※このページは、変衆長の独断と偏見により編集されています。実際にあなた自身が経験したことと異なる情報となっていることがありますので、十分注意の上読んで下さい!

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比較ふぇりい論

尾道〜向島渡船

 「文学の街」とも言われ、また、「転校生」「時をかける少女」「ふたり」など、数々の映画の舞台としても知られている街、尾道。平地の少なく、坂の多いのが特徴の街である。また、第三の本州四国連絡ルート(尾道〜今治ルート)の起点の街としても知られている。その尾道とは幅数百メートルの海峡をはさんで向かい合っている向島は、造船の島として知られている。
 海峡と言うよりも「川」と言った方がぴったりするようなこの区間に、まさに「渡船」と呼ぶにふさわしい航路が6つもある。すでに両地区の間には尾道大橋が架かっており、渡船がなくては生活できないという状況ではないのだが、それでも毎日、小さな船がひっきりなしに海峡を往復している。いずれも航路延長数百m、時間にして3分から5分という、まさにミニ航路だ。
 6航路のうち5航路が、大人100円、バイク10円の統一運賃を取っている。発着場所はそれぞれ異なり、用いている船も、90〜100トンクラスから20トンに満たない小さな船まであり、それぞれが独特の「味」を持っている。時間が許すならば、是非とも6航路全てに乗船することをおすすめする。そして、その持ち味の違いを感じ取って欲しい。
 距離にして200〜300メートル、時間にして5分に満たない船旅ではあるが、それでも橋を渡ったときよりもはるかに「距離」を感じるのは、やはりフェリーの持つ魔力なのだろうか。
 えっ?どの航路が一番おすすめかって?……。その質問に対しては、次のように答えるしかないだろう。
「1時間と1q、どちらが長いか説明できますか?」と。味の違いは、自分で経験してみないとわからないものだ。
 えっ?どの航路が1時間で、どの航路が1qかって?……。


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宮本汽船(肥浜〜山波)
岸元ライン(彦ノ上〜久保)
尾道渡船(兼吉〜土堂)
富浜航路(尾道駅前〜富浜)
福本渡船(小歌島〜土堂)
玉里渡船(有井〜新浜)
番外編(尾道大橋)

航路紹介



宮本汽船(肥浜〜山波)
向島・肥浜港にて 第十二天神丸

 6系統の中で、最も東を走る渡船。尾道大橋よりも東を結ぶ唯一の渡船でもある。岡山県方面から直接向島に向かうのであれば、尾道大橋を使うよりも便利かも知れない。
 この航路は、2隻の船を持っているが、現在は1隻が往復しているのみである。向島の肥浜桟橋には、「船長募集」の張り紙が貼ってあった。人手不足はどこの業界でも同じである。

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岸本ライン(彦ノ上〜久保)
向島・彦ノ上港より 第十一岸元丸

 尾道側の桟橋は、尾道市役所のすぐ脇に位置する。他の航路に比べると立地条件は良く、買い物客などで賑わっているように感じられた。

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尾道渡船(兼吉〜土堂)
向島・兼吉港より 第二兼吉丸

 結んでいる区間といい、船の大きさといい、他の航路と比べて見るべき特徴があるとは言えないこの航路。強いてあげるとすれば、観光財産だろうか。
 向島側の兼吉桟橋のすぐ前は、映画「あした」に使われたセットがそのまま残されている。また、桟橋には、同じ映画に使われた船が係留されている。映画ファンにとってはたまらない航路だろう。しかし、私にとってはそれ以上の特筆すべき価値を見いだすことは出来なかった航路であることもまた、事実であると思う。

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富浜航路(尾道駅前〜富浜)
向島・富浜港対岸道路より 第十一向島丸

 6系統の中で唯一、水道から向島の奥へと入り込んでいく航路である。その先にはどうやら造船所があるらしく、各地から電車で尾道駅に降り立つ造船所の職員の通勤の足としての役割が大きい航路のように思われた。

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福本渡船(小歌島〜土堂)
尾道・土堂港より 第十五小浦丸

 この区間を結ぶ航路の中で唯一、他の航路よりも安い運賃を設定している航路である。尾道側の桟橋は、富浜航路よりもやや東よりであり、向島側の桟橋は、尾道駅前桟橋のほぼ真正面に位置する。このような立地条件のよさと、他の航路よりも安い運賃設定のせいか、他の船よりも格段に乗客の数が多かった。満車・満員で動いていたのは、私が乗った限りではこの航路だけである。

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玉里渡船(有井〜新浜)
尾道・有井港にて 第2有吉丸

 最も西に位置するこの航路。運航間隔も20分程度と他に比べて長く、最も利用しにくい航路であることは否めない。
 それでも、この渡船群の中で最小の船を使っているだけあって、「漁船フェリー」の持つ独特の雰囲気を強く残しているという魅力は捨てがたい。

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番外編(尾道大橋)

 西瀬戸自動車道の一部でありながら、この橋だけは自転車も通行出来るようになっている。自動二輪車50円と、渡船群よりも安い!料金だけで見ると最も安く向島へ渡れる手段である。
 しかし、立地条件というのだろうか。尾道市街地からやや東に離れたところに入口があるために、市内から直接向島に渡っていくにはやや不便であることは否めない。このあたりが、渡船群が生き残っている秘密なのかも知れない。それはさておき。
 高いところを通っている橋だけあって、上からの眺めは素晴らしい。渡船群がひっきりなしに行き来している様子も見てとれる。時間があれば一度渡ってみるのもいいのではないだろうか。
 それでも私としては、個人的には渡船群を使ってもらいたいが……。

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