去留ともに其の運動を成就するを要す。渠等は幾囘の商議を經たる後、兎に角に、先づ灣の北端を界斷する所の岬頭の高地に攀りて、此地の模樣を觀察し、其の觀察の結果によりて、復た計議する所あるべしと定め、其の觀察の任には武安之に當るべしと定めたり。此の間武安と杜番とが屡ば互に其の意見を異にして相反目するを、呉敦の毎ねに間に居りて調停せるは、言はむもさらなり。岬は船の在る所と相距ること、直徑五マイルに過ぎざるべければ、濱邊の曲折を算するも、武安の踏過すべき路程は七八マイル即ち三里内外を出でざるべし。岬の斗出したる頭は、海面を拔くこと三百尺以上なるべく見ゆれば、少くとも傍近幾マイルの間の光景を展望することを得せしむべし。不幸にして三月十二日より天氣再び曇りはじめて、雨さへ屡ばふりたれば武安は其の探檢の途に上ること能はず、然れども時は決して空費されざりき、渠は此の間に於て、水夫等の行李の中より發見したる衣類を取り出だして、莫科と共に不手ぎはながら之を縫ひ縮めて、童子等の身に稱ふやうになして以て將さに來らむとする冬を禦ぐの準備をなせり、他の童子等も亦た爲すこと無くして徒らに日をば送らざりき、幼年者等は雅涅或は馬克太の監視の下に、或は川に漁り、或は濱邊に貝類を拾ひて、自から勞作すると共に自ら歡娯せり。渠等は其の雙親を思ふ毎に、悲哀の情胸を塞ぎて、涙を催すに至らざるには非ざりき、然れども渠等は未だ曾て再び其の父母を見るの望み無しなどおもふ念の、其の頭中に浮びたることあらざりき。杜番、韋格、乙部、虞路の四名に至りては、日に獵犬ファンを從へて銃獵に出であるきて、他の童子等と偕にあること幾ど稀れなり。渠等の獲ものゝ中には、鴿、鵞、鴨等一同の珍味として賞翫せる所の者も多かりしが、亦た莫科が之を奈何ともする能はざる所の鴎、鸕鶿等の類も少からざりき。

そ;このち;しま;たいりく;ブリアン;ゴルドン;ドノ,バン,ら,ねん,ちやう,しや;このち;へう,ちやく;い,らい;つね;くわんしん;ところ;だい,,もん,だい;かれら;しばし;これ;くび;+あつ;そ;い,けん;たゝか;しか;と;かく;このち;ねつたい;ぞく;も,りん,ちう;き;たいへいやうちう;せきだうこく;み;かしは;かば;まつ;ひのき;+ぶ,なの,き,とう,おほ;み;し;か;ち,じやう;すで;おちば;おほ;まつ,ひのき;ほか,ほとん;ま;そ;+せいすゐ;ぢ;な;み;このち;さ;みなみ;かたよ;かうゐど;あ;いま;し;はた;しか;そ;ふゆ;さ;,そう;げんかん;+もた;き;いま;,ぐわつ;なかば;,ぐわつ;げ,じゆん;いた;な;あるひ;かうてんき;う;つゞ;のぞ;う;,ぐわつ,すなは;ひたはんきう;,,ぐわつ;いご;およ;あるひ;い,ぐわい;けんあく;てんき;さうはう;はか;ゆゑ;かれら;これ;,しう,じつ,ない,ぐわい;あひだ;おい;きよりう;そ;うんどう;じやうじゆ;えう;かれら;いく,くわい;しやう,ぎ;へ;のち;と;かく;ま;わん;ほくたん;かいだん;ところ;+かふとう;かうち;+よぢのぼ;このち;も,やう;くわんさつ;そ;くわんさつ;けつくわ;ま;けいぎ;ところ;さだ;そ;くわんさつ;まか;ブリアンこれ;あた;さだ;こ;あひだブリアン;ドノバン;しばし;たがひ;そ;いけん;こと;あひはんもく;ゴルドン;+つ;あひだ;を;てうてい;い;みさき;ふね;あ;ところ;あひ,+さ;ちよく,けい,;す;はまべ;きよくせつ;さん;ブリアン;たふくわ;ろ,てい;;すなは;,り,ない,ぐわい;い;みさき;と,しゆつ;+ほとり;かいめん;ぬ;,びやく,しやく,い,じやう;み;すくな;ばうきんいく;あひだ;くわうけい;てんばう;え;ふ,かう;,ぐわつ,,,にち;てん,き,ふたゝ;くも;あめ;しばし;ブリアン;そ;たんけん;と;のぼ;あた;しか;とき;けつ;くうひ;かれ;こ;あひだ;おい;すゐふら;かうり;うち;はつけん;い,るゐ;と;い;モ,コー;とも;ふて;これ;ぬ;ちゞ;どうじら;み;+かな;もつ;ま;きた;ふゆ;+ふせ;じゆん,び;た;どうじら;ま;な;な;いたづ;ひ;おく;えうねんしやら;+ガー,ネット,+あるひ;バ,クス,ター;かんし;もと;あるひ;かは;+すなど;あるひ;はまべ;かいるゐ;ひろ;みづ;らうさく;とも;みづ;くわん,ご;かれら;そ;+ふたおや;おも;ごと;ひ,あい;じやうむね;ふさ;なみだ;もよほ;いた;あら;しか;かれら;いま;かつ;ふたゝ;そ;ふぼ;み;のぞ;な;ねん;そ;とうちう;うか;ドノバン;ヰル,コクス;+ウェッブ;+ク,ロース;よ,めい;いた;ひ;れふけん;したが;じうれふ;い;た;どうじら;とも;+ほとん;ま;かれら;え;うち;はと;+がてう;かも,とう,,どう;ちんみ;しやうぐわん;ところ;もの;おほ;ま;モ,コー;これ;い,かん;あた;ところ;かもめ;+ う,,-とう;るゐ;すくな

 十五日に至りて、天氣も稍や霽に向ひ、晴雨計も亦た明日の快晴を豫示したれば、武安は是日より準備をなして、翌朝は昧爽起き出でゝ其の探檢の途に上りたり。渠は護身の用として一條の笻、一個の連發短銃を携へたる外、其の帶に繋けたる小さき袋子の裡には、若干枚の乾餅、些の鹽漬の肉、及びブランデーと水とを調合して盛りたる一個のフラスクを納め、又た一個の望遠鏡を携へたり。渠は行くこと一時間にして、既に杜番等の足跡の未だ及ばざる所に達して、已でに路程の半ばを來りたり、渠は心に若し此の如くにして進まば八時には岬に達するを得べしと算したり。然れども此邊より、岩壁と海際との距離次第に縮まりて、道の幅次第に狹くなり、之に加ふるに、是までの平軟なる沙場とは異なりて、脚下は一面の凹凸せる堆巖、蒙茸たる海草團となりたれば、跋渉の困難なるは言ふもさらなり、或は靴を脱して、膝を沒するばかりなる海水の中を徒渉せるも、啻に一二所のみならず、或は足を失して磯上に跌倒したることも、亦た三五次に及びたり。渠は十時に至りて、即ち豫算より二時間を遲れて、やう/\岬の下に達したりといはゞ、讀者は武安が後の三四マイルを跋渉するに、如何に困苦を極めしかを推量するに難からざるべし。武安は石の上に腰をおろして、其の袋子の裡より、食物及びフラスクを取り出だして、其の飢渇を療しつゝ熟ら四邊の光景を看るに、海中には無數の魚族波上に盤渦を印して潛游し、其の間に二三隻の海豹の出沒嬉戲するあり、渠は之を見て此地の、其の是まで思ひをりしよりは、更らに高緯度に在ることを推斷せり。をりしも颯然聲を成して頭上を過ぐるは、ペンギンと呼ばるゝ鳥の群にして、斯の鳥は南極地方に於て殊に見らるゝ所のものなり。武安が此地を以て意外の高緯度に在るものとなせる推斷は、益す確かとなれり。

