留学体験記 16  前田優さん

  自分で意志を持たない限り、絶対に誰もバックアップはしてくれない。

                     制作:留学ネットワーク

行った期間 5年
主に住んだ場所 ロンドン
主に通った学校 ロンドン大学
主に学んだ内容 言語学と韓国語
行く前の仕事 高校生
留学後の仕事 メーカーの貿易事務


 生まれが米国で、小学生時代にもイギリスにいたという前田優さん。
父親が商社勤めの関係で、現在までの海外暮らしは、全部で14年にも
わたるという。日本にいた期間より長いくらいだ。
 「そうですね、そういう意味では、17歳の時にみたび父親が海外に
行くときも、あまり抵抗なく現地の高校、そして大学へと行くことが
決心できました。逆にそういうことがなかったら、留学したかどうか
もわからないのですが(笑)」。

 ロンドンで高校3年目を終えて進んだのは、ロンドン大学SOAS
(School of Oriental & African Study)。ロンドン大学にはFoundation
コースといって、海外の高校から2年の準備期間を経てそのまま入学
できる制度もあるという。もちろん前田さんはこのコースではないが、
ぜひロンドンに留学したいという人は、知っておいた方がいいだろう。
 「ただ、1年間で約300万円かかると聞いています。それに日本人が
やたら多いんで、その雰囲気に染まってしまうせいか、結局半分くら
いしか大学へは進めないないようです」。

 前田さんが専攻したのは、言語学と韓国語とを各2ユニット。元々
言語習得は好きだったし、また韓国語を選んだのは、日本語との類似
に興味があったのと、韓国人の友人がロンドンに多かったためという。
ただ授業はやはり相当に厳しく、在学中1回も休まなかった。語学の
ハンディがなくてもこうなのだから、やはり海外で勉強するというの
は相当な覚悟が必要そうだ。
 ともあれ3年後に無事卒業。日本に帰ってからは最初は派遣社員と
して働きだしたのだが、言語力や滞在経験が買われてすぐに正社員に
なったというから、それだけでも留学の成果はかなり目に見える形で
生かせたといえるだろう。

 「留学して変わった点ですか?。やはり自立心でしょうね。自分で
何か意志を持たない限り、絶対に誰もバックアップなんかしてくれな
い社会ですから。あと、英語がしゃべれるとかしゃべれないとかに関
係なく、とにかく日本人として見られるということを再認識しました。
事実日本人なんですから、そう位置づけられた上で自己主張するしか
ないという、一種の開き直りみたいなものも得られましたね(笑)」。
 これから留学する人へのメッセージもいただいた。
 「せっかく留学に来ても、その国の人はもちろん、現地に長く住ん
でいる日本人とも一線を画してしまう人が多い。でも外国に住んでま
で日本人の集団の中だけに安住する必要はない。同じ国の人同士が集
まるのは自然なことだけれど、それだけにならないよう、周りに流さ
れず、勉強すべき時は勉強し、溶け込むべき時は溶け込んでほしいで
すね」。



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