九四フェリー
(臼杵〜八幡浜)

臼杵港に入港するフェリーさくら

 大分県臼杵市と、愛媛県八幡浜を結ぶフェリー。宇和島運輸と九四フェリーが共同で運航している。
 夕闇迫る臼杵港に到着。フェリーの出航までには1時間半近くあり、港に船の姿はない。時間つぶしに、港の中を歩き回る。
 船という主のいない港は寂しいものだ。岸壁も、防波堤も、ターミナルビルも、全てが頼りなく見えてきてしまう。やはり港には船が似合う(当たり前か……)。それはさておき。
 あたりが段々暗くなる。単に陽が沈んだだけではない。どこからともなく沸いてきた黒雲が、空を占領しようとしている。こいつは雨になるかも知れない……。今回の旅行はどうも天気に恵まれないようだ。やきもきしながら船を待つ。
 ようやく船の姿が見えてきた。ゆっくりと近づいてくる。空が黒くなればなるほど、船が近づいてくるのが嬉しく、待ち遠しく感じられる。今回はとくにそれが強い。
 時間になり、ようやく乗船。幸いにも雨は降ってこなかったのでほっとした。フェリーは決して雨宿りの場所ではないのだが、天気が悪いときにはついそう考えてしまう。しかしフェリーによっては甲板が野ざらしのものもあり、激しく濡れてしまうこともあるのだが……。それはさておき。
 客室に上がる。ロビーには、ポールモーリアのBGMが流れている。軽くリラックス出来る音楽としてはなかなかの選曲センスだ。こういったところでも、船に対する印象と言うものが左右されることもある。この音楽で、私の印象はかなりいいものとなった。それはさておき。
 運航時間は2時間余り。24時間運航を行っているので、Active Overnightの舞台として利用することも出来る。ただ2時間という時間は、仮眠をするにしては少々短く感じられてしまう時間でもある。やはり2時間半以上は欲しいものだ。
 ほぼ予定通りに八幡浜に到着。ところがここで、思いもかけない事態が発生した。私の旅のパートナーのバイクにトラブルが発生したのだ。幸いにもすぐに走行不能となるものではなかったが、寿命はもうすぐそこまで来ていることは明白だった。夏の旅第一弾は、急遽初代バイクのラストランへと変わってしまった。予定を変更して、急遽大阪へ戻るフェリーの手配をする私であった……。