,,にち;いた;てんき;+や;+はれ;むか;せい,う,けい;ま;みやうにち;くわいせい;よし;ブリアン;このひ;じゆん,び;よくてう;+まい,さう,-お;い;そ;たんけん;と;のぼ;かれ;ご,しん;よう;,でう;+つゑ;,こ;れんぱつたんじう;たづさ;ほか;そ;おび;+か;ちひ;+ふくろ;うち;じやく,かん,まい;+ビス,ケット;すこし;しほづけ;にく;およ;みづ;てうがふ;も;,こ;をさ;また;,こ;ばう.ゑん,きやう;たづさ;かれ;ゆ;,じ,かん;すで;ドノバンら;そくせき;いま;およ;ところ;たつ;す;ろ,てい;なか;きた;かれ;こゝろ;も;かく;ごと;すゝ;,じ;みさき;たつ;う;さん;しか;このへん;がんぺき;+み,ぎは;きよ,り,し,だい;ちゞ;みち;はゞ,し,だい;せま;これ;くは;これ;へいなん;すなば;こと;きやく,か;,めん;あふとつ;たいがん;+もう,じよう;かいさうだん;ばつせふ;こんなん;い;あるひ;くつ;だつ;ひざ;ぼつ;かいすゐ;うち;と,せふ;たゞ;,,しよ;あるひ;あし;しつ;いそのうへ;+てつたう;ま;,,じ;およ;かれ;,じ;いた;すなは;よ,さん;,じ,かん;おく;みさき;もと;たつ;どくしや;ブリアン;のち;;ばつせふ;いか;こんく;きは;すゐ,りやう;かた;ブリアン;いし;うへ;こし;そ;ふくろ;うち;しよくもつおよ;と;い;そ;き,かつ;れう;+つらつ;,へん;くわうけい;み;かいちう;む,すう;ぎよ,ぞく,は,じやう;ばんくわ;いん;+せんいう;そ;あひだ;,,せき;+あざらし;しゆつ,ぼつ,き,ゞ;かれ;これ;み;このち;そ;これ;おも;さ;かうゐど;あ;すゐだん;+さつ,ぜん,-こゑ;な;づ,じやう;す;よ;とり;むれ;こ;とり;なん,きよく,ち,はう;おい;こと;み;ところ;ブリアン;このち;もつ;い,ぐわい;かうゐど;あ;すゐだん;ますま;たし

 休息すること一時間ばかりにして、武安は再び身を起して、岬に攀りはじめしが、岬は無數の巨岩大石の累積して之を成したるものなれば、其の岩石より岩石につたはりて、爬登ることの困難なるは、亦た常に非ざりしが、百難に撓まざる武安は、やう/\にして其の頂きに達することを得て、先づ望遠鏡を把りて東方を展望するに、灣に面して屏立せる一帶の岩壁及び己れの現に立てる所の岬頭の背後は、皆な内地に向ひて陵夷走下し、内地は只だ是れ一平の坦野にして、鬱蒼たる茂林之を蔽ひ、茂林の間を破りて此處彼處に隱見する川流は、皆な其の末海に入るものなるべし、武安が展望せる東方左右十一二マイルの間は只だ斯の如きのみ、更らに北方を轉望するに、武安の脚下より七八マイルの間は、濱邊一直線に打ち續き、濱邊の窮まる處に、亦た一帶の岬ありて之を界斷し、岬の那方には沙漠の如き廣遠の沙場ありて、海に沿ひて蜿蜒す、又た南方を囘顧すれば、武安が立てる所の岬と相對して灣の他の一端を成す所の岬の那方は、濱邊次第に南東に折れて、濱邊の内がはゝ一面の沼澤なり。則ち若し此地をして一個の島ならしむるも、其の一大島なるを知るべし。武安は更らに望遠鏡を擧げて西方の海上を眺望するに、正さに西に傾きたる太陽は斜めに波面を射て、搖光目に眩き中に、三個の小さき黒點ありて海上に凸出するを見る、武安は初め覺えず「船」と叫びしが、熟視するに及びて、其の不動的なるを知り、是れ三個の小嶼なるべきを料りたり、小嶼は此處と相距ること十五マイル内外なるべし。既にして二時となれるにぞ、武安は復た久しく此處に留まる能はず、將さに岬を下らむとしたりしが、其の下り去るに先きだちて、更らに一たび望遠鏡を取りて東方を展望せり。蓋し太陽の益す傾きて、其の光線の射點變ずるにつれ、嚮には見ること能はざりし所のものゝ、今は見るを得るやうになれるも、或は有るべしと思ひたればなり。武安の爲せし所は徒勞ならざりき、眼界の盡くる處茂林の梢の那方に、北より南に横曳せる一條の淺碧色ありて、遠々地に天際に浮出せり、武安は大に疑ひ惑ひて、「是れ何物なるべきや」と獨語したるが、復た之を熟視して、「海、然り是れ海なり」と叫びて、望遠鏡は殆ど渠の手より落ちむとせり。

