
留学体験記 12 荒井久絵さん
自分がアジア人だと実感できたことも大きな収穫だった。
制作:留学ネットワーク
| 行った期間 |
約1年半 |
| 主に住んだ場所 |
ロンドン市 |
| 主に通った学校 |
スタントン・スクール・オブ・イングリッシュ |
| 主に学んだ内容 |
英語 |
| 行く前の仕事 |
アルバイター |
| 帰国後の仕事 |
クレジットカード会社勤務 |
「天気予報っていうのはどこの国にもありますよね。イギリスには
なんと、テロ予報っていうのがあるんですよ。昨日コレコレの出来事
があったから、今日は、このあたりに住んでいる人は特に気をつけて
下さい、なんて(笑)。ロンドンに住みだして、最初にビックリした
のがそれですね」。
荒井久絵さんがロンドンで留学を始めたのは1995年11月。高校の頃
から海外でナマの英語を学びたいという気持ちはあったのだが、U2
(ロックバンド)にハマったこともあり、アイルランドに行きたいと
いう気持ちが次第に強くなっていったという。
「ところが親が留学自体に賛成してくれない。そんな中で見つけた
のが、ロンドンにあるスタントン・スクール・オブ・イングリッシュ。
そこならアイルランドも近いし、親もクイーンズ・イングリッシュを
学べるならまあいいかな、という感じで決まってしまいました(笑)。
ことによると、アイルランドとイギリスということで、ご両親には
治安のイメージの差もあったのかもしれないが、〈テロ予報〉が出る
ようでは、どちらが安全ともいえないかもしれない。
「英語そのものは好きで勉強するのでよかったんですが、生活面で
はけっこうイヤな目にもあいました。スリにやられたりけっこう人種
差別があったり。あと、週に20時間以内であれば、学校の許可を得て
アルバイトもできる規則があったんですが、それも実際にはなかなか
ジョブ・センターを通らなかった。私自身の体験ではないのですが、
牛乳パックを投げつけられて、『ゴー・バック・トゥ・チャイナ!』
といわれた女性もいたそうです。日本人なのにね(笑)」。
一方楽しめたもの、それはパブとテレビだったという。
「お酒自体が好きな訳ではないのですが、パブでおしゃべりするの
は楽しかったですね。ちょうどブレア新首相が誕生した時期でもあり、
イギリス人の政治談義好きにはビックリしました。テレビもドラマと
かクイズとかコメディとか、一部字幕もつくこともあって、よく観て
いました。今でも日本で恋しく思っています(笑)」。
留学から帰ってからは必ずしも海外に関係した仕事をしている訳で
はないが、何人かとの文通はずっと続いており、いずれまたロンドン
には戻る(!)予定だという。
「留学して得たものですか?ある意味で精神的に強くなったという
ことはいえるでしょうね。たとえば映画で評論家がイギリスのことを
何か言ったとして、『そうじゃないでしょ、それについては私の方が
知っている』ということが、時々あったりする。別に張り合う訳では
ないんですが(笑)、それってやはり自信につながりますよね」。
最近は日本でもイギリス映画がブームになっているし、ブリティッ
シュ・ロックの人気も相変わらず根強い。そんな映画や音楽も、一段
深いレベルで楽しめるということだろう。
「もう一つ、向こうで中国人や韓国人にすごく親切にしてもらい、
友人もいっぱいできた。日本にいるとなかなか気づかなかったんです
が、自分がアジア人だと実感できたこと、これが実は大きな収穫だっ
たんじゃないかなと思っています」。