きうそく;,じ,かん;ブリアン;ふたゝ;み;おこ;みさき;よぢのぼ;みさき;む,すう;きよがんたいせき;るゐせき;これ;な;そ;がんせき;がんせき;+はひのぼ;こんなん;ま;つね;あら;ひやくなん;+たわ;ブリアン;そ;いたゞき;たつ;え;ま;ばう,ゑん,きやう;+と;+oo;てんばう;わん;めん;+へいりつ;,たい;がんぺきおよ;おの;げん;た;ところ;かふとう;はいご;み;ないち;むか;+りよう,い,-そう,か;ないち;た;こ;,へい;たんや;うつさう;も,りん,これ;おほ;も,りん;あひだ;やぶ;こ,ゝ,かし,こ;いんけん;せんりう;み;そ;すゑうみ;い;ブリアン;てんばう;とう,はう,さ,いう,,,;あひだ;た;かく;ごと;さ;+oo;てんばう;ブリアン;きやく,か;;あひだ;はま,べ,,ちよく,せん;う;つゞ;はまべ;きは;ところ;ま;,たい;みさき;これ;かいだん;みさき;かなた;さ,ばく;ごと;くわうゑん;すなば;うみ;そ;ゑんえん;ま;+oo;くわい,こ;ブリアン;た;ところ;みさき;あひたい;わん;た;,たん;な;ところ;みさき;かなた;はま,べ,し,だい;なんとう;を;はまべ;うち;,めん;せうたく;すなは;も;このち;,こ;しま;そ;,だい,たう;し;ブリアン;さ;ばう,ゑん,きやう;あ;+oo;かい,じやう;てうばう;ま;にし;かたむ;たいやう;なゝ;は,めん;い;えう,くわう,め;+まばゆ;なか;,こ;ちひ;こくてん;かい,じやう;とつ,しゆつ;み;ブリアン;はじ;おぼ;ふね;さけ;じゆく,し;およ;そ;ふ,どう,てき;し;こ;,こ;+せうしよ;はか;せうしよ;こゝ;あひさ;;ない,ぐわい;すで;,じ;ブリアン;ま;ひさ;こゝ;とゞ;あた;ま;みさき;くだ;そ;くだ;さ;さ;さ;ひと;ばう,ゑん,きやう;と;+oo;てんばう;+けだ;たいやう;ますま;かたむ;そ;くわうせん;しやてんへん;さき;み;あた;ところ;いま;み;う;あるひ;あ;おも;ブリアン;な;ところ;と,らう;がんかい;つ;ところ,も,りん;こずゑ;あなた;きた;みなみ;わうえい;,でう;せん,ぺき,しよく;ゑん/\ち;てんさい;ふ,しゆつ;ブリアン;おほい;うたが;まど;こ;なにもの;どくご;ま;これ;じゆく,し;うみ;しか;こ;うみ;さけ;ばう,ゑん,きやう;ほとん;かれ;て;お

 此より十五分の後は、渠は既に岬を下りて磯上に在り。五時には無事スロウ號に歸り着きたるが、一同は皆な領を引て渠の歸るを待ちてをり。是夕晩飯を畢りて後渠は一同に其の觀察の結果を語り、東方亦た海ありとせば、此地の大陸に屬せずして、一個の島なるは、復た疑ひ無きよしを告ぐるに、一同の失望落膽は言はむもさらなり。然れども常に喜びて武安に反對する杜番は一には武安の言ふ所に反對せむと欲すると、二つには武安の言ふ所の成るべく實ならざらむを希ふとより、是れ或は武安が一時の幻視なりしならむも知るべからず、己れは自から往きて其の海の有無を探視したる後に非ざれば、之を信ずる能はずといひ、杜番に黨する諸童子は皆な之に贊成し、呉敦も亦た、是れ第一の重要なる問題なれば、更らに之をたしかむる爲めに東方に遠征して其の海の有無を探視するを可とすといひ、遂に遠征委員として、武安、杜番二人の外に韋格左毘の二人を遣はすこととなりたるが、翌日より雨再びふり出でゝ、連日休まず、一同は或は船體の破損處を修繕し、或は雨の小歇を見て銃獵に出で、川に漁りして、以てくらす間に、三月は既に逝きて、四月の一日となりぬ。更らに一個月せば冬當さに來るべきに、此ごろの寒さの日にまして甚しくなるは、其の冬の如何に猛烈なるかを想像するに餘有り、縱ひ此地をして果して大陸に屬せしめて、童子等は東方の人あるかたを尋ねゆくとするも、渠等は冬過ぎて暖和なる氣候の囘り來るを待たざるべからず。即ち此より五六個月は仍ほこゝに留まらざるべからず。而してスロウ號の破損處は、日炙雨淋のために、其の罅隙日に益す大きくなりて、到底此より五六個月の間其の體を全くして、童子等を庇護すること能はず。故に遠征委員は東方に於て、海の有無を探視すると共に一同の栖居に適すべき處を求め、若し已む無くば、新らしく家を建つるの計をもなさゞるべからずと議定せり。是日晴雨計は俄に昇りて、明日以後の快晴を豫示し風も亦た全く死ぎたれば、四名の遠征委員は直ちに發足の準備をなし嚮に武安が望み見たる海色は、此方の濱邊より六七マイルの距離に在りしといへば、此處より往復一日乃至二日を費やさば十分なるべきに似たるも、不知案内の道をゆく者なれば、不測の障碍あらむを慮り、毎人四日分の食物を負ひ、各一個の旋條銃と一個の連發短銃を挈へ、外に斧二個、懷中磁石一個、望遠鏡一個、毛布數枚、マッチ及び燧石、火鎌若干を携へたり。呉敦は自から一行に伴ひて、武安と杜番との間を調和したしと思ひたるも、然かしては、内に留まりて幼年者を看護すべき者無きにぞ、心ならずも其の念を斷ちたるが、渠は武安を人無き處に招きて、くれ/゛\も遠征中杜番との不和合を生ぜざるやう説き諭して、武安が決してさる事あらざるやう自から戒むべしと誓ふに至りて、纔かに心を安ぜり。

これ;,,ふん;のち;かれ;すで;みさき;くだ;いそのうへ;あ;,じ;ぶじ;がう;かへ;つ;,どう;み;+えり;+のべ;かれ;かへ;ま;この,ゆふべ,ばん,はん;おは;のちかれ;,どう;そ;くわんさつ;けつくわ;かた;とうはうま;うみ;このち;たいりく;ぞく;,こ;しま;ま;うたが;な;つ;,どう;しつばうらくたん;い;しか;つね;よろこ;ブリアン;はんたい;ドノバン;ひとつ;ブリアン;い;ところ;はんたい;ほつ;ふた;ブリアン;い;ところ;な;じつ;+こひねが;こ;あるひ;ブリアン;,じ;げんし;し;おの;みづ;ゆ;そ;うみ;うむ;たんし;のち;あら;これ;しん;あた;ドノバン;+くみ;しよどうじ;み;これ;さんせい;ゴルドン;ま;こ;だい,;ぢゆうえう;もんだい;さ;これ;た;とうはう;ゑんせい;そ;うみ;うむ;たんし;か;つひ;ゑん,せい,ゐ,ゐん;ブリアン;ドノ,バン,,にん;ほか;ヰル,コクス,サー,ビス;,にん;つか;よくじつ;あめ,ふたゝ;い;れんじつや;,どう;あるひ;せんたい;は,そん,じよ;しうぜん;あるひ;あめ;+こ,やみ;み;じうれふ;い;かは;すなど;もつ;あひだ;,ぐわつ;すで;ゆ;,ぐわつ;,にち;さ;,か,げつ;ふゆま;きた;この;さむ;ひ;はなはだ;そ;ふゆ;いか;まうれつ;さうざう;あまり,あ;+たと;このち;はた;たいりく;ぞく;どうじら;とうはう;ひと;たづ;かれら;ふゆす;だんわ;きこう;+かへ;く;ま;すなは;これ;,,か,げつ;+な;とゞ;しか;がう;は,そん,じよ;+につ,しや,う,りん;そ;か,げき,ひ;ますま;おほ;たうていこれ;,,か,げつ;あひだ,そ;たい;まつた;どうじら;ひご;あた;ゆゑ;ゑん,せい,ゐ,ゐん;とうはう;おい;うみ;うむ;たんし;とも;,どう;せいきよ;てき;ところ;もと;も;や;な;あた;いへ;た;はかりごと;ぎ,てい;この,ひ,せい,う,けい;には;のぼ;みやう,にち,い,ご;くわいせい;よし;かぜ;ま;まつた;+な;よ,めい;ゑん,せい,ゐ,ゐん;たゞ;ほつそく;じゆん,び;さき;ブリアン;のぞ;み;かい,しよく;こなた;はまべ;;きより;あ;こゝ;わう,ふく,,にち,ない,し,ふつ,か;つひ;,ぶん;に;ふ,ち,あん,ない;みち;もの;ふ,そく;しやうがい;+はか;まい,にん,よつ,か,ぶん;しよくもつ;お;おの/\,,こ;せ,でう,じう;,こ;れんぱつたんじう;+たづさ;ほか;をの,,こ;くわい,ちう,じ,せき,,こ;ばう,ゑん,きやう,,こ;まう,ふ,すう,まい;およ;ひうちいし;ひうち,かま,じやく,かん;たづさ;ゴルドン;みづ;,かう;ともな;ブリアン;ドノバン;あひだ;てうわ;おも;し;うち;とゞ;えうねんしや;かんご;ものな;こゝろ;そ;ねん;た;かれ;ブリアン;ひとな;ところ;まね;ゑんせいちうドノバン;ふ,わ,がふ;しやう;と;さと;ブリアン;けつ;こと;みづ;いまし;ちか;いた;+わづ;むね;やすん

 日沒前には天全く霽れて、蒼穹復た一點の雲無く、夜に入りては南半球の群星宿燦然として各光を放つ中に就て一きは目を惹くは、特に南極地方に於てのみ仰ぐことを得る南方十字星なり、呉敦等諸童子は、明日發足せむとする四名の遠征委員の前途の身のうへを氣づかひて、一同悵然たるをりから、不圖首を擧げて是等の群星宿を仰ぎ見たるときは、皆な忽ち其の父母の事故郷の事を憶ひ起して、幼年者等は皆な宛がら寺院の十字架の前に跪拜する如く、南方十字星の前に跪拜して、前途の好運を祷りたり。

にちぼつぜん;てん,まつた;は;さうきうま;,てん;くもな;よ;い;みなみはんきう;ぐん,せい,しゆく,さん,ぜん;おの/\ひかり;はな;うち;つい;ひと;め;ひ;こと;なん,きよく,ち,はう;おい;あふ;う;なん,ぱう,,じ,せい;ゴル,ドン,ら,しよ,どう,じ;みやうにちほつそく;よ,めい;ゑん,せい,ゐ,ゐん;ぜんと;み;き;,どう,ちやう,ぜん;ふ,と,くび;あ;これら;ぐん,せい,しゆく;あふ;み;み;たちま;そ;ふぼ;こと,こ,きやう;こと;おも;おこ;えうねんしやら;み;+さな;じ,ゐん;,じ,か;まへ;き,はい;ごと;なん,ぱう,,じ,せい;まへ;き,はい;ぜんと;かううん;+いの
説說:内內:黒黑:横橫:呉吳:絶絕:脱脫:即卽:既旣:繋繫:渉涉:毎每:屡屢:鴎鷗:祷禱:毘毗:縁緣:緑綠:暦曆:娯娛:渇渴:毀毁:屏屛
E-text prepared originally by osawa on 31 Jan. 2004 and revised by syna on 29 Dec. 2006: notes for the e-text